島田荘司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
完全な犯罪、完全な人形に残った思いとは
占星術殺人事件は自分が高校生くらいの時に一度読んだことがある作品で、そのときにそのトリックに度肝を抜かれた作品でもあった。作品の時代設定、遺体の見つかる場所やその順番の意味づけ、どうやって殺人を行ったのか、全てに繋がりや意味があり、震撼させられたのを覚えている。
再読するにあたりトリックは知っているものの、ここまでに多くのミステリー作品を読んできたこともあり、殺害状況や家系図などから薄々と焦点が絞りやすくなっている作品でもあるんだなということがわかり、何度読んでも新しい発見があると思った。
こういったバディー探偵ものとしては珍しいのかワトソン役がホ -
Posted by ブクログ
御手洗シリーズ2作目の今作は、1作目の占星術殺人事件とは結構作風が変わります。1作目の、登場人物による特異な内容の手記から始まり、占星術の専門的な説明により難解に感じた方でも、今作を読めば、こんなにも読みやすい文章を書く作家さんだったんだと驚くと思います。
今作は探偵と助手の登場が遅めなのですが、その分登場してからは御手洗潔の人としての魅力と探偵としての能力の高さを爽快に味わえます。更にその爽快さに合わせたかのように、今作のミステリは作者がちょくちょくかましてくる、とんでもトリックです。登場人物も多くなく、舞台である屋敷の見取り図を見ながら、肩肘張らずに王道のミステリ的な楽しみもできます。
な -
Posted by ブクログ
冒頭、読者への挑戦状を突きつけられ、気合いを入れて読み始めたものの、開幕早々に難解で大量の情報による暴力に圧倒され、しんどさを感じる。中盤以降も情報は多いが、御手洗と石岡の掛け合いのコミカルさに案外スラスラと読み進められた。
読者への挑戦を謳うだけあって、本作はフェアさに極めて忠実である。作者の提示するボーダーまでに謎を解くための十分な手掛かりが与えられていた。自分なりに拾えた手掛かりと見逃した手掛かりが多く、何か形になりそうでならない。が、探偵役の御手洗が言うようにピンを一本引き抜かれた瞬間にパタパタカラカラと、スッキリした形に収まっていく。この瞬間の気持ち良さには満足。
フェアに忠実である -
Posted by ブクログ
消費税が導入されて間もない1989年、浅草で乾物屋の女店主が殺された。犯人として逮捕された老人の素性はまったく分からず、彼の身元を追って調べていくと、殺人の罪で収監されていたことが分かる。消費税の導入を知らなかった元受刑者が消費税に腹を立てて殺したのか。いやこの事件にはもっと根深いものがあるはずだ、と確信した吉敷は女店主と老人の過去を追っていく。
ということで消費税導入の年に書かれた本書は、当時おそろしくタイムリーな作品だったんだろうな、と思います。そんな(当時)タイムリーな題材を扱いながらも決して目新しさだけが強調される物語になっておらず、あくまで彩りのひとつとして大きな世界が広がって -
購入済み
久しぶりの島田荘司作品
一時期ハマって、よく読んでいた吉敷竹史シリーズ。初めて読んだのは、そのとき通っていた大学の教授の本の整理で、気になるのは持って行っていいよとその教授のクラスを取っていた学生たちに譲ってくれた時。占星術殺人事件とか、夜は千の鈴を鳴らすとか、そういう本をもらったと思う。最近の島田作品より、読みやすいと思う。列車を使ったトリックは得意じゃないけど、これは楽しめました。途中、時刻表のあたりや時間の説明のところはさら~っと読み流してしまったけど。冒頭はかなり入り組んだ印象を受けたけど、事件の構造はいたってシンプル。脇役だと思っていた人物が最後にいい立ち回りをしたとことか、読後感がその人物のおかげで救われ
-
ネタバレ 購入済み
題名が気になって読んだのですが
題名に惹かれて読んでみたのですが、想像していたより何倍も面白い作品でした。
まさか、軍艦からラブストーリーに発展するとは意外も意外!
以前、何も知らず、富士屋ホテルに行ったことがあり、(その時は宿泊ではなく、お茶をしようかとおもったのですが、あまりに混んでいて、ケーキを買って帰りました)変わった作りのホテルだなーって思いました、是非一度宿泊したいと思います。
色んなフィクション要素が詰まった作品ですが、本当の事のように思ってしまうのは、作家さんの力ですよね、とても面白かったです、他の作品も読みたいとおもいまし。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ通子から久しぶりに電話。
汽車で帰るつもり。
ゆうづる?7号か9号かと思って駆けつけるが、乗らなかった。
別れて5年。
9号が出て行く。車両の中に通子を見る。
青森で、ゆうづる9号から死者。
鶴の彫金のスプーンをバッグに所持。
遺書と見えるメモ。
吉敷竹史、現場に行く。
通子の字だった。
スプーンは通子の作品だと思った。
しかし、死体は通子ではなかった。
水戸を出てから仙台まで4時間。その間に殺した。
仙台で降りた客はいない。
盛岡のよく通子と行った喫茶店に行く。
通子から手紙を預かっていた。
自分にもうかかわらないでくれ。自分は病気なんだと。
→吉敷竹史は未練たらたら過ぎだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ電車に忘れ物。
両腿、両足、両腕、胴体、7つ。
指紋、濃硫酸で消されている。
胴体の入ったバッグに豆と麦の粉。
伝説。出雲国風土記に出てくる国引きという説話。
八俣の大蛇退治。出雲系の神話。
本星と思われた女性、当日は出雲一号ではなく(出雲一号からは、今回死体
がみつかった全ての死体に遺棄できる)、富士に乗っていた。
証拠の写真もある。
車掌にも聞いてみたが、問題の女性のことは覚えていた。何度も一号車から後方の車両に行っていた。
青木恭子。被害者? 行方不明。
家には毛髪一つ落ちていなかった。
野村操。出雲の史実の考えについて。青木恭子と対立。
野村、車掌の証言では、富士を広島で