【感想・ネタバレ】芥川龍之介作品集 蜘蛛の糸【試し読み】のレビュー

あらすじ

新たな切り口で作品をセレクトしたキミノベル版芥川龍之介作品集。 歌人・東直子さんが独自の視点でセレクト。数多くの短歌・俳句・詩等を残した芥川作品の中から、歌人の目を通して、おなじみの人気短編小説に加え、短歌・俳句等も併せて収録。児童書としては、これまでにはあまりなかった芥川作品集として構成されています。

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知っている様で知らない

羅生門も蜘蛛の糸も、大抵の人は内容を知っている。
羅生門に至っては、複数の漫画で攻撃技にもなっているし、蜘蛛の糸は無慈悲な鬼にぶった切られたり仏がクレーンゲームで景品ぎちぎちにさせたりする。
けれど、どちらの小説も真面目に読んだのは何時の日か。
難しい漢字も読み仮名が振られているから安心。

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2024年02月10日

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さすがの文章力

文豪と呼ばれた人の文字は、おどろおどろしい世界を体感までさせる勢いでリアルに目の前に浮かび上がらせる。

火のはぜる音、雨で湿った感じ、忍び寄る肌寒さ、腐臭、小さい虫たち、やるせなさ、
満たされない自己重要感…エゴ…

醜さの集大成のようなこの世の地獄を描き切ってるなぁという印象。

#エモい #深い #シュール

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2023年04月30日

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仏の態度

芥川龍之介の仏教説話の一つである。因果応報を説いたようであるが、芥川龍之介が本気でこの王な因果応報を信じていたのかは疑問に思う。むしろこの作品は、地獄と極楽の対比、特に最後の数行の地獄の亡者の失敗とはまるで無関係で無関心な、光と香りに満ちた極楽の描写と釈迦の態度の表現に真骨頂があるような気がする。

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2024年05月03日

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