芥川龍之介のレビュー一覧

  • BUNGO 文豪短篇傑作選

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    なんだろうこのくくりは、とちょっともやもやするけど一編一編は素晴らしい。三浦哲郎の「乳房」以外は全部読んだことある作品だったけど。なんで谷崎は「冨美子の足」にしたんだ。
    「グッド・バイ」は何回読んでも同じところで笑える。

    小説に出てくる食べ物って芥川の芋粥ですらなんとなく食べたくなるのに岡本かの子の「鮨」だけはちっとも鮨食べたくならない(褒めてます)。

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    2013年10月26日
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)

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    芥川龍之介さん、ものすごい口悪い。

    例えば、「小児」の項(言葉遣いは意訳)――
     軍人は子どもに近い。英雄らしい身振りで喜んだり、栄光を好んだりするのは特に。機械的な訓練を大事にしたり、動物的な勇気を重んじたりするのも小学校だけに見られるこの。殺戮を何とも思わないところなんかはもう子どもとしか言いようがない。特に子どもにそっくりなのは、ラッパとか軍歌とかに鼓舞されれば、なんのために戦うかも考えずに喜んで敵に挑むところ。
     だから、軍人が誇っているものだって必ず子どものおもちゃにそっくりだ。派手に飾った鎧兜なんて成人の趣味にあうものじゃない。勲章だって・・・本当に不思議だと思う。酔ってるわけで

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    2013年09月15日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    芥川龍之介の王朝物。
    「運」…仏のご利益についての短編
    「道祖問答」…道命阿闍梨と翁の短編
    「袈裟と盛遠」…袈裟と盛遠の独白からなる短編
    「地獄変」…地獄変を描く絵師の短編
    「邪宗門」…異形な沙門をめぐる短編(未完結)
    「竜」…源隆国と思われる人が双紙を編む短編
    「往生絵巻」…多度の五位という人物が出家した短編
    「好色」…平貞文の短編
    「藪の中」…今昔物語の『妻ヲ具シテ丹波ノ国ニ行ク男大江山ニ於テ縛ラルル』を題材にした短編
    「六の宮の姫君」…身寄りのない姫と、姫を残して京を去る男の短編
    「二人小町」…小野小町と玉造小町の短編

    「運」の題材も今昔物語『貧女清水観音値盗人夫語第三十三』だそう。

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    2013年07月19日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    <蜘蛛の糸>自分ばかり得をしようとしてはいけない。
    <杜子春>子の親に対する情。
    <トロッコ>誰もが子どものころに抱いていた、言葉にできない不安。

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    2013年07月15日
  • 戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)

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    自分が今まで抱いていた芥川作品のイメージとはちょっと変わったものが収録されている短編集でした。
    表題作の『戯作三昧』がじわじわ来ます。美術の課題の現実逃避で読んだらぐりぐり刺激されました、謎の意欲が。
    『舞踏会』と『秋』がすごく好きです。
    『お富の貞操』とか結構な内容なのに、芥川先生の文章って登場人物より一歩引いててすっごい冷静だから内容がすっと入って来て、やっぱり芥川先生すごいな…。うまい。と思いました。
    また忘れた頃に読み返したいです。

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    2013年06月15日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    地獄変と好色が特に良い。

    良秀の屏風の描写は本当に鬼気迫る。

    昔の文豪というのは、現代の我々が読みやすいかは措いても、描写力(心情も含む)が桁違いにすごいと思う。

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    2013年04月01日
  • ちくま日本文学全集芥川龍之介

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    作品の時代背景によって変わる文体、その中に見え隠れする神経質さと一筋の狂気。芥川の中にある人間観というか、そういったものが滲み出ている。

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    2013年03月18日
  • 侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な

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    「大きな物語」とは、もっとも根源的な世界観の上に成り立つものである
    すなわち、「弱肉強食」の世界観である
    しかしそれを人間の立場から見た場合
    あまりに動物的・非人間的と言わざるをえない
    「筋のおもしろさ」とは
    ようするに「大きな物語」の縮小コピーを楽しむものである
    しかし小説が人間を題材にするものならば、
    逆の観点から考えるべきこともあるのではないか

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    2013年01月19日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

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    名作と言われる作品はやっぱり名作!

    昔は感じなかった面白さや奥深さを今は感じるのは、私が歳を重ねた証拠なのかも。
    今の恋愛作品にはない面白さ!

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    2012年10月26日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    藪の中が読みたくて購入。

    発見が多かった。
    地獄変が、こんな話だったとは。いやはや、記憶は本当にあてにならない。
    国語の教科書で読んだ記憶では、自宅が燃えてる様子を描いていた程度だった。
    猿のサイドストーリまであったなんて。
    娘の胸の内は闇のまま。

    藪の中は想像力を掻き立てる。
    当事者達(!)フルキャストで登場。おしげない。豪華。
    独白だからできること。
    この話の真相をどう推察するかで人となりがわかる鏡。

    好色のオチが衝撃的。完全故に人が死ぬ。

    全編時代がかっている。
    妙に星新一を思い出す。

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    2012年09月22日
  • 【語注付】地獄変

