芥川龍之介のレビュー一覧

  • 地獄変・偸盗(新潮文庫)

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    「地獄変」が余りに強烈だ。
    溺愛する娘を車ごと炎で焼き、その様を地獄変の屏風として描くという、狂気じみた物語。
    親である良秀、娘を召し上げた大殿様、彼らの情愛と執着が物語の進行と共に狂気を帯びてゆく。
    良秀にかぎっては、大殿様との直接の場面前にも、地獄変屏風のリアリティを求める余り弟子を痛めつけるという奇行に走るのだが。

    物語は第三者の口語敬体(です・ます調)の丁寧語(でございます)で語られるのだが、
    敬意を持って丁寧な口調であればある程、狂気の沙汰が恐ろしい。
    車に火を着けてからみるみるうちに車を包む炎の様子、炎の中の娘の姿、良秀と大殿様のそれぞれの表情の変化、それらが息をもつかせぬ緊張感

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    2022年09月27日
  • 河童

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    ファンタジー

    河童の国に行って生活をするというファンタジー作品です。河童と河童語で話すところはおとぎ話のようです。しかし、割と生々しいというか、生臭そうな感じで、子供向けでは無さそうです。

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    2022年09月24日
  • 杜子春

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    ネタバレ

    収録作品は、『秋』『黒衣聖母』『或敵討の話』『女』『素戔嗚命』『老いたる素戔嗚命』『南京の基督』『杜子春』『捨児』『影』『お律と子等と』『沼』『寒山拾得』『東洋の秋』『一つの作が出来上るまで』『文章と言葉と』『漢文漢詩の面白味』
    また最後には同時代人の批評も載っている。

    『素戔嗚命』は長いせいか、よく覚えている。正直、素戔嗚命に感情移入はできなかった。というか性格が悪いと思った。特に娘と娘の彼氏に対して。

    『南京の基督』では、名状しがたい気持ち悪さを感じた。良さが分からなかった。

    『杜子春』はある程度話は知っていたが、読んでみても面白かった。人間の真理をついているように感じた。

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    2022年09月19日
  • 春の心臓(乙女の本棚)

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    残された少年は老人ともっと一緒にいたかったのだろうな。

    死んだあとのこととか、そんなのものはどうでもいいから、もっと一緒にいて、老人との時間を過ごしたかった。

    伝わらなかった少年の思い。なんとなく切ないな

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    2022年09月10日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    暗い
    芥川が自殺の直前に書いた物語たちであるのでそれが自然だったりはするのだが

    芥川の「唯ぼんやりとした不安」を書いていると言われている河童は特にそれがすごく読み取れるような気がする
    芥川は周囲と価値観が合わなかったのかもしれない
    だから、周りの人物を河童に見立てることで小説という形を取った彼なりのSOSを発していたのかもしれない
    こんなことを言えるのも、芥川が自殺したという帰結を知っている今だから言えるのかもしれないけれど…
    リアルタイムでこれを読んだ時、もし、芥川と知り合いだったら自分は彼に何と声をかけるだろうか
    そんなことを考えていた

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    2022年09月04日
  • 羅生門・鼻・芋粥

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    芥川龍之介の作品を初めてちゃんと読んだ。博識で読書家でものすごく賢い人だったんだなと思う。文体が面白いけれども、作品としての良さがまだわからない。

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    2022年08月04日
  • トロツコ

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    無計画

    無計画な阿呆な子。
    これも人生の教訓だ。

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    2022年07月11日
  • 藪の中・将軍 アニメカバー版

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    ハコヅメで、藪の中をテーマにした話があったのをきっかけに読んでみた。
    何回読んでも、何が真実なんだ??ってなる。。藪だ。。
    相手からどうみられるかって人間にとってすごいでかいことなんだな。

    他の物語も読んでみたけど、普段読み慣れていない文体なので、なかなか進まなかった。
    それでも母とかはなんというか、もやーっとする感じがあった。
    こういうもやーっとした感情を持っているのが人なんだよなって思うと、知っておきたいなという気持ちにもなった。

    読みやすい話から慣れていって、他の話も読んでいきたいなと思った。

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    2022年07月08日
  • 或阿呆の一生(まんがで読破)

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    暗い。
    漫画で名作が読めるのは良かった。
    文章じゃないからというのもあるだろうが、私には感情の表現がどうみたいなことより、ズーンとのしかかるような重さの方が大きかった。

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    2022年06月24日
  • トロツコ

    匿名

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    ふとしたはずみで過去がよみがえり、しばらくそこから抜け出せなくなる経験は誰もがもつはずだ。意味合いはちょっとずれるが、百人一首84番を思い出す。

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    2022年09月28日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    意識のステージ高すぎて詩読んでるみたいで難しかった

