芥川龍之介のレビュー一覧

  • 杜子春

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    ネタバレ

    金で贅沢をし尽くした末にある虚しさや、利害で繋がっている人間関係の脆弱さ等を描きながらも、対比として杜子春と母親の間の偽りのない愛情が描かれており、人生で大事にすべきものは何かを今一度考えされられた。
    お金でも空疎な人間関係でもなく、自分を本当に大切にしてくれる人や、自分が本当に大切にしたい人を、ありのままに大切にすることですよね。
    ただ、そこまで現実は極論で語れないと思いますし、これらの要素は相互に干渉し合うものだと思うのですが、この話は主人公がろくでもなかったり、極端だったりするのが奇譚として面白く、メッセージとしても分かりやすいのが良かったと思います。

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    2026年05月13日
  • 春の心臓(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。芥川龍之介訳の海外作品。

    一言で表すと、難しかった。
    永遠の命の為に修行を重ねてきた老人と、その老人に仕えていた青年。ラストはどういう事なんでしょう。青年の方が真理?に気付いていた、という事なのか、それとも別の読み方ができるんだろうか?
    理解出来なかったけど、挿絵のおかげか情景は想像できるような、雰囲気のあるお話でした。

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    2026年05月05日
  • 舞踏会(乙女の本棚)

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    〈乙女の本棚シリーズ〉
    芥川龍之介+Sakizo

    鹿鳴館の階段の両側にある大輪の菊の花は、花びらが乱れ咲いていて、その側を昇り降りするのは菊の花にも負けぬほどの色とりどりのドレスを纏った婦人たち。
    その中で17歳の明子もフランス語と舞踏の教育を受けていたので、見知らぬフランスの海軍将校と「美しく青きダニウブ」のヴァルスを踊る。
    踊りのあと…
    花火のことを考えてたと言う将校。

    夢のひとときのような舞踏会。
    それぞれに何を思い、感じたのだろうか。

    時が過ぎ…
    汽車のなかで見た菊の花束を見て思い出すのは、舞踏会のこと。
    お菊夫人を書いたピエル・ロティではなく、ジュリアン・ヴィオ。

    菊と舞踏会

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    2026年04月26日
  • 乙女の本棚7 蜜柑

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    絵がとても素敵でした。

    陰鬱な空気を割って入るみかんの色の鮮やかさの描写は好きだけど、前半めちゃくちゃ差別しててなんだよという気持ちになる……

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    2026年04月23日
  • お時儀

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    ごく短い作品だが

    芥川龍之介のお時儀は芥川龍之介が得意とする短編の中でもとりわけ短い作品である。当時流行していた私小説の典型であるが、誰しも思い当たるであろう心の揺れ きらめきをやや衒いを帯びた文章で語っている。この作者にしては鋭さがないかな。

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    2026年03月19日
  • 奉教人の死

    購入済み

    芥川龍之介の切支丹物

    芥川龍之介が得意とした擬古文短編の中の代表的な切支丹物である。芥川龍之介らしい深い洞察やシニカルな見方はなく、割合と素直に読める作品である。もっとも、擬古文はなかなかに読みにくいが。

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    2026年03月14日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    名だたる文豪の耽美小説集なので、好きな人には気が狂うほどのめり込む作品群です。
    ただし読むのになかなかの精神的カロリーを要するので、ちょっと疲れている時に読むと目が滑ってしまいます。もともと好きな作品も何作か入っているのに、いまは読むのにとても時間がかかってしまった自分が悲しい。
    心に余裕のある時にどうぞ!

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    2026年03月10日
  • 杜子春

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    ネタバレ

    子供の頃本作を「児童文学全集」で読んだ。金持ちになって好きなものを腹いっぱいに食べる杜子春を見て「自分なら何を食べる?」と考えた。ケーキも寿司もいい。考えて考えて出した結論が「きんぴらごぼう」。いやそんなの金持ちじゃなくても食べられるでしょ。死ぬほど食えよと心中突っ込んだが、実際そんなもんだ。そう思わない?

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    2026年03月01日
  • 羅生門・鼻

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    本書は「王朝もの」と呼ばれる一群の短編小説である。『今昔物語集』や『宇治拾遺物語集』といった古典を題材に、芥川独自の視点で再構築された作品群だ。

    私は原典である『今昔物語集』は未読だが、著者にはそこに強く惹かれるものがあったのだろう。
    事実、本作のうち5編は同書を土台として創作されている。

    いずれの作品も人間心理を深く追求しており、そこで描かれる「侘び寂び」は単なる静けさや美しさにとどまらない。人間のエゴや無常観、人生の残酷さを背景とした、妖しげで寂しい空気感を伴っているのが特徴だ。

    特に興味深く感じたのは「邪宗門」である。
    しかし、物語が最高潮となる主人公と法師の対決場面で、突如として

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    2026年01月28日
  • 羅生門・鼻

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    2026年 日本文学クラシック特集
    そのテーマと純粋さ
    いつの時代も人間の本質は変わらない事の再確認

