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Posted by ブクログ
どの作品も読みやすく、時代が変わっても普遍的なことをユーモアを交えて問われる本。
一人称で書かれているものはリアリティを感じ、三人称の作品はその距離感が絶妙。描写やその人物をあらわす例えも素晴らしく、言葉のつなぎ方、リズム感。
酒虫、西郷隆盛、蜘蛛の糸。
特に短いながらも、父、は本当にすき。絶妙な寂しさと、愛情と、思春期ならではの青臭さと。内側の気持ちと、情景とすべて美しい日本語のつなぎで書かれている。
読後のなんともいえない、余白。
ついつい向き合いたくなるその問いを、いつだって楽しむことができる。
読書の醍醐味をここで、改めて知る。
なんだってつめこめばいいのではないんだよな。
Posted by ブクログ
芥川さんてこんな作品を書く方だったんだ…と衝撃がすごい(x_x)グワーングワーン
『走れメロス』も『羅生門』も正直あまり細かいとこまで覚えていないし、況んやそれについて自分がどう感じたなんてことをば(日本語真似したいけど下手)
『蜘蛛の糸』とか『犬と笛』とかは私が持っていた芥さん(芥川さんより芥さんと呼びたい)の割りとイメージ通りだったけど、『蜜柑』とか『トロッコ』はこんなにも鮮やかな言葉で心象風景を描けるなんて…と感動した。この二編特に好き。人生で蜜柑みたいな瞬間、ずっと待ってるというかそんな瞬間があるから何とか生きてる、な自分。
『猿かに合戦』の「きみ達も大抵蟹なんですよ」良いですね。ドキリとしました。私は蟹です。
Posted by ブクログ
『蜘蛛の糸 杜子春・トロッコ』
「父」「酒虫」「西郷隆盛」「首が落ちた話」「蜘蛛の糸」「犬と笛」「妖婆」「魔術」「老いたる素戔嗚尊」「杜子春」「アグニの神」「トロッコ」「仙人」「三つの宝」「雛」「猿蟹合戦」「白」「桃太郎」「女仙」「孔雀」
解説-中村真一郎
「トロッコ」について。
家にたどり着いた良平の、わっと泣き出さずにはいられない気持ち。たった一人で、町まで駆けもどる時の緊張感、家々にともる灯りのほのかな温かさや人々の「どうしたね」という掛け声、寂しく緊張した場面からほのかに温かく安心できる場面への転換が素晴らしい。これほどまでに、主人公の安堵を感じることのできる小説はあまりないだろう。哀愁までも感じさせる、心の奥から温まれる作品。
その他には、「猿蟹合戦」と「桃太郎」がだれもが知ってる童話を独自の視点で描いてるのが興味深い。桃太郎ってこんなに非条理な男だったか。
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