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    ネタバレ

    表紙の絵が怖い。いつ以来でしょう、芥川龍之介作品を読んだのは。
    短編ばかりですが、印象に残るよね。羅生門とかもっと長かったようにおもっていた。短いが物足りなさを感じることもなく。タイトルにもなっている地獄変も話は恐ろしいが文体が綺麗で。

    「秋」がいいな。空虚な感じがして。

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    2012年09月15日
  • 戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)

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    保吉は咄嗟に女の目の逡巡する容子を想像した。それから夜目にも女の顔の赤くなる容子を想像した。しかし女は澄ましてゐる。目も静かに微笑んでゐれば、顔も嬌羞などは浮かべてゐない。のみならず意外な一瞬間の後、揺り上げた赤子へ目を落とすと、人前も羞ぢずに繰り返した。
    「あばばばばばば、ばあ!」
    保吉は女を後ろにしながら、我知らずにやにや笑ひ出した。女はもう「あの女」ではない。度胸の好い母の一人である。一たび子の為になつたが最後、古来如何なる悪事をも犯した、恐ろしい「母」の一人である。(p.17)

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    2020年07月15日
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    『侏儒の言葉』
    かっこいい言葉、というのがこの本にはたくさん詰まっていた。
    さらり、とした言葉たちなのに、なぜか心に響く。しびれる!しかも、しびれる言葉が1つではなく、いくつもいくつもある。
    『西方の人』
    高校時代にキリスト教の勉強をしておいてよかった。そう思うのはキリスト教をテーマにした作品を読んだとき。西方の人は今までに読んだことがない感じのキリスト教を扱った作品だと思った。

    じっくり読んだから、さほど厚くはない本だけど読むのにだいぶ時間がかかった。たくさんある注釈を読むのも、また楽しかった。

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    2012年06月25日
  • 奉教人の死(新潮文庫)

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    芥川龍之介の、キリシタンの話をまとめた本。基本的には信心深い方が出てくるのですが、それ故の大きな葛藤や苦難、献身、棄教など、とてもスケールの大きな話が詰まっています。悪魔なども出てきてファンタジックな所も。実際の資料半分創作半分などを、わざと古語体にして実話の様にしたり、資料を混ぜ込んできたり、構成も凄く巧みだなぁと感心するばかり。物語調の物も多いので、日本、正義、誠実さ、など、幅広い事に関する寓話もとても深みがあった

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    2012年05月08日
  • 舞踏会・蜜柑

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    五感に語りかけてくる。話の筋はなんてことないのに、心に残る清々しさと、蜜柑の残り香に惹かれて、何度でも読み返してしまう。

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    2012年04月24日
  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗

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    シュールレアリスム、大正期、新思潮。
    シュールとは、辞書的な意味では「超現実」ということ。簡単な例で言っちゃえば「お茶漬けを食べるメイドさん(ハヤテのごとく参照」みたいな。この短編集ではその感覚と同じ筋の感覚を味わえた。全部面白いです。

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    2012年04月26日
  • くもの糸・杜子春 (新装版) 芥川龍之介短編集

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    「鼻」を読んでみたくて
    手に取ってみたんだけど
    「トロッコ」が特によかった。
    全体的に教訓的な物語が多くて
    もっと子供の頃に読むべき作品だったなあと
    ちょっと後悔。。。
    でも、芥川はけっこう好きな作家になるかも。
    他の作品も読んでみたい。

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    2012年02月23日
  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗

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    全体的に平安時代舞台にしているので小難しい言葉・表現が多かった。

    「羅生門」
    悪(窃盗/殺人)を正当化するわけではないが、誰にでも悪はあって、生き抜く上で多少の悪は必要なんだというように読み取れた。

    「鼻」
    人からバカにされるほどのコンプレックスも、いざ改善されてしまうと寂しい気持ちになる。

    「芋粥」
    本当に欲しい物があっても、いざそれを目の前にすると気が引ける。その気持ちはよくわかる。

    「偸盗」
    全体的には羅生門と同じ。違う点は、血を分けた兄弟は何者にも代え難い存在であること。
    ⇒この作品は、芥川竜之介が気に入らず、全面改修を計画したらしい。なんとなく、わかる気がする。

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    2012年02月08日
  • 羅生門 鼻 芋粥 偸盗

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    義務教育課程の国語の教科書にも載るような作品だけあって、ソツがない。
    他の芥川作品を読む手始めにちょうどよいと思う。

    「羅生門」は、黒澤明の映画『羅生門』の原作ではないと知ったのはこれがきっかけだった。「藪の中」が、映画の原作。こちらもすばらしい作品。

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    2012年01月07日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    表題外の収録作について。
    「袈裟と盛遠」は個人的に感じ入るものあり。
    二人が複雑な葛藤を経てどうしようもなく堕ちてしまわざるをえない様が、(私には)他の作品と少し違った読後感を持った。

    邪宗門が完結していないのが、それもここから盛り上がるであろう部分で終わっているのが本当に残念でならない。
    芥川は後書きで、未定稿を上梓する理由の一つとして「作者の貧」を上げている。それ自体は残念だが、世に出てくれて、また途中までだが読めてよかったと思う、「読ませる」作品である。
    また、本作品は芥川にしては長編に思う。

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    2012年01月07日