    『歯車』は書いてた時しんどかったんだろうなって浅はかながら感じた

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    2022年04月27日
  • 点鬼簿

    匿名

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    近親者の死去が主眼であるが、その筆致は淡々としており、死とは誰にでも等しく訪れるものだという達観めいたものも感じる。

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    2022年09月28日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    ネタバレ

    高校生のときに読んだ本。
    芥川、最後の作品ではないだろうか?
    当時はなぜ彼は死を選んだのか?手がかりがあるような気がしたが、作風は彼らしく物語調にまとめられていた記憶

    ”ぼんやりとした不安”のフレーズが頭に残っていて、
    自死を選ぶ人にも明確な理由がないことも多いのかもしれない。逆に生を選ぶ人にも明確な意義を確信しているのは少数派な気もする。

    彼ほどに頭のキレるひとでも、劣等感や不安感がつきまとうのは、いかにも人間感あふれる作品であった

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    2022年03月10日
  • 地獄変・偸盗(新潮文庫)

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    偸盗は芥川自ら駄作と認めた作品とのことだったが、そう言われたらそうかもと思うが、やはり卓越した文章力であることに疑いようはない

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    2022年01月27日
  • 黒衣聖母~探偵くらぶ~

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    編者解説に曰く(p.350)

     > ミステリが探偵小説と呼ばれていた時代
     > (大正期から昭和二十年代まで)に
     > 活躍した作家の作品を対象にした
     > 光文社文庫の新シリーズ《探偵くらぶ》第二弾

    で、芥川作品のうち推理、
    あるいは怪奇幻想要素の濃い短編を集めた一冊。
    収録作は

     開化の殺人
     開化の良人
     黒衣聖母
     影
     奇怪な再会
     春の夜
     三右衛門の罪
     煙草と悪魔
     西郷隆盛
     未定稿
     疑惑
     妖婆
     魔術
     アグニの神
     妙な話
     お富の貞操
     報恩記
     藪の中

    未定稿は1920年『新小説』掲載の、
    「明治12~13年頃、《朝野新聞》に務める

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    2022年01月25日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    ネタバレ

    芥川龍之介最晩年の苦悶の短編集。こちらの気持ちが下降気味だと引きずられてしまう。
    何故そこまで死を希望したのか、理由は幾つか読んでみたけれど、本当のところはわからない。ただ、相当な遅筆だった事、スペイン風邪に2度かかり、2回目はかなり重症だった事は、今回知った。
    たぶんこの本はもう読まないと思うので覚書です。

    「大導寺信輔の半生」

    芥川の半自伝的小説と言われている。精神的風景画として6章からなる。未完らしい。
    本所 出身地への嫌悪・恨み
    牛乳 母乳への憧れから牛乳への嫌悪
       母親は身体が弱く信輔に母乳を与えず
    貧困 幼児期の貧困への嫌悪・敵意
    学校 中学校での孤独 規則への嫌悪 教師へ

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    2022年01月09日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    ネタバレ

    「蜘蛛の糸」極楽の蓮池がこんなに美しい描写だったのか。 「魔術」悲しげな魔術師。「杜子春」オチの軽妙な明るさに救われる。「トロッコ」私の道に照らして考えて、少し怖くなって寂しい気持ちになる。

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    2022年01月03日
  • 戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)

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    『戯作三昧』を読んだ。
    芸術至上主義に生きた馬琴と、「芸術は表現に始まり表現に終わる」と語った漱石。
    芸術とは、自己を表現することである?表現の技法のことと考えるのは浅薄なのか?

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    2021年12月30日
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)

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    ★3.5
    "人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのは莫迦々々しい。重大に扱わなければ危険である。"
    "弱者とは友人を恐れぬ代わりに、敵を恐れるものである。この故に又至る処に架空の敵ばかり発見するものである。"

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    2021年12月15日
  • 羅生門・鼻・芋粥

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    昭和48年5月30日 改版14版 
    (日焼け変色の為、今回で廃棄)

    文学講座 「シューマンと芥川龍之介」視聴、再読

    シューマンと芥川が歴史的背景、精神性、作品の芸術性など類似性が高くドッペルゲンガーなのだというようなことを楽しそうに講義されてました。

    作家活動初期の頃の短編集。少し堅いというか道徳的な内容が多いかなぁ。漱石が芥川を激推ししていたのは有名らしいけど、手紙の中で、無暗にカタカナ使わない方が良いとアドバイスしていた。そう言われると、英単語をそのままカタカナで使っている言葉は、読者を選択する感じがしてしまう。
    巻末に当時の先輩作家さん達からの書評が掲載されていた。厳しめの評価の方

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    2021年11月02日