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    2026年01月11日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    話では聞いたことはありけど
    しっかりと読んだことがない話がたくさんあった
    こういう話だったのかと思ったm

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    2026年01月02日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    “蜘蛛の糸”はこんなに短編だったか?と、いつぐらい振りかわからないが、非常に懐かしく読ませてもらった。“猿蟹合戦”や“魔術”あたりは、皮肉がありつつも、読み応えがあった。

    仏教(法華経)をモチーフにされたものも多く、短編集ながらも読み応えのある一冊。

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    2025年12月20日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    どれも理解しやすいです。面白い!
    芥川を薦めるならこの1冊からが入りやすそうです。
    個人的には「蜜柑」推し。

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    2025年12月19日
  • 歯車 他二篇

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    この作品は、難しく簡単な読み物である。
    繊細な神経の持ち主ゆえの苦悩、常人では理解できない感性を伝え、わかりやすく表現している。
    言葉を頭で理解出来ても、心に染み込んでいかない気味悪さを感じた。
    ネガティブな行動を芥川なりのユニークな表現で昇華した作品。

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    2025年12月17日
  • 舞踏会(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。
    表紙の紳士の顔が濃く、どんなお話なんだろう…と思ってみたら。イラストと内容がピッタリの素敵な作品でした。

    明治時代、とある舞踏会に出席した令嬢明子の体験が語られていきます。何と言っても描写が素晴らしく、イラストと相まって華やかな舞踏会の様子がこちらに伝わってきます。舞踏会の様子も、そこに集う美しい令嬢達も、叶うことならぜひ直に見てみたい…そんな気持ちになりました。

    きっとこの将校と過ごしたのは、この日だけだったのでしょう。明子にとってこの舞踏会の夜は、まさにこの本の表紙のように美しく儚く、素敵な一夜だったんだろうなと思いました。

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    2025年11月29日
  • 或阿呆の一生・侏儒の言葉

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    とにかく淡々と真っ直ぐに暗く
    ショートショート所でないたった2行で次々と時間が経過していく表題の或阿呆の一生
    もはやポエムなのではと思ったが「病」や「月」辺りで短いからこその余韻、を感じさせた上ですぐ次の題へ行くので読書リズムが不安を誘う
    それを阿呆の一生だなんて
    エリ・エリ・レマ・サバクタニと言いたくなる

    読んでいる文字数以上に考え事をした方が長い時間でした 真剣に読んだという意味で。

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    2025年11月22日
  • 芥川龍之介作品集 蜘蛛の糸

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    読みやすいお話もあれば少し難しいお話もある。
    注釈があるので難しい言葉も分かりやすかった。
    最後にそれぞれの解説もあり、理解が深められた。

    私は「杜子春」の最後が心に残った。
    子どもは、「点鬼簿」が印象的だったみたい。

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    2025年10月18日
  • 悪魔 乙女の本棚作品集

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    イラストレーターのしきみさんが乙女の本棚シリーズで描いた作品を集めた画集。
    全部で6作品収録だが全文収録は芥川龍之介の「悪魔」のみ、他は抜粋して収録している。
    悪魔は初めて読んだが短い文章になんとも言えない感情を詰め込んだ作品。イラストの宣教師と悪魔との対比が良かった!

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    2025年10月08日
  • 羅生門・鼻

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    あの太宰治が偏愛していたという芥川龍之介の代表作。学生のときに教科書で初めて読んだ羅生門に加え、名作の数々をゆっくりじっくり読んだ。
    今昔物語を題材として書かれたものが多いとのことだったが、特に印象に残ったのは「芋粥」と「俊寛」。あとがきにもあったが、芋粥は「理想や欲望は達せられないうちに価値があるので、達せられれば幻滅するのみ」というテーマに共感した。「俊寛」は、作中の俊寛様の台詞が胸に響く。大事にしまっておいて、つらいことがあったとき、取り出して眺めてみようと思う。
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    人間は、時として、充されるか、充されないか、わからない欲望の為に、一生を捧げてしまう

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    2025年09月29日
  • 羅生門・鼻

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    ネタバレ

    羅生門と鼻をそれぞれ青空文庫のPDFをダウンロードして、分からない単語をメモしながら読んだ。
    羅生門
    高校の頃授業で読んだ時、「右頬のニキビ」を繰り返し書いてある意味がよく分からなかったのを思い出した。思い出したタイミングでどういう意味なのか検索して「ニキビは若さの象徴」であることや、「最後にニキビから手を離す事で盗みをはたらく躊躇いを払拭した暗喩」という解釈を読み、これは自分で自分なりに見つけたかったなぁと検索した事を後悔した。まだまだ読書初心者なので、今後自分なりの解釈が持てるようにしていきたいと思わされる作品だった。個人的には遭遇した男もニキビ面とあったので、不衛生な環境を表現したのかな

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    2025年09月27日