芥川龍之介のレビュー一覧
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ごく短い作品だが
芥川龍之介のお時儀は芥川龍之介が得意とする短編の中でもとりわけ短い作品である。当時流行していた私小説の典型であるが、誰しも思い当たるであろう心の揺れ きらめきをやや衒いを帯びた文章で語っている。この作者にしては鋭さがないかな。
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芥川龍之介の切支丹物
芥川龍之介が得意とした擬古文短編の中の代表的な切支丹物である。芥川龍之介らしい深い洞察やシニカルな見方はなく、割合と素直に読める作品である。もっとも、擬古文はなかなかに読みにくいが。
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Posted by ブクログ
本書は「王朝もの」と呼ばれる一群の短編小説である。『今昔物語集』や『宇治拾遺物語集』といった古典を題材に、芥川独自の視点で再構築された作品群だ。
私は原典である『今昔物語集』は未読だが、著者にはそこに強く惹かれるものがあったのだろう。
事実、本作のうち5編は同書を土台として創作されている。
いずれの作品も人間心理を深く追求しており、そこで描かれる「侘び寂び」は単なる静けさや美しさにとどまらない。人間のエゴや無常観、人生の残酷さを背景とした、妖しげで寂しい空気感を伴っているのが特徴だ。
特に興味深く感じたのは「邪宗門」である。
しかし、物語が最高潮となる主人公と法師の対決場面で、突如として