島田荘司のレビュー一覧

  • 屋上

    購入済み

    ずっと読みたかった

    ずっと島田先生の作品のファンです。この作品の文庫化、割引対象になるのを待っていました。やっと自分の手に届きました。うれしいです。大事に読んでいこうと思います。

    #ドキドキハラハラ

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    2021年06月18日
  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

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    ネタバレ

    面白かった。
    ロンドン留学中の漱石が、下宿の幽霊もどきに困ってホームズに相談にゆき、そこから一緒に殺人事件の捜査に当たる、って設定からして面白くないわけがない。
    密室の中で一夜にして人がミイラになるという殺人事件も、島田荘司ならではの不可能設定だし、漱石視点とワトスン視点で描かれるホームズの様子の違いもユーモラスだし、いやさすがに読ませるなあという感じ。
    漱石視点の「ホームズさん」ほんとにやばくてねえ……。ワトスン視点も、漱石視点と合わせるとオイオイって感じで。どちらの文体もこってりしていて島田節全開。

    トリック自体にはそこまでの目新しさもないんだけれども、設定と描写の妙で面白さが増している

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    2021年06月15日
  • 涙流れるままに(下)~吉敷竹史シリーズ15~

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    ネタバレ

    (上巻の感想からの続き)

    そして吉敷。
    この男はシリーズを重ねるたびに存在感を増しており、しかも言葉遣いも心なしか変わってきているようだ。登場当初は単なる刑事に似つかわしいダンディという設定以外、何の特徴もなかったが通子の登場、上司との軋轢、殺人課での孤立という状況変化を経て、その人と成りがヴィヴィッドに浮き上がってきている。

    今回、刑事が冤罪事件を調査するという仲間の手柄を覆す裏切り行為を行うことをやってはならないことを知りながら行うことで、吉敷の刑事辞職という設定を持ってきたのはよかったが、最後の最後で救われることが自分的によかったのか悪かったのか判断がつかない。
    刑事を辞めれば通子と

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    2021年06月03日
  • 涙流れるままに(上)~吉敷竹史シリーズ15~

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    ネタバレ

    吉敷竹史シリーズの第一部完結編とでも云える本書、その中でもとりわけずっと謎めいた存在で登場していた元妻、加納通子との関係への総決算的作品となっている。

    加納通子の生い立ちから述べられる本書は今までの『北の夕鶴2/3の殺人』、『羽衣伝説の記憶』、『飛鳥のガラスの靴』、そして『龍臥亭事件』全てを一貫して補完する形で、これらの作品の間に隠されたサイドストーリーを余すところなく、描いている。摑み処のない悪女といった感じの加納通子という女性が、今回ではじっくりと描かれる。その描写は、「業」と表現されるある種呪われた血が流れている途轍もない生い立ちを以って語られるが故に匂い立つほどの存在感を醸し出してい

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    2021年06月03日
  • アトポス

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    長かったぁ〜
    話しの本線だけでもだいぶ長いのに、たぶんカットしても全然問題ないエリザベートの短編までくっついてるしね
    いや、エリザベートの話もすごく面白く読めたんだけどね

    ここら辺の御手洗潔の長編は、ミステリーというより冒険譚みたいな印象が強いかな

    あと、絶対無理ゲーみたいな絶望感をしっかり叩きつけてからの逆転劇は堪らないものがあるなぁ

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    2021年05月20日
  • 御手洗潔の挨拶

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    御手洗シリーズ短編集
    短編集なので当然長編と比すれば一つ一つの謎は薄味になるが、それでも充分過ぎるほどに味付けが濃い。
    中でも個人的には巻頭の「数字錠」が全てにおいてバランスが良いと感じ気に入った。

