芥川龍之介のレビュー一覧

  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    初めてまじめに芥川を読んで、その偉大さを知りました。私的には「藪の中」と「袈裟と盛遠」が特に秀逸だと思いました。登場人物が順番に語っていく形式が好きなのかもしれない。「藪の中」は真相が最後まで分からないけど、私的には殺された男の話が真実だったのではないかと。もしくは全ての話が嘘のどちらか。「袈裟と盛遠」は二人の倒錯めいた愛情の描写が本当に凄い。「邪宗門」が未完なのが残念すぎる。とにもかくにも大正期にこれだけクオリティの高い短編を書いていた芥川はほんと天才だな!

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    2011年05月05日
  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗

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    羅生門;1915年(大正4年)。
    凄み、というのだろうか。劇的な事件も、激しい感情表現もないのに、このインパクト。死体の描写より、突き放すような終わり方の方に、表現しがたい薄気味悪さを感じる。

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    2022年09月06日
  • 戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)

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    ちょっと難しいです。でも龍之介ファンなら読んでおきたいと思うもの。
    中村真一郎氏の解説も簡潔でかつ内容濃くて良かったです。

    堀辰雄が、龍之介の作品のなかに彼の人格分裂の原因を発見したとか言われるほど、神経質であるという側面をこの本を読んで、初めて理解しました。そういう作品がありました。

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    2009年10月04日
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)

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    侏儒の言葉だけ読みたくて買いました。
    思ったことは
    考えられていることはいつの時代も変わらないのだなぁ、と。

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    2009年10月04日
  • 侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な

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    重たい。でも、軽んじてはいけない。
    そんな言葉がいっぱい詰まった本。
    現代に生きても、芥川龍之介の時代でも、
    苦痛を覚えることは一緒だったのかもしれない。

    心に残っているのは、
    『人生の悲劇の第一幕は親子になつたことからはじまつている』
    少しうろ覚えだが、この言葉は呼んだ当時悩んでいた私に
    深く突き刺さった。

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    2009年10月04日
  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗

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    人の気持ちは、入力を出力が大抵裏切る。
    思い出してよかった。

    原作は平安時代末期に編集された説話集『今昔物語』。
    これも併せて読むと、オチのつけ方の違いや、芥川が注目した点など浮かび上がってきておもしろいです。

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    2009年10月04日
  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗

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    芋粥が飽くまで食べたいと欲求でも実際にたらふく食べられる状況になるとその欲求がしぼんでしまう・・・!芥川の作品で一番好きです。「偸盗」も好きで,「芋粥」と共に何度も何度も読みます。

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    2009年10月04日
  • 侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な

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    「侏儒の言葉」はアフォリズムと言って、簡潔な表現で人生や社会の機微を言い表すという形式をとっています。はっとされられるような鋭い見方がしてあり面白いです。
    「文芸的な、余りに文芸的な」は文芸に対する著者の考えが述べてあります。

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    2009年10月04日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    【NDC-B913.6】(293p ; 15cm)
     お勧めは有名どころだが「蜘蛛の糸」。ラストの極楽にある、凛とした蓮の花の描写は見事としか言いようがない。花一輪より、世の雄大さを表わしている。
     

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    2009年10月04日
  • 羅生門・鼻・芋粥 アニメカバー版

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    短編の名手・芥川。なかでも、表題にもある「羅生門」は教科書でおなじみかと。
    人間への鋭くもある種のあたたかさを持つ視線と、サックリしつつも味わい深い文体が魅力。「煙草と悪魔」がお気に入り。

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    2009年10月04日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    筋肉少女帯の歌にも出てくる、蜘蛛の糸はあまりにも有名なのでは。これは何度読んでも教訓になる作品。私は芥川龍之介の作品の中で、蜘蛛の糸が一番好き。

