芥川龍之介のレビュー一覧

  • 蜘蛛の糸・地獄変

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    色んなパターンの作品を読めて面白かった。格調高く静かな印象なのに、臨場感があって手に汗握る作品ばかり。『袈裟と盛遠』が一番好きかも。

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    2025年10月21日
  • 河童 他二篇

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    人間らしさが強調されてた作品だった。
    芥川竜之介が、河童好きなのは知らなかった。
    ビスマルクのことば(正直は最良の外交である)が出てくるとは思わなかった。
    芥川も、ビスマルクに興味を持ってたのかな?

    "蜃気楼"は楽しく読めたが、"三つの窓"はいくら時代と言え、読んでて辛かった。

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    2025年10月15日
  • 疵(きず)の迷楼 耽美幻想セレクション

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    まず装画が怪しげで綺麗!いわゆるジャケ買い
    あとタイトル『疵の迷楼』別世界へと誘い込まれるような魅惑的な感じに加え、名だたる文豪たちの作品に興味を引かれてしまう。
    まだ、このとき耽美という言葉の意味を理解していなかった。ただ「美しい」くらいにしかとらえていなかったので読んでみたら本当の意味を思い知らされ、常軌を逸した世界への入り口だった。

    なかなか普通の感覚では理解、共感し難い作品ばかり。どの作品も何かに心を奪われていたり、病的にのめり込んでいたりと現実からかけ離れていて危うい空気が漂っている。
    抗いがたい好奇心や欲望、まるで[パンドラの箱]を開けてしまったようなそんな感じだ。

    収録されて

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    2025年10月15日
  • 藪の中・将軍 アニメカバー版

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    ネタバレ

    「藪の中」が読みたくて買った。「藪の中」はもちろん、「好色」、「将軍」も面白かった。

    特に「好色」はめちゃくちゃな話で、とあるモテモテの平安貴族が、一目惚れした侍従に自信満々で手紙を書くんだけどろくに返事ももらえず、ついに忘れたいと願うのだがそうもいかない。そこで、その侍従の何か汚らしい物を見れば諦めもつくだろうと考える。そして何とかして手に入れた侍従の「糞」の入った箱(当時の貴族は、自分の排泄物を箱に入れてお付の者に捨てに行かせていたらしい)の蓋を開けるの開けないので逡巡する姿が、芥川龍之介の美しい文章で生き生きと描かれているのがほんとに面白い。「この中には侍従の糞がある。同時におれの命も

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    2025年10月08日
  • 奉教人の死(新潮文庫)

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    当時はキリスト教と言うのは大衆の興味を引いていたのかこういう切支丹物と言うジャンルが出来たのかな?

    古語的な書き方は読むのが大変であった。

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    2025年10月06日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    どれも捨てがたいが、個人的には「蜜柑」と「白」がとりわけ印象に残った。
    蜜柑を読むと、鬱屈とした苛立ちがもやもやと吹き溜まっていたところから一転、びゅうっと爽やかな風が心に吹き抜けていく感じがする。
    白は、あの時ああしておけばという取り返しようのない悔やみを抱えても、その先の生き様によっては救いはあるのではないか?という希望を見出させてくれるような優しさがある。

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    2025年09月29日
  • 悪魔 乙女の本棚作品集

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    イラストレーターのしきみさんの、乙女の本棚作品集です。どこか怪しい美しさのある、しきみさんのイラスト。作品の冒頭に、どういう意図でこのイラストを描いたのか、解説が入っていて、一度読んだことのある作品でも、新たに楽しむ事が出来ました。

    新規収録作品は、芥川龍之介の悪魔。短い作品ですが、インパクトがありました。最後の悪魔の表情が、文章を底上げしている気がします。
    素敵な作品集でした。


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    2025年09月26日
  • 藪の中(乙女の本棚)

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    単語がいくつか難しい。仏教用語とかも出てくるから、気になったら調べながら読んだ。
    1人の男が死んでいる。男は妻と藪の中を進んでいたら、盗人に会ったらしい。
    盗人は「自分が男と戦って殺した」と言う。
    妻は「盗人に無体をされ、一緒に死のうと自分が小刀で刺した」と言う。
    男の幽霊?は「自分で小刀で胸を刺した」と懐古する。
    しかし最初の男の死体の発見者は小刀を見ていない。
    女は消える。
    真実はわからない。
    「藪の中」。
    タイトル通り。

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    2025年09月22日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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     芥川龍之介の入門編。とても読みやすい。「蜜柑」はいつ読んでも目の前に鮮やかな映像が思い浮かぶ。美しい文章。「犬と笛」「白」が好み。「トロッコ」は少年の冒険心と傷つきやすい心をノスタルジックに描く。「仙人」は権助、してやったり!

