島田荘司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み終わったあと、ホームズと漱石と、そして島田荘司の作品を「他のも読んでみようかしらん」となる作品であると思う。
正直著者の他の作品を読んでいる方であれば、甲冑が出てきた辺りでなんとなくトリックの肝自体は気づけてしまうような気もするが。
ただ最後の別れのシーンの美しさも然ることながら、未来の小説家に向けた特別エッセイは何故かは分からないがとても心に染みた。
「経験から言えることですが、世の中のことがすっかりわかるまで、書くのを待たなくてはならない理由なんてなにもありません。いくつになってもわからないことはあるし、若い頃にはよくわかっていて、次第に失われる世界や知識もありま -
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Posted by ブクログ
講談社文庫の読書旅行2025フェアのよむーくクリアブックカバーが欲しくて買いました。
40年以上未解決となっている「占星術殺人」を、本を読みながら探偵助手役の石岡君と共に事件を振り返り、犯人は誰かを一緒に考える。あらゆる考察が出尽くして、手詰まり感しかない。もう読むのしんどい、勘弁して、というところで作者から突き付けられる挑戦状が憎らしい。「読者はすでに完璧以上の材料を得ている」に頭の中が「?」もちろん分かりません。
探偵による種明かしはあっという間に終わり、トリックも非常に簡単。犯人もあっさり登場し、「あのくらいの謎で40年以上もかかったことがむしろ不思議。」と言われてしまった。情報量が -
Posted by ブクログ
昭和五十七年の秋、高沢秀子という老婦人が御手洗潔のもとを訪ねてくる。世間話程度に彼女がはじめたのは、親友である折野郁恵という女性の話だった。榎本武揚の子孫であり、ロシアの皇帝陛下からの贈り物であるセント・ニコラスの長靴を受け継いだ、というエピソードを持つ女性だ。そんな彼女の様子が今日おかしかった、と秀子は御手洗たちに語る。雨を見たことによるショックで倒れて救急車で病院に運ばれた、というのだ。しかも息子夫婦はそばにいたのに救急車に同乗しなかったらしい。秀子の話を聞き、御手洗は大事件のにおいを嗅ぎ取る。
ということで本作は、何十億の価値があるかもしれないセント・ニコラスのダイヤモンドの靴をめ