島田荘司のレビュー一覧

  • 御手洗潔のダンス

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    どれを読んでも奇想に始まる御手洗シリーズ4つの短編。人間は空を飛べるはずと主張する幻想画家が4階のアトリエから姿を消し、電線の上で4日目に空を飛ぶように両腕を大きく広げた姿勢で死体として発見された。どういう意味?想像できない死体の姿勢から驚く「山高帽のイカロス」が凄すぎ。島田荘司最大の魅力、あり得ない「つかみ」に絡みとられ、御手洗の推理に丸め込まれる。奇術と同じで騙されるのが楽しい。

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    2021年04月29日
  • 鳥居の密室―世界にただひとりのサンタクロース―(新潮文庫)

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    時代は昭和39年。クレセント錠とスクリュウ錠で閉ざされた密室というあたりに時代性を感じさせる。

    鳥居の左右が、両側の建物に突き刺さっているシチュエーションは、何とシュールなのだろうと思っていたら、京都市の錦市場では、実際にこのような光景を目にすることができると知って驚く。

    そのような状況を見事にトリックに昇華させた著者の手腕はさすがである。

    そして、そのトリックがわかったと「ユーレカ」とばかりに駆け出して行った大学生の御手洗は若い!

    事件のすべてが詳らかになっても、最後に残った難問は容易に解きほぐすことができないように思えたが、これも解決に導いた御手洗は、既に名探偵の片りんを覗かせる。

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    2021年04月18日
  • ネジ式ザゼツキー

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    ネタバレ

    再読。
    記憶を失ったエゴン・マーカットが書いたファンタジー「タンジール蜜柑共和国への帰還」。LucyInTheSkyの世界。