    そして何より読む毎にあのコンビが愛おしくなってくるのが良い。
    この後待ち受ける長編に向けてのモチベーションも高まるというものだろう。

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    2021年05月17日
  • 透明人間の納屋

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    ネタバレ

    これ本当に児童書なの?って思いながら読みました。昭和52年、母と2人暮らしで友達がいない9歳の「ぼく」にとって、隣に住む親切で物知りな真鍋さんはいつも一緒に過ごし沢山の話をする大切な存在。でも真鍋さんには重い秘密が・・・。
    この時代、北朝鮮をユートピアと捉えていた人は、こんな風に語っていたんですね。でも真鍋さんはその国家への信頼を裏切られた。
    昭和の雰囲気を懐かしさを混じながらも、ちょっと違う角度から味わえました。

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    2021年05月03日
  • 御手洗潔の挨拶

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    ミステリーとしては物足りない気もするけど、どのエピソードからも御手洗くんの人となりが伝わってきてよかった!
    文章も軽めで読みやすく、筆者のユーモアがところどころ入っていてクスッとしてしまった。ケンタッキーフライドチキン…。

    数字錠
    …御手洗くんの人情が溢れている( i _ i )
    映像化したらすごくいいものになりそう。

    疾走する死者
    …読者への挑戦が少しでも分かったので嬉しかった。確かに他の作品に比べると易しいかも!

    紫電改研究保存会
    …阿刀田さんのショートショートみたいな不思議な世界観だった。でも言われてみればちゃんと伏線回収している…!なるほど。

    ギリシャの犬
    …犬好きの御手洗くん

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    2021年05月01日
  • 鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    京大時代の御手洗の話。
    御手洗の変人さが最後の方しか見られず、あれが見たい読者としては少し消化不良。
    序章の入り方も面白かっただけに。

    ただ心温まるミステリーで、御手洗小説であることの期待値を抜けばいい作品。
    わたしもサンタクロース来なかった身なので、泣きそうになりました。

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    2021年05月01日
  • 眩暈

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    「占星術殺人事件」の愛読者が書き残した日記が意味するものは?どこまでが現実でどこから妄想なのか。不気味な日記に始まりプロローグから一気に引き込まれる。そして御手洗よ、早く出て来い!と思いながらページをめくる。島田荘司の本の読みながら不安にさせる要素は何なんだろう。言うまでもないが「占星術殺人事件」を先に読んだ方が良い。

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    2021年04月29日
  • 御手洗潔のダンス

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    どれを読んでも奇想に始まる御手洗シリーズ4つの短編。人間は空を飛べるはずと主張する幻想画家が4階のアトリエから姿を消し、電線の上で4日目に空を飛ぶように両腕を大きく広げた姿勢で死体として発見された。どういう意味?想像できない死体の姿勢から驚く「山高帽のイカロス」が凄すぎ。島田荘司最大の魅力、あり得ない「つかみ」に絡みとられ、御手洗の推理に丸め込まれる。奇術と同じで騙されるのが楽しい。

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    2021年04月29日
  • 鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    時代は昭和39年。クレセント錠とスクリュウ錠で閉ざされた密室というあたりに時代性を感じさせる。

    鳥居の左右が、両側の建物に突き刺さっているシチュエーションは、何とシュールなのだろうと思っていたら、京都市の錦市場では、実際にこのような光景を目にすることができると知って驚く。

    そのような状況を見事にトリックに昇華させた著者の手腕はさすがである。

    そして、そのトリックがわかったと「ユーレカ」とばかりに駆け出して行った大学生の御手洗は若い!

    事件のすべてが詳らかになっても、最後に残った難問は容易に解きほぐすことができないように思えたが、これも解決に導いた御手洗は、既に名探偵の片りんを覗かせる。

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    2021年04月18日
  • ネジ式ザゼツキー

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    ネタバレ

    再読。
    記憶を失ったエゴン・マーカットが書いたファンタジー「タンジール蜜柑共和国への帰還」。LucyInTheSkyの世界。スウェーデンにて御手洗くんは記憶を失った時期と場所を推理する。記憶を失うのだから、そうとうなショックな出来事なはず。
    スウェーデン部分は横書き。ちょっと斬新よね。
    フィリピンで行われた殺人。ゴウレムを作り出そうと、人を人とも思わない所業。犯人として留置されているのはルネス。そして、ザゼツキーの死体の首にネジが埋められていた理由。
    最後はちょっぴりハッピーエンド。丸く収まるけど、長い年月がかかった。

