島田荘司のレビュー一覧

  • アトポス

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    松崎レオナが精神科医と話す冒頭から話はエリザベート・バートリー伯爵夫人の物語へ。読み応えのある「長い前奏」の先にはレオナ主演の映画「サロメ」のロケ撮影風景が始まり……
    全ての謎を解き明かす御手洗に酔いしれるシリーズ屈指の逸品!!→

    めちゃくちゃ面白い!!979ページと言ういわゆる「鈍器本」なんだけど、読みやすい文章、見事なキャラ立ちでいつまでも読んでいたくなる。
    特に、バートリー夫人の話は最高……最高だよ!
    冒頭のレオナも合間に挟まる中国の人魚も心臓の血を吸う描写も、全部!全部島田御大は回収するから!!!→

    もう、安心して読んでくれ!
    750ページぐらいまでは全体に靄がかかっていて不安にな

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    2025年05月26日
  • 伊根の龍神

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    つい先日、あるTV番組で伊根の舟屋を観た。
    今の日本にもこんな舟屋があるなんて知らなかった。
    伊根ブルーと言われる海の透明さに驚き、舟屋の並んでいる光景に何故か郷愁を感じた。

    …で、この「伊根の龍神」が積読になっているのを思い出し速攻で読む。

    石岡先生と麗羅が、伊根の舟屋に泊まりUMAだろうと思われる怪物を見ようとするまでは軽快な感じで進むのだが、この伊根に伝わる海の守り神が龍神という伝説だろう…と思われたが。
    1970年のよど号ハイジャックや拉致事件などに触れつつ進んでいくのは、工作員絡みでもあったのだが、最後の最後になり御手洗登場でさらさらっと全ての謎を解いてしまう。

    南吉さんの人生

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    2025年05月07日
  • 伊根の龍神

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    ミステリーというと密室トリックなどの王道が好きなので、石岡くんの冒険的な内容で最初はあまりのめりこめなかったが、大風呂敷のしまい方は見事。
    大物ミステリー作家が、現役で長編をお届けしてくれるのが何より嬉しい。
    御手洗も日本に戻って来るようだし、(もう現在の御手洗の交友関係を知るとひっそりとは暮らせないだろうけど)次作に大期待。

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    2025年05月03日
  • 写楽 閉じた国の幻(下)

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    作者(島田荘司)が挑んだ写楽ミステリー。蔦屋重三郎、歌麿、山東京伝とのやりとりも面白い。現代での謎解きを江戸時代ではこうだったろうって、ストーリーを並列してるから日常でTVを観ている感覚に落ち入りどんどん読み進めた。あとがきは、物語以上に良かった。島田荘司先生の今後の発表作品を見逃せない。

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    2025年04月03日
  • 改訂完全版 斜め屋敷の犯罪

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    ネタバレ

    さすがとしか言いようがない。北海道の寒さが実現させた凶器、最後に明かされる交換殺人。そのための館、折れた菊。そうだったのか!とハマる瞬間が最高です。占星術のときの人形師も出てくるし、滅茶苦茶面白かった。探偵はいつ出てくるんだ?全然出てこないぞ?とは思いました。

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    2025年03月15日
  • 改訂完全版 斜め屋敷の犯罪

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    1982年刊行作品だが、トリックの奇抜さや主人公のキャラ設定とか、今読んでもなお面白過ぎた。また、この改訂完全版におけるラストの解説も込みで、本当に完全版だな、と思った。

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    2025年03月15日
  • 改訂完全版 異邦の騎士

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    個人的にミステリ小説の中では最上級に良かった。
    丁寧に積み上げたストーリーを自らぶっ壊して、その上で納得できる作品。
    圧巻。

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    2025年03月11日
  • 改訂完全版 火刑都市

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    ネタバレ

     中年刑事が連続放火と幻の女の謎を追う内に、大都市東京が抱える孤独や歪み、ひとりの女の悲哀に満ちた人生が浮かび上がる。
     わずかな手掛かりを元に、幻の女の身元を捜査する過程は、古き良きトラベルミステリーのようで心踊るものがあった。

