芥川龍之介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今日3月4日は、半村良のご命日
龍ちゃんのレビューしている時では
ないのですが、龍ちゃんと仲良しは誰?論争に
どうしても参戦したくなってしまったのです
時は平安
事実とみなされる事は二つ
侍が死体で発見された事
結婚したばかりの嫁の行方がわからぬ事
この侍の死を巡る七つの証言や告白で小説と成す
検非違使に問われたるは
死体を発見した木樵
死ぬ前の夫婦を見た旅法師
侍を殺したと思われる盗人を捕らえた放免
不明の嫁の母親
そして盗人の自白
不明の嫁らしき女の清水寺での懺悔
殺された侍の死霊が巫女を通し告白
何回か読み直すたびに発見がある
そしてそれぞれが語る状況が見事に折り合わない
その全くどこも合わなさがすごいんだろうなあと
男女盗人それぞれが自分の精神のきよさを主張
懺悔する女の生命力の強さに感心するけれど
あくまで懺悔
侍は言い訳したいだろうけどもはや死霊
イラストはおくさん
和的テイストが多いらしい
ちょっと愛らしさを感じる人物達が魅力的
小説ととても折り合っているなと思います
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Posted by ブクログ
悪魔の賭けと煙草の伝来を描いた「煙草と悪魔」、題の通りさまよえるユダヤ人当人の語った話を描いた「さまよえる猶太人」、「ろおれんぞ」と呼ばれる少年がキリスト教寺院を追われ薨るまでを描いた「奉教人の死」、悪の権化として単純に描かれがちな悪魔の奥行きを描く「るしへる」、「強い者に仕えたい」と考え、高名な王、王が恐れる悪魔を経て主上へとたどり着く山男の「きりしとほろ上人伝」、黒衣の観音像とそれに纏わる親子の祈りの話を描く「黒衣聖母」、キリスト教の伝来を阻害あるいは侵食しようとする日本の神々の攻防のさまを描く「神神の微笑」、大泥棒の恩返しと、更にその恩に報いる男の「報恩記」、洗礼を受けた少女と養父母の信仰的転落を描く「おぎん」、息子の病の治癒を求めて神父を訪れた女の心変わりを描く「おしの」、細川ガラシャの最期を描く「糸女覚え書」を収録している。
いずれもキリスト教の伝来に伴っての伝説、また信者の興味深い話について描かれたもので、時折古風な文体に苦労させられつつも楽しく読めた。しかし、表題作「奉教人の死」のオチについては、現代的価値観によるものではあろうが、「ろおれんぞ」が隠し通したかったであろう秘密を、その身体性とともに暴いている様子にやや不快さを覚えた一方で、話としては確かに面白く、複雑な腹立たしさを感じた。
細川ガラシャに興味を抱いていたため、「糸女覚え書」については、その内容の壮絶さはさておき面白く読めた。 -
購入済み
店番の若い女性
店番の若い女性への観察が、微に入り細にわたっている。そして、観察者は彼女に対してずいぶんな思い入れがあるように感じられる。ところがしばらく店で彼女を見なかったら、今度は赤ん坊をつれて登場してきた。そして、恥じらっていた以前の面影はなく、強い母親になりきっていた。表題の「あばばばば」に主人公そして作者の哀惜の念が込められていると思う。
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購入済み
寸鉄
おとぎ話や昔話を題材にして洒落た話やウイット アイロニーに満ちた作品にするというやり方は、多くの近代作家がやっているが、芥川龍之介もその代表的な作家である。イソップ物語の多くのエピソードの中からこのエピソードを拾い出し、寸鉄人を刺すような短文に仕上げている。
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Posted by ブクログ
平安時代、とある侍の死をめぐる短編。
死骸の発見者の木樵り、強盗を捕らえた放免、侍の妻の母親らの証言から始まるミステリ仕立てで面白かった。
また、捕らえられた強盗、侍の妻、侍の死霊によって語られる内容も三者三様の矛盾ばかりなため、殺害事件の真相は一切の不明。
藪の中ではほんとうには何が起こっていたのだろう?真犯人は誰なのだろう?と、謎が多くて闇深さがあり、とてもワクワクさせられるラストだった。
挿絵もたっぷりで、セリフ一文だけの頁も結構あってめちゃ贅沢。
芥川が地の文に書き添える『(皮肉なる微笑)(陰鬱なる興奮)(快活なる微笑)(昂然たる態度)(突然迸るごとき嘲笑)』とかが、なんか厨二っぽくて笑ってしまった。 -
購入済み
懐かしい雰囲気
東京下町の典型として本所両国界隈を題材に描き出された、芥川龍之介のエッセイである。大正年間に明治時代や江戸時代の名残を「懐かしい雰囲気」と表現しているところが、いつの世も変わらない解雇のセンチメンタリズムを漂わせているところが面白い。令和時代の今日、本所両国界隈を歩けば、大正年間は愚か昭和時代の名残でも「懐かしい」という評価になるのだろうな。