島田荘司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
絞殺死体が全力疾走して電車に飛び込む事件。全員がアリバイのある不可能密室殺人事件。会ったこともない男に、封筒の宛名書きをさせられる事件。犬と暗号とタコ焼き屋と子供の誘拐事件。奇想天外にして巧妙なトリックを秘めた事件に御手洗潔が挑む。
御手洗潔シリーズ第三弾。今回は四つの事件に挑む短編集。四つの事件を通して、変人(?) 御手洗潔とは、どういう人物なのかを掘り下げたエピソードが揃っている。
特にお気に入りの事件は、”数字錠”。いかに御手洗潔という人物が魅力的なのか、が詰まったお話。
「こんな罪まで、暴かなければならなかったんだろうか。」
御手洗潔の人柄、情の深さ、優しさの深さを知れるととも -
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Posted by ブクログ
謎の絵師写楽の正体は?
実在する歴史上の謎に対し、小説の体をとりながらも、作者の膨大な下調べと長年の考察による新説をぶち上げる。このような小説を読むのは初めてかもしれない…
自分は写楽について知識がないので、これが写楽論争に一石を投じ得るものなのかは分からないが、
読んでいる限り状況証拠もいくつかあるしとても面白いと感じた。もちろん小説家ならではの創造力がその合間を埋めているのはわかっているが。
なによりこのようなチャレンジングな小説を読んだのが初めてなので単純に感動した。
実在しない絵師をでっち上げて完全フィクションを作ったのならこんなに感動しなかったろう。
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Posted by ブクログ
フォローしている方のレビューを読んで久しぶりに読みたくなった。
実際に読んだのは単行本だが、文庫本しか登録出来なかったのでこちらでレビューを書く。
雑誌掲載が1985年~1987年なので、もう四半世紀も前の作品なのだが良い作品は何度読み返しても時代が古くても楽しい。
この頃の御手洗が一番好き。傲岸不遜でクセが強く周囲を振り回すという、いかにもな探偵キャラクターなのだが彼をフォローする石岡の存在もあって楽しく見守ることが出来る。
「数字錠」
3つの数字を組み合わせたリング状の錠前がネックとなり二人の容疑者を逮捕出来ないと嘆く刑事。しかしトリックは斜め上。現代ではルール上できないだろうが。
だ -
Posted by ブクログ
ネタバレ御手洗はストックホルム大の教授になっているが、非常に島田荘司らしい作品。
現実とは思えない内容の物語を、血なまぐさい現実に落とし込む。解説では最大のカタルシスは「ビートルズの代表曲がベースになっている」と判明するところだと言っていたが、自分はやはりスペースコロニーの中だというところだと思う。
スキップする大人たち、三メートル近いひまわり、南北方向にはなぜ直線道路がないのか、といった謎が一気に一つにつながる。まさしく"奇想"だ。
そしてここまでが第一部といった感じだろうか。
第二部は、切られた首にネジを組み込まれた死体。
仰角45度で接射され、二つの穴を開けた三発の弾丸に関す