芥川龍之介のレビュー一覧

  • 蜘蛛の糸・地獄変

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    地獄変と邪宗門がよかった。続きがあって種を見破り鼻を明かして欲しかった。全部身振り手振りする語り手がいて、それを聞いているみたいな落語みたいなそんな気持ちになった。そういうテンポ感があったからか。

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    2024年04月30日
  • 乙女の本棚7 蜜柑

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    ネタバレ

    自分の理解力がないからかもしれないが、なぜ小娘が蜜柑を投げる必要があるのか、さっぱり分からなかった。
    弟に分かれを告げるなら、家で蜜柑を渡せばよかったのでは? 弟が隣町にいるとかで家で普段会えないからそうせざるをえなかったの? 踏切に来てと伝えたのは手紙? 印象的にするためにわざわざそういうシチュエーションを作った? 蜜柑って当時、高価なものだったの? 周りにすみませんとも何も言わずに窓を開けて煙で車内をモクモクにしてたけど、もっと乗客が多くても同じ事をしたの?    こんな疑問がわんさか湧いてきて、主人公とは違い、私は小娘に対する嫌悪感を払拭することができなかった。
    しかし、それを差し置いて

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    2024年02月28日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    講義で芥川龍之介の作品を読んで、「蜜柑」が気に入ったため、「蜜柑」が収録されているこちらを購入しました。どの作品も読みやすくて面白い。「蜜柑」「杜子春」がお気に入り。

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    2024年02月08日
  • 羅生門・鼻・芋粥 アニメカバー版

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    #コテンラジオ で深井さんがお勧めしていたので、改めて「羅生門」を読んでみた。全て短編で読みやすかったが、あまり深く読み解くことはできなかった。

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    2024年01月28日
  • カルメン

    匿名

    購入済み

    メリメ『カルメン』を芥川が訳したものではなく、これを下敷きにした短編である。この短編から本元へ辿るのも趣がある。

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    2024年01月08日
  • 悪魔 乙女の本棚作品集

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    乙女の本棚シリーズでお馴染み、イラストレーターのしきみさんがこれまで手掛けてきた作品の中から、ご本人が厳選したカットを一冊にまとめたイラスト集。
    ずいぶん前に読んでいたものをこうして見返すと、イラストの素敵さにまた溜め息がでるよう。
    萩原朔太郎「猫町」の、可愛いながらも妖しく奇妙な世界観。
    坂口安吾「桜の森の満開の下」の綺麗な女性と、般若の老婆の恐ろしさギャップ。
    この二作は特にお気に入りです。
    また、描き下ろしで芥川龍之介「悪魔」も収録されている。赤い瞳に赤い髪をもつ悪魔の悲しさが、普段よりも大きなページにとても美しく表れている。

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    2023年12月05日
  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗

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    王朝末期荒廃した都を舞台に人間の醜い部分を描いた短編集。子供の頃に読んだ時よりはもっと本質的に理解できるのではないかと思ったが、子供の頃と感想に大きな差はない。

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    2023年10月04日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    「玄鶴山房」はよかった。

    僕が数えただけで22ページで10人の登場人物が出てくる。これだけ登場人物の人間関係をこの少ないページで無駄なくそしてわかりやすくかけるって技量のせいかとも思うが、そこにうまさを感じない不思議さが残る。
    丸太の中に仏像の姿が見えるかのように、題材を前にどんどん彫ってイメージに近づけてるような印象もある。

    「蜃気楼」
    幻覚に戸惑う自分を、確かめるように題材としてしてみることで戸惑いを断ち切ろうとするのか、対峙しようとしているのか、結局この作品の中で幻覚や幻聴は(まだ)ない。
    小さい出来事は微かな彩りを持つが絵画的とは言えない感じもする。より詩的であるが故に最後の現実味

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    2023年09月22日
  • 羅生門・鼻

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    ネタバレ

    「羅生門」
    恐らく2回読んでいます
    感想としてはこの下人と老婆の二人しか登場人物っていなかったっけ?と思いました
    一応再読なんですけど全く前回読んだ時の感想を覚えていません
    ですが恐らくは似たような感想ではないと思います
    確か去年?に読んで今日読みましたが去年の間に色々な本を読んだので違うと思います
    感想ではなくなりましたが話を戻して感想は当時は戦いというものがなく多分時代は平安時代なんですけど震災が多かった時代だったので亡くなる方々が多かったと思いますが、
    羅生門の中で髪を取っている老婆…
    少し不気味だなと最初は思いましたが当時震災で餓死寸前なので生きるためには死者の髪の毛を引き千切って売っ

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    2023年08月10日
  • 犬と笛

    匿名

    購入済み

    冒険ものとされるが、長彦はとりたてて何もしていない。犬たちをもらって、笛を吹いたぐらいである。彼の美しさに免じてよしとしよう。

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    2023年07月31日
  • 藪の中・将軍 アニメカバー版

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    かの有名な「藪の中」を読みたくて手に取った短編集。
    なかなか癖のある作品ばかりで面白く読めた。
    中でも「奇遇」がお気に入りなのだけど、この人こういうテイストの話も書けるのか、と少し意外に思った。
    「雑筆」も作者の人間性が透けて見えて良かったな。
    「世の中と女」はめちゃくちゃ好き。