     女の姿がはっきりした像を結び始める頃には、どこかこの女の境遇に同情し、シンパシーを感じ始めていることに気づかされた。
     主人公もその想いを抱いていて、彼と共になんとかこの女の罪が見過ごされ、このまま捕まらないことを祈ってしまった。

     女の動向には東京という大都会の性質のようなものが隣り合わせで存在していたし、事件にも深く東京が影を落としている。
     現代社会が生

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    2025年01月23日
  • 改訂完全版 異邦の騎士

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    はぁぁぁ……(T^T)
    御手洗潔が今までて一番かっこいい〜
    シリーズ4作目、今まで読んできた推理小説ものとは打って変わって今回はミステリー小説だった。
    しかしね…これ、めっちゃ面白い!!
    物語は記憶を無くしてしまったある男の視点から始まっていく。次々に明かされる記憶を無くした男の正体。マジでハラハラドキドキが止まらない!!
    そして真実が明かされた時思わず…マジか…と声に出してしまった。
    全体的に悲しい物語なのだが、優秀すぎる良作!
    これはね〜マジでシリーズを順番に読むことをおすすめする!

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    2025年01月20日
  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

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    ネタバレ

     島田荘司の作品にハズれなし。素晴らしいホームズ・パスティーシュなだけでなく、夏目漱石のユーモア溢れる文体までそっくりに書いていて、尚且つしっかりと本格ミステリの醍醐味を味わえるのだから恐れ入る。
     謎がとても魅力的。密室状態の部屋で死体が一瞬でミイラ化、外からの侵入は不可能、果たしてトリックは如何に? ミステリ好きなら涎が垂れるであろう。私は垂れた(笑)。

     巻末のエッセイは島田さんの少年期のエピソードが知れて興味深かった。私も世代は全く違えど、小学生の頃の愛読書は江戸川乱歩の少年探偵シリーズだったので共感である。
     本作を「総ルビ版」として再刊行した意義についても触れられており、推理小説

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    2025年01月09日
  • 龍臥亭事件(下)

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    ネタバレ

    津山事件について詳しく知らなかったので、どこまでが実話かわからなくなった。

    都井睦雄という青年はいかにして殺人鬼になったのか。彼の素顔が明らかになっていくにつれ、なんともやりきれない気持ちになった。
    村に漂う怪しげな雰囲気、村の女性たちが驚くほど美しくエロティックな理由、不思議にからみあった謎が津山事件に絡んで明らかになってくるのが本当に面白く、深く作品世界の中に入り込んでしまった。
    一年かけてこの作品を書いたとあとがきで島田先生がおっしゃっていたが、納得の大作である。

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    2025年01月07日
  • 龍臥亭事件(上)

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    いや〜怖かった。背筋がぞわっとする!
    でもやみつきになる怖さ。
    島田荘司ワールドにどっぷり浸かりました。

    御手洗に振り回される石岡さんが大好きですが、今回は女性に振り回される石岡さん。
    なかなか御手洗清出てこないなーと思いつつ全然出てこない!
    探偵出ないパターンのやつか?!
    石岡さんがんばれーっ!

    でも内容はとてもシリアスで、実際に起きた「津山事件」が元になっています。津山事件という名前は聞いたことがあったんですが、内容について詳しくは知らなかったので戦慄した。

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    2025年01月04日
  • 写楽 閉じた国の幻(上)

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    大人になり、久々に夢中になって読んだ本。
    現代パートと江戸パートが交互に語られ、徐々に写楽の正体が明かされる。
    こんな本が、また読みたい!!

