河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

440円 (税込)

2pt

芥川最晩年の諸作は死を覚悟し、予感しつつ書かれた病的な精神の風景画であり、芸術的完成への欲求と人を戦慄させる鬼気が漲っている。出産、恋愛、芸術、宗教など、自らの最も痛切な問題を珍しく饒舌に語る「河童」、自己の生涯の事件と心情を印象的に綴る「或阿呆の一生」、人生の暗澹さを描いて憂鬱な気魄に満ちた「玄鶴山房」、激しい強迫観念と神経の戦慄に満ちた「歯車」など6編。(解説・吉田精一)

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河童・或阿呆の一生(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「大導寺信輔の半生」(だいどうじしんすけ)
    大正十四 年一月
    芥川の自書自伝ということ
    とても、とても興味深いです
    本所、牛乳、貧困、学校、本、友だち、、

    「玄鶴山房」(げんかくさんぼう)
    昭和二年 一、二月
    読み進めるうちにぞわぞわぞくぞく、、山房内の物理的には狭い空間での出来事。しかし内部の人

    0
    2024年03月31日

    Posted by ブクログ

    書物には良薬と劇薬があるというけれど、これは後者である。「羅生門」の文体を想定して読み進めたら痛い目を見た。
    個人的には、最晩年の作品はかなり好み。理知の枠から漏れ出す激情と不安が作品全体を包む。故に小説は小説の形を保っておらず、むしろ詩に近い印象を抱かせる。
    一度読んだくらいでは味わいきれないくら

    0
    2023年04月08日

    Posted by ブクログ

    怖くて怖くて悪寒を感じながら読んだ
    私が今まで知っていた作者とは違う
    それでも惹きつけられる世界観に
    次々とページをめくってしまう
    心が軋む音が聴えそうな1冊

    0
    2023年07月15日

    Posted by ブクログ

    表題作と「大導寺信輔の半生」が良かったです。芥川は教科書以来触れるのは初めてでしたが、とても面白かった。

    0
    2021年03月29日

    Posted by ブクログ

    芥川龍之介の命日「河童忌」はこの作品のタイトルにちなんでいるとか、芥川は河童の絵を描くのが大好きだったとか、この作品のあとに「将来に対する唯ぼんやりとした不安」と遺書を残して自殺した、など聞き、気になっていたものの、ン十年も心の中で積ん読になっていました

    0
    2019年12月12日

    Posted by ブクログ

    4.0/5.0

    世の中を見つめる冷めた視線や皮肉っぽい視点が全編に貫かれているように感じた。
    生きることに対する絶望や、恐怖、やるせなさ等々晩年に芥川が抱えていた苦痛がひしひしと伝わってくる。
    明らかに死を意識して書かれたであろう『或阿呆の一生』や『歯車』、当時の日本社会に対する皮肉や捩れを異世界

    0
    2025年06月01日

    Posted by ブクログ

    河童の出産のシーンが最高でした。
    カワウソとの戦争はアニメーションで見てみたい。
    きっと可愛いから。

    0
    2025年02月02日

    Posted by ブクログ

    最晩年の短編集。幻覚を見、狂気の中に書かれたと思われる「歯車」では、発狂寸前の内面の描写と、ギリギリのところで社会と接している「彼」の描写とが、明確な境界を持たずに迫ってくる。まるで、自分の狂気を原稿に絞り出す様子のパラレルを思わせる。そして、ギリギリで保たれていた正気が力尽きていく最後は、理由は分

    0
    2024年01月30日

    Posted by ブクログ

    タイトル作「河童」

    芥川晩年の作品。生活やお金、宗教、芸術などに関する芥川の考えが記されているような作品。河童の設定が絶妙に近未来的でとてもSFチック。職工屠殺法の部分が衝撃で印象的。

    0
    2024年01月17日

    Posted by ブクログ

    全体的に暗いがどこか共感できてしまう静寂感に包まれた本。
    遺作になることを分かっていたんだろうなと思う。

    0
    2022年11月25日

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