芥川龍之介のレビュー一覧
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「切支丹もの」短編集
「煙草と悪魔」
神と悪魔がワンセットで日本に来る話
おかげで人生の悩みが増えました
「さまよえる猶太人」
イエスの呪いをある種の特権としてむしろ誇らしげに語る男
しかし彼が最後の審判で天国の門をくぐれるという保証はない
「奉教人の死」
人間はおろかでみにくい存在だが
神の使いはそんな人間のために身を投げ出すという話
「るしへる」
神に仕えるのがバカバカしくなってしまった人の話
ある意味「奉教人の死」と相対する内容
「神々の微笑」
ぬかみそのような日本文化
「報恩記」
善意の交換がなぜか憎しみを生む
「おぎん」
無知は罪か
「糸女覚え書」
細川ガラシャについ -
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ネタバレ芥川龍之介。先に読んだ『歯車』の中にあった「僕はナポレオンを見つめたまま。僕自身の作品を考え出した。するとまず記憶に浮かんだのは『侏儒の言葉』の中のアフォリズムだった。(殊に『人生は地獄よりも地獄的である』という言葉だった)‥」この一文をきっかけにチョイス。
芥川が対象(外なる世界)を内なる世界に取り込むために綴るコトバの数々は、広がりと奥行きを芥川の世界に与え、なにより身近に彼を感じさせてくれるが、同時に芥川の抱える根源的な問題を直視することになる。(咀嚼)消化吸収し同化するかのように計らわられる外界との調和は自己との交渉ともいえる。この作業が辛うじて芥川の正気を保ってた時に行われていたと -
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芥川の「江戸物」「開化物」更には自然主義的な作品集。
「或日の大石内蔵之助」
自己の実存を投じた自らにとって直接的な行為が、不特定多数の他者による手垢に塗れた解釈を蒙った上で媒介的に語られてしまうことに対する、違和感。
「戯作三昧」
"この時彼の王者のような眼に映っていたものは、利害でもなければ、愛憎でもない。まして毀誉に煩わされる心などは、とうに眼底を払って消えてしまった。あるのは、唯不可思議な悦びである。或は恍惚たる悲壮の感激である。この感激を知らないものに、どうして戯作三昧の心境が味到されよう。どうして戯作者の厳かな魂が理解されよう。ここにこそ「人生」は、あらゆるそ -
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そろそろ「藪の中」を読まなきゃいけないと思って購入しまんた。
ワタクシ、あんまりいわゆる「文学作品」って読まないんです。
そんな文学部日文科生。文学部崩壊の危機ですな。
いやー、面白い! 芥川素敵すぎる☆ 読み応えありまくりすてぃ。
芥川のことだから結末に何かあるだろう、って先が気になる感じが最高によいですな。
「藪の中」以外にも読んだことのない作品があったので、なかなか教養の勉強になりました。
好きな人を嫌いになるためにウン○を盗むってネタ、教養に富んだ小話に使えないかしらん?
それにつけても「邪宗門」の続きが読みたきことよ。ムキャー!
【目次】
運
道祖問答
袈裟と盛遠
地獄変
邪 -
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思いがけず面白かった!一編が10~20ページ台の短さな上、文章が現代風で、教科書に載っているような古典的なイメージとは違いました。
聞き語りや小説、記録調など形を変えて語られる「切支丹物」。
作者が書く人間の感覚、鋭くも皮肉に、また斜めからも切り込まれるような文章の力に引き込まれました。言葉への注解が多いが、いちいち巻末を見なくても流れで理解できるし、細かいことをあまり気にせずに読んでもいい。
切支丹や宣教師を扱っているというのに、逆に強く「日本」を浮き彫りにさせるものが多いです。
目当ての『神神の微笑』も期待以上の面白さだったが、表題作の『奉教人の死』や『煙草と悪魔』『黒衣聖母』『おぎん』『 -
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いや~、こちらもホントお久しぶりの芥川作品の数々です。 芥川作品はそれこそ KiKi の小学生時代、夏休みや冬休みの宿題、読書感想文の課題本だったり、通常の学期の「○学年課題図書」なんかによくなっていて、ここに収録されているほとんどの作品を学校の課題の一環として繰り返し繰り返し読み込んだ記憶があります。 最後の数行にどことはなしに「道徳的」というか、「説教じみた」ことが書かれているのが、そういう「○○図書」に選抜された理由の1つだったんでしょうね。 子供時代からそういう「大人の好む良い子の条件」みたいなことに嗅覚の効くほうだった KiKi はよくその「読書感想文コンクール」などで、大人が