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    2024年11月24日
  • 網走発遙かなり 改訂完全版

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     世田谷区成城。世間では高級住宅街というイメージが強い場所だが、そのはずれ、〈私〉は、世間のイメージからはほど遠い建売住宅が密集した地域に住んでいる。成城学園前駅方向は小高い丘になり、丘の中腹から高級住宅街がはじまる。だから私は、荒んだ気持ちを抱えながら、そのあたりを『丘の上』と呼んでいる。〈私〉と同じように〈丘の下〉に住むとある老人がいて、認知症の疑いもあるその老人は奇行を繰り返していた。老人の真意とは――「一章 丘の上」

     ということで、本作は独立した短編としても読める三つの短編と、その短編が繋がり、ひとつの大きな輪をつくる「終章 網走発遙かなり」の全四章で構成された物語になっています。

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    2024年11月03日
  • 動物城2333

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    ネタバレ

    動物好きとして表紙に惹かれて読破(^^)
    中国の作者さんが書いてる?ということで要所要所で中国っぽい漢字の使い方が出てきますが個人的には全然気にならなった。逆に独特なキャラ名の人が結構いたように思えたので新鮮な気持ちで読み進めることができました。
    気に入った点として深くは描かれてはいなかったですが、知能を得た動物VS人間という構図を上手く使っている。それでいて実際には人間がほぼ登場しない!そして知能を得たからこそ人間っぽくなってしまっている動物達の苦悩も描けている(動物の種類で下に見るような感じ)。こういった話は~という国があって…~という戦いがありましたと記号だけで世界観を広げる手法が多いで

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    2024年10月08日
  • 改訂完全版 異邦の騎士

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    ネタバレ

    記憶喪失モノって、なんでこうもドキドキするんだろう。九広の家の「生まれる前の胎児の泣き声のような、糸を引く不安の叫び」「生まれる前と死んだ後とはこんなふうに結ばれ、繋がっているのかと誰もを気づかせずにはおかない、悲しみとも嘆きともつかぬ霊波の躍動が、輪を作り、ひゅうひゅうと音をたててこの息の詰まるような空間を駆け巡っていた」の描写など、読んでいて、実際胸の窄むような思いがした。一体何なんだという興味と不安と、好奇心にドキドキする感じがたまらない。

    好きなシーンについて
    一つ目は、
    「ねえ君、一目惚れって信じるかい?」
    「信じるわ。だって私も経験あるもの」
    「そう?」
    「うん」
    「いつ?」

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    2024年09月17日
  • 改訂完全版 暗闇坂の人喰いの木

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    怖かった。うん。怖かった。
    けど御手洗シリーズで1番好きかもしれない。
    ぶっ飛んでるけど理にかなってるトリックがクセになる。
    とりあえず御手洗がすき!

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    2024年08月14日
  • 龍臥亭事件(上)

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    この作品の世界観をもう一度味わいたくて再読。
    一種独特な幻想的な雰囲気を持つ作品というイメージが強く殺人事件には似つかわしくない感想かもしれないが、美しいという感覚が強い。
    次々に登場人物が消えていき、全く先が読めないまま上巻が終了。御手洗潔のようなキレのある解決ではないが石岡の穏やかに少しずつ進む奮闘が好ましい。

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    2024年08月07日
  • 御手洗潔のダンス

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    ネタバレ

    やっぱり島田荘司、もとい御手洗潔シリーズは短編集でも全く物足りなさを感じさせない面白さがある。むしろ短編なのにそれなりに長めの話を読んだような満足感。
    舞踏病が特に面白かった!
    毎夜踊る狐憑きの老人の話が大正時代の宝石強盗絡みの話に繋がるとは…
    真相を聞いた時の石岡君と同じくして「なあるほどーっ!」と心の中で手を打った笑

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    2024年07月30日
  • 龍臥亭事件(下)

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    石岡くんが事件を解き明かす。ちょっと控えめな回答編かとても好ましかった。
    ただ事件自体はとても悲しいもので日本の閉鎖地域での同調圧力によるある種イジメのような状態が引き金となっている。
    凝った館にふさわしい難解な事件でとても楽しめた。

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    2024年07月21日