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    2023年07月29日
  • 春の心臓(乙女の本棚)

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     乙女の本棚シリーズから、イェイツさん(アイルランドの詩人)・訳は芥川龍之介さんで、ホノジロトウジさんのコラボ作品「春の心臓」です。ホノジロトウジさんのイラストはどこまでも、幻想的で神秘的な感じを醸し出しています。

     物語の舞台はジル湖の湖岸…登場人物は老人と少年。17歳の顔の赤い少年は老人を師匠として慕い、老人は老いと断食などの修行からその顔には鳥の脚のように肉がない…。ここで秘密の儀式を行うために、少年は老人からの命を受けて、抱えきれないほどの薔薇と百合の花を集める…。

     ちょっとわかりにくかったかな…遠い国のお話なので色々がつかみにくかったのは、私の読解力がたりなかったからだと思いま

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    2023年07月25日
  • 藪の中・将軍 アニメカバー版

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    短編集。

    平中の最期の恋を描いた「好色」のラストが強烈でうげっとなった。

    藪の中は何が本当かあやふやなまま読み終わった。

    将軍は武士の将軍ではなく陸軍の乃木将軍のことだったのにあらっ?となった。

    読むのにカロリーのいる作品だった。

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    2023年07月18日
  • 河童・或阿呆の一生(新潮文庫)

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    「河童」は一種のユートピア作品のように思われる。多くのユートピア作品では現実世界とは真逆、もしくは価値観を変えさせるような習慣を持っているという設定が多い(例『ユートピア』『ガリバー旅行記』)。河童の言葉が若干ラテン語系の言語になっていたり、芸術家たちのことを「超人」(超人といえばニーチェ)と称したりしていることで、芥川の好みが窺える。

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    2023年07月17日
  • 羅生門・鼻

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    感想としては、全体的に、リアリストかつ悲観的な方だったのかなというイメージを受けた。

    知性は極めて高く、古典を原案ととる作品が多く、読書量がうかがわれる。
    残っている所謂娯楽や芸術を目的とした近代文学の最初に近い世代なので、参考とする作品が、後の文豪より少なかったと思われる。この本に関しては、今昔物語が最も多い。

    同じ文豪と呼ばれる谷崎、太宰、川端と異なり、純粋な娯楽というより、何らかの教訓を含んだ話が多い。夏目漱石より若いが、材料を古典にとっているので、さらに古典な香りがする。

    愛妻に対する手紙を読んだことがあったので、
    暗い?イメージはなかったのだけれど、なんというか
    覗いては不幸に

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    2023年06月22日
  • 猿蟹合戦

    匿名

    購入済み

    よく知られた童話、さるかに合戦の後日談だが、原作が対象とする児童には向かないところに、ちょっと皮肉を感じる。

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    2023年06月18日
  • 羅生門・鼻

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    再読。表題は当然面白い。
    邪宗門はキリスト教対仏教の少年漫画みたいな熱い展開のまま未完で終わったのが惜しい。

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    2023年06月15日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    ネタバレ

    表紙の紹介では、広い意味で「子供向け」とあったが、ブラックユーモアや、人生の汚さを扱ったものもあり、どうだろうと思った。

    父は、思春期の友達の前で、そうとは知らない友達が、自分を見送りに来た父親をからかうのに同調する青年と、からかわれているのが青年の父であることを知っている私の話。
    気持ちはわかるが、気分は良くない。

    酒虫は深い。体内に寄生する虫のせいで酒に酔えないと、坊主に言われ、取り除いてもらう。すると、酒を飲めなくなり、健康も害していく。これに3つの解釈を唱える。1には、幸運であった酒虫が、悪僧によって除かれしまった。2は、元々酒虫とは関係なく、健康が害された。3が深い。酒を飲めない

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    2023年06月03日
  • 蜘蛛の糸・地獄変

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    ネタバレ

     地獄変は教科書で学んだ宇治拾遺物語の「絵仏師良秀」の続きのお話。
    燃え盛る家の中で女房子供が燃えているのを見て、不動明王の背中の火を描いたというサイコ良秀は、今回も健在。
     地獄の様子を屏風にしろと言われ「私は見たものしか書けん!」と、自分の娘が牛車で燃やされても、絵を描いていた。
     良秀が芸術のためなら家族の命だって厭わないという狂信的な芸術至上主義なのはわかったけど、それだけじゃ「宇治拾遺物語」と同じ。
     ここからが芥川。語り手のうさんくささ(事実を言っていない可能性)と、大殿の実際の行動から、良秀も大概だけど、大殿もかなり性格が悪そう。
     そんな大殿が良秀を嗜めようと、見たこともないは

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    2023年05月26日
  • 地獄変・偸盗(新潮文庫)

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    お久しぶりの芥川。
    芥川の短編って最初の二、三ページはその物語の設定に慣れるのに苦労するけど、一旦夢中になると放してくれない感じ。
    独特の引力を持った作品が多い気がする。
    個人的に一番好きだったのは「偸盗」。芥川自身は「一番の悪作」と自虐していたらしいけど、退廃的な雰囲気の中に、悲喜交々の人間の姿が浮かび上がっているようでよかったなあ。

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    2023年05月25日