芥川龍之介のレビュー一覧

  • 蜘蛛の糸・地獄変

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    芥川の鋭い筆致によって人間の業、強さ弱さを浮かび上がらせた作品を、うまくまとめていると思う。装丁が美しいのもポイント。最後の一編だけすこし「ちがう」気もしたが、巻末には年表も付いていて十分に楽しめた。

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    2015年03月08日
  • 杜子春・南京の基督

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    「秋」
    理想とは手に入れた瞬間から色あせてしまうものだと
    直観的に知っていたのであろう彼女は
    あえてそれに背を向けるのだが
    そのことが果たして正しかったのか間違っていたのか
    誰にもわからない
    後悔することもできず彼女は呆然と「秋ーー」なんて

    「黒衣聖母」
    黒の聖母は残忍かもしれないが
    祈りを強制はしないし
    少なくとも祈ってるあいだ救われてるんだよねぇ

    「或敵打の話」
    苦しい者こそ救われる
    苦しみの無い者には救いも無い
    救われたいという欲求はそれほどにも切実だが
    切実ゆえに嘘の救いであっさりだまされてしまうんだねぇ

    「女」
    芥川に最初の子供ができた直後の作品
    ちょうど「狂人の娘」に悩まされ

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    2015年03月05日
  • 羅生門・鼻・芋粥

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    既に読んでる短篇集とかぶってるのもあった気がするけど、限定カバーに惹かれて購入。

    芥川作品はなんだか定期的に読みたくなる時が来る。
    好きなんだけど、どこがどう好きかと言われるとはっきりと言えないとこがもどかしい。
    しいて言えば、寂寥感や孤独感を感じるところだろうか…。

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    2014年10月24日
  • 【語注付】地獄変

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    自分が読んだのはこんな間抜けな装丁のやつではなかったんだけど。芥川龍之介は蜘蛛の糸とか羅生門とか鼻みたいな時代小説よりもこの本の後半に収録されている蜜柑や舞踏会、秋みたいな現代を舞台にしたものが面白いと感じた。

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    2014年10月19日
  • 【語注付】地獄変

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    羅生門、地獄変、鼻、トロッコは作品そのものが筆舌し難い力を持っているなあ。芥川龍之介の生の力なのか、それとも死へ向かう力なのか。仏教に通ずる世界観(というか芥川は仏教徒なのか?)が華やかにもおどろおどろしく描かれている。蜘蛛の糸ではその天国の華やかさが、カンダタのいる地獄とはっきりとした差異をもって描かれており、また地獄変ではより凄惨な地獄の様子がグロテスクにもどこか美しく描かれている。一つ一つの作品が芥川龍之介の悍ましいほどのエネルギーの投影であり、一色他に評論できるものではないと、これを書きながら痛感している。

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    2014年07月07日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

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    名作ばかりを集めているのだから、当然面白い。ベストアルバム的な。
    ただ、ベストアルバムには全体でのストーリーが感じられないのでそれが嫌だったりします!

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    2014年07月05日
  • 戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)

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    「或日の大石内蔵之助」
    坪内逍遥の「小説神髄」から
    近代日本文学は始まったとされるのだが
    それにおいてまず批判されたのは
    江戸期の戯作文学
    その中でも、「勧善懲悪」と呼ばれた
    読んで字のごとく、いいもんがわるもんをやっつける
    単純なお話だったという
    武家社会においては、特に「忠義」というものが
    善きこととして人々にすすめられたのだけど
    これは、日本人のナショナリズム・ナルシズムにも
    密接にかかわる重大な問題である
    「信じられるもの」のために、命をかけたいのだ
    しかし、そのような物語になんの疑問もなく熱狂することは
    あまりに信用ならない
    あまりに軽薄なことではないだろうか

    「戯作三昧」
    滝沢馬

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    2014年06月16日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    地獄変は相変わらずの壮絶さ。高校の時の国語の先生と絶賛し合ったのがとても懐かしかった。好色は恋狂いってまさにこんな感じだと思えた。今まで真剣に人のことに恋した事のない人ほど人に真剣に恋すると辛い思いをするものですね。

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    2014年02月02日
  • 羅生門 杜子春

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    羅生門、杜子春をはじめ芥川龍之介の短編名作が集合。芥川というと難しいイメージだがそんなことはなかった。もちろん深読みすればきりがないでしょうが。

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    2014年01月31日
  • フーシギくん他 水木しげる漫画大全集

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    ネタバレ

    『フーシギくん』

    『ムーラちゃん』

    『水木しげるの妖怪めぐり』

    『ひろすけ童話 泣いた赤鬼』

    『ざしきわらし』

    『こわいおばけのはなし バタバタ石』

    『一つ目入道の話』

    『日本民話ものがたり ようかい百ものがたり』

    『日本神話 やまたのおろち』

    『日本名作 くもの糸』

    『怪談名作 耳なし芳一』

    『日本むかし話』

    『六助とヒトデくん』

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    2014年01月26日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    芥川龍之介の『蜘蛛の糸』『藪の中』『悪魔』『羅生門』『不思議な島』『地獄変』を読んだ。残酷さの感覚が簡潔と感じる。故意に怖がらせようとか驚かせようとか言う作者の押し付けが皆無。ぐーっと引きこまれる感じは、耳元で読み聞かせて貰っている様な感じになる。漱石とか太宰が回りくどく感じたよ…芥川読むと。物凄く現代的、と言うのかなぁ。