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    2021年04月08日
  • 切り裂きジャック・百年の孤独

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    「切り裂きジャック」の真相を推理した本としても面白いが、純粋にミステリーとして面白い。
    島田荘司さんは猟奇殺人の"猟奇"の部分に注目し、なぜそれが行われたのかの理由づけがとても上手い。
    伏線がしっかりと仕込まれているのも良かったし、(初読では気づかないが)長さもちょうど良かった。

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    2021年03月30日
  • 御手洗潔のメロディ

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    一見つながりのない事件が綺麗につながる「IgE」や御手洗潔の人柄が窺える「SIVAD SELIM」などバラエティに富んだ短編集。
    マイベストは「IgE」かな。
    やはり御手洗潔シリーズは面白い。ハズレがない。
    ただ、御手洗が海外に行ってしまうのは少し寂しい気もする...

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    2021年03月17日
  • 眩暈

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    あの現実とは思えない手記が論理的に解明されていくさまは圧巻。
    島田荘司は最初に提示される謎が本当に魅力的である。

    ただ、一応説明はつけられるものの、両性具有者のことについては少し曖昧な部分がある気がした。(私の読みこみが浅いだけだったらすいません。)

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    2021年03月14日
  • 水晶のピラミッド

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    前半の古代エジプトのターンとタイタニックのターンは、それだけで充分に面白くて、頁か進む進む

    が、中盤の密室の説明のターンで急ブレーキ……シンドかった

    御手洗登場後は期待以上に読み応えあって瞬く間に読み終えた。
    御手洗〇〇疑惑には笑ったなぁ

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    2021年03月04日
  • 眩暈

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    ネタバレ

    久しぶりの御手洗シリーズ。
    この間それなりに読書経験を積んだせいで、御手洗がカッコ良く見れなくなってたらどうしよう…と若干の不安があったんだけど、ちゃんとカッコ良くて嬉しかった。
    派手で強引な真相で島田荘司らしいストーリー。
    面白かった。

    超有名俳優の息子にして『占星術殺人事件』の読者でもある青年が、鎌倉の独り暮らしの部屋にある日強盗に入られ、居合わせた父親の恋人と父親の秘書が殺されてしまう。太陽が消えこの世の終わりのような様相を呈する世界で、青年はふとこの二体の死体でアゾートを作ることを思い立ち実行する。するとアゾートが動き出し……という手記が、東大教授によって御手洗にもたらせる。
    この手

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    2021年02月24日
  • UFO大通り

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    ネタバレ

    短編でこのクオリティ!
    どちらもアナフィラキシーショックを題材にしたミステリ。おばあちゃんが見間違えた宇宙戦争が、まさか蜂の駆除だったとは笑
    しかも、ミステリとしてもかなりよく出来ている。
    2作目の傘を折る女も非常によくできたサスペンス。部屋に2体の死体が出てきた時はびっくりした。また、女が傘を折っていたという目撃者の証言から、ここまで話が膨らむなんてすごい。
    最近は御手洗さんが日本を去った後の話ばかり読んでたから、石岡くんとテレビ見たり散歩してる2人がとても懐かしかった。

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    2021年02月14日
  • 水晶のピラミッド

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    ネタバレ

    再読。
    前回読んだ時は、紀元前のエジプトの悲恋、いらなくね?と思った。ミクルというのが、ミソだったんだね。やっと気づく。でもー・・・いるか?
    ハリウッドにわたったレオナ。アイーダ87という映画を撮っていたが、殺人事件が起こり、中断を余儀なくされる。ので、早期解決を御手洗くんに依頼。御手洗くんたら、飼ってた

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    2021年01月26日