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    2009年10月04日
  • 河童 他二篇

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    なんてゆうか…芥川の考えてることがよくわからなくてある意味恐ろしい。河童を通して人間を書いた、ちょっとダークで痛いとこをついてくる内容。それでもユーモアがたっぷり効いているとこがすごい!最初の『どうかKappaと発音して下さい。』でやられたよ。自殺の直前の作品、「幸せ」にこだわるわけ…謎はたくさん!これから深読みしていく予定。

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    2009年10月04日
  • 河童 他二篇

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     河童の国に迷い込んだら、慣れるまでちょっと時間がかかる。たとえばこんなことがある。河童の出産では、まず父親が母の股に口を付け、赤ん坊にこう尋ねることになっている。「お前はこの世界で生まれてくるかどうか、よく考えて返事しろ」突然こんなこと訊かれても、困ると思う。ちなみにこの赤ん坊は生まれるのを断ったらしい。「僕は生まれたくありません」かくのごとく河童の世界は変である。しかしできることなら一度のぞいてみたい。河童のトック君あたりとおしゃべりしてみたいものである。(けー)

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    2009年10月04日
  • 河童 他二篇

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    末期芥川の小説三篇。どれも死が匂う。これだけの短さの中で世界の空気を描く作家は、少ないだろう。
    『三つの窓』は良作。これを読むためだけに買ってもいい。平和を伴った閉塞の中で滅びを思う、この明るい小説こそ、芥川の真骨頂と感じられる。

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    2009年10月04日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    “蜘蛛の糸”はこんなに短編だったか?と、いつぐらい振りかわからないが、非常に懐かしく読ませてもらった。“猿蟹合戦”や“魔術”あたりは、皮肉がありつつも、読み応えがあった。

    仏教(法華経)をモチーフにされたものも多く、短編集ながらも読み応えのある一冊。

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    2025年12月20日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    どれも理解しやすいです。面白い!
    芥川を薦めるならこの1冊からが入りやすそうです。
    個人的には「蜜柑」推し。

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    2025年12月19日
  • 歯車 他二篇

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    この作品は、難しく簡単な読み物である。
    繊細な神経の持ち主ゆえの苦悩、常人では理解できない感性を伝え、わかりやすく表現している。
    言葉を頭で理解出来ても、心に染み込んでいかない気味悪さを感じた。
    ネガティブな行動を芥川なりのユニークな表現で昇華した作品。

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    2025年12月17日
  • 舞踏会(乙女の本棚)

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    乙女の本棚シリーズ。
    表紙の紳士の顔が濃く、どんなお話なんだろう…と思ってみたら。イラストと内容がピッタリの素敵な作品でした。

    明治時代、とある舞踏会に出席した令嬢明子の体験が語られていきます。何と言っても描写が素晴らしく、イラストと相まって華やかな舞踏会の様子がこちらに伝わってきます。舞踏会の様子も、そこに集う美しい令嬢達も、叶うことならぜひ直に見てみたい…そんな気持ちになりました。

    きっとこの将校と過ごしたのは、この日だけだったのでしょう。明子にとってこの舞踏会の夜は、まさにこの本の表紙のように美しく儚く、素敵な一夜だったんだろうなと思いました。

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    2025年11月29日
  • 或阿呆の一生・侏儒の言葉

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    とにかく淡々と真っ直ぐに暗く
    ショートショート所でないたった2行で次々と時間が経過していく表題の或阿呆の一生
    もはやポエムなのではと思ったが「病」や「月」辺りで短いからこその余韻、を感じさせた上ですぐ次の題へ行くので読書リズムが不安を誘う
    それを阿呆の一生だなんて
    エリ・エリ・レマ・サバクタニと言いたくなる

    読んでいる文字数以上に考え事をした方が長い時間でした 真剣に読んだという意味で。

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    2025年11月22日
  • 芥川龍之介作品集 蜘蛛の糸

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    読みやすいお話もあれば少し難しいお話もある。
    注釈があるので難しい言葉も分かりやすかった。
    最後にそれぞれの解説もあり、理解が深められた。

    私は「杜子春」の最後が心に残った。
    子どもは、「点鬼簿」が印象的だったみたい。

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    2025年10月18日