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    2013年12月25日
  • BUNGO 文豪短篇傑作選

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    なんだろうこのくくりは、とちょっともやもやするけど一編一編は素晴らしい。三浦哲郎の「乳房」以外は全部読んだことある作品だったけど。なんで谷崎は「冨美子の足」にしたんだ。
    「グッド・バイ」は何回読んでも同じところで笑える。

    小説に出てくる食べ物って芥川の芋粥ですらなんとなく食べたくなるのに岡本かの子の「鮨」だけはちっとも鮨食べたくならない(褒めてます)。

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    2013年10月26日
  • 侏儒の言葉・西方の人(新潮文庫)

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    芥川龍之介さん、ものすごい口悪い。

    例えば、「小児」の項(言葉遣いは意訳)――
     軍人は子どもに近い。英雄らしい身振りで喜んだり、栄光を好んだりするのは特に。機械的な訓練を大事にしたり、動物的な勇気を重んじたりするのも小学校だけに見られるこの。殺戮を何とも思わないところなんかはもう子どもとしか言いようがない。特に子どもにそっくりなのは、ラッパとか軍歌とかに鼓舞されれば、なんのために戦うかも考えずに喜んで敵に挑むところ。
     だから、軍人が誇っているものだって必ず子どものおもちゃにそっくりだ。派手に飾った鎧兜なんて成人の趣味にあうものじゃない。勲章だって・・・本当に不思議だと思う。酔ってるわけで

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    2013年09月15日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    芥川龍之介の王朝物。
    「運」…仏のご利益についての短編
    「道祖問答」…道命阿闍梨と翁の短編
    「袈裟と盛遠」…袈裟と盛遠の独白からなる短編
    「地獄変」…地獄変を描く絵師の短編
    「邪宗門」…異形な沙門をめぐる短編(未完結)
    「竜」…源隆国と思われる人が双紙を編む短編
    「往生絵巻」…多度の五位という人物が出家した短編
    「好色」…平貞文の短編
    「藪の中」…今昔物語の『妻ヲ具シテ丹波ノ国ニ行ク男大江山ニ於テ縛ラルル』を題材にした短編
    「六の宮の姫君」…身寄りのない姫と、姫を残して京を去る男の短編
    「二人小町」…小野小町と玉造小町の短編

    「運」の題材も今昔物語『貧女清水観音値盗人夫語第三十三』だそう。

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    2013年07月19日
  • 蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ 他十七篇

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    <蜘蛛の糸>自分ばかり得をしようとしてはいけない。
    <杜子春>子の親に対する情。
    <トロッコ>誰もが子どものころに抱いていた、言葉にできない不安。

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    2013年07月15日
  • 戯作三昧・一塊の土(新潮文庫)

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    自分が今まで抱いていた芥川作品のイメージとはちょっと変わったものが収録されている短編集でした。
    表題作の『戯作三昧』がじわじわ来ます。美術の課題の現実逃避で読んだらぐりぐり刺激されました、謎の意欲が。
    『舞踏会』と『秋』がすごく好きです。
    『お富の貞操』とか結構な内容なのに、芥川先生の文章って登場人物より一歩引いててすっごい冷静だから内容がすっと入って来て、やっぱり芥川先生すごいな…。うまい。と思いました。
    また忘れた頃に読み返したいです。

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    2013年06月15日
  • 羅生門(まんがで読破)

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    羅生門 有名な作品をやっと読んだ。漫画なので細かいところははぶいているのかもしれないが、漫画なので、死体のところとか、おばあの怖さとかが描かれていたように思う。人間のエゴってなんだろう?生きるためだから、仕方がないから、といって、何でも許されるのだろうかと考えた。蛇を魚だといってうるのは、産地偽装とか最近のに置き換えらえるだろうか。おいはぎもしていいのだろうか?下人も、盗人の濡れ衣を着せられて、首になった。家族がいないからいだろうといわれて。人間のエゴって、どこまで深いんだろうと思った。
    偸盗(ちゅうとう)愛するが故に、許せないというのがあるのだろうか。他に人にとられるくらいなら、殺してもいい

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    2013年05月09日
  • 地獄変・邪宗門・好色・藪の中 他七篇

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    地獄変と好色が特に良い。

    良秀の屏風の描写は本当に鬼気迫る。

    昔の文豪というのは、現代の我々が読みやすいかは措いても、描写力(心情も含む)が桁違いにすごいと思う。

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    2013年04月01日
  • ちくま日本文学全集芥川龍之介

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    作品の時代背景によって変わる文体、その中に見え隠れする神経質さと一筋の狂気。芥川の中にある人間観というか、そういったものが滲み出ている。

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    2013年03月18日
  • 侏儒の言葉 文芸的な,余りに文芸的な

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    「大きな物語」とは、もっとも根源的な世界観の上に成り立つものである
    すなわち、「弱肉強食」の世界観である
    しかしそれを人間の立場から見た場合
    あまりに動物的・非人間的と言わざるをえない
    「筋のおもしろさ」とは
    ようするに「大きな物語」の縮小コピーを楽しむものである
    しかし小説が人間を題材にするものならば、
    逆の観点から考えるべきこともあるのではないか

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    2013年01月19日