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    2025年09月14日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    収録短編は蜘蛛の糸(教科書でお馴染み)・犬と笛・蜜柑・魔術・杜子春(教科書でお馴染み)・アグニの神・トロッコ・仙人・猿蟹合戦・白の10。人間のささやかな欲や煩悩は抑えられてもゼロにはできないんだなと子供にも諭させるミスラ君が登場する魔術が好きなんですが、逆に蜜柑は蒸気機関車に載ったことがないのでぴんとこなかった。トロッコは田舎に住んでた自分の子供のときの広い世界に感じる不安に思いを馳せると意外としっくりする。やはり芥川龍之介は寓話を借りた児童文学を書かせると抜群に上手い

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    2025年09月06日
  • 藪の中(乙女の本棚)

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    全員の証言が違い本当に藪の中。そして文章に注意がいき絵を見る事すら忘れていた。やはり芥川龍之介の小説は熱中して読むことができる。
    惹かれることがない、かぐや姫をおもわせる、日本昔話のような絵だった。

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    2025年08月30日
  • 歯車 他二篇

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    表題の歯車。
    作者らしき人物、晩年の芥川の苦悩が迫ってくる。

    半透明な歯車閃輝暗点〜偏頭痛?身体的苦痛。
    そして途切れることの無い、精神的不安定、苦痛。
    …レエン.コートに示唆される不吉な死の符号。
    …飛行機に乗っている人間は高い空の空気に慣れ、下界の空気に耐えられない…という描写。心が壊れていく感覚。

    様々な優れた作品を生み出せる能力を得ていくにつれ、チャンネル?次元?が違ってしまうのだろうか。我々には当たり前の日常が、彼にとっては耐えがたい苦痛になのかと感じた。

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    2025年08月27日
  • 舞踏会(乙女の本棚)

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    切ない
    でも、これが本当に御伽話なんかじゃなかったのがもっと切ない
    美しい思い出の走馬灯の流れに合わせて私とどうかワルツを

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    2025年08月26日
  • 奉教人の死(新潮文庫)

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    芥川さんの文章が好き。今は漢字も少なく会話多めですいすい読めるものが主流ですが、芥川さんの作品は、熟語や言い回しが丹念に練られていて、華美になることなく、かつたっぷりと表現されていて、1ページに詰め込まれた「内容」の密度が素晴らしい。それでいて難解ということもない。ペルシャ絨毯みたいな緻密さだけど、素材はウールじゃなくて麻でスッキリ、みたいな。
    この本は、芥川さんの作品のなかでも比較的ライトな(?)ラインナップなので、重たすぎず、繰り返し手に取りたくなる。日本語の魅力が詰まっていると思います。

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    2025年08月18日
  • 蜘蛛の糸・杜子春

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    昔話のような、教訓を含んだものが多かった。
    今読んでも十分面白い。

    子供向けに書かれた話が多いせいか、丁寧な言葉遣いが美しいと思ったが、よく見る写真のイメージとのギャップがあっていい。

    特に、「杜子春」や「トロッコ」は国語と授業で習った記憶があり、改めて読んでもやはり好きな話だなと思ったし、「蜜柑」や「白」もよかった。

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    2025年08月17日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    とても豪華な1冊。
    求めていた文豪の短編がビッシリ詰まっていて、不気味!耽美!最高!
    夏目漱石、夢野久作、江戸川乱歩、太宰治が入っていてとても嬉しい。
    どれも面白くて良い。

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    2025年08月14日
  • 【語注付】地獄変

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     『羅生門』『鼻』『地獄変』『蜘蛛の糸』など一度は聞いたことがある作品が収録された短編集で、美しい情景描写や人間心理の複雑さ、今で言う「信用できない語り手」といった様々なジャンルの話があって一つ一つが味わい深く感じた。

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    2025年07月30日
  • 舞踏会(乙女の本棚)

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    芥川龍之介文学忌、河童忌

    1920年大正9年「新潮」雑誌掲載

    17歳の令嬢 社交界デビューへと
    父と共に鹿鳴館へ
    フランスの海軍将校に見そめられダンスを踊る
    儚く艶やかな一夜
    それが明治19年の出来事

    大正7年老婦人の回想という形で
    小説家の青年に語られる

    ピエール・ロティ「お菊さん」
    軍人であり文筆家 彼の「江戸の舞踏会」が着想
    本名は ジュリアン ヴィオー

    当時の国策としての鹿鳴館
    日本の女性達は菊のごとく花火のごとく
    美しかったんですよ

    SAKIZOさんの女性陣のドレスが美しく
    なーんとなく 着せ替えの切り絵を思い出し

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    2025年07月24日
  • 歯車 他二篇

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    漱石の『道草』を読んで、芥川の『歯車』を思い出した。
    神経が剥き出しになったような、痛々しい文体がそっくりだと思った。
    漱石は、自分と近い資質を大学生の芥川に見出してに違いない。

    漱石が激賞したのは芥川23歳の作品『鼻』だが、初期芥川作品を読んだだけで、漱石は将来の芥川の作品(芥川死の直前35歳時の作品)を既に予期していたのかもしれない。
    そして、死を意識した芥川は、尊敬する漱石の作品を思い描きながら『歯車』を書いたのではないか。

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    2025年07月19日
  • 藪の中(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    表紙捲ってびっくり。絵柄が全然違う。というかこの話証人が沢山出てくるので巡る度ガラッと絵柄が変わって楽しかった。斬り合いの描写に合うあの一枚絵が凄い。暗闇の中の小刀の描写に感服。
    読み終わって題名に頷くしか出来なかった。犯人が分からない。

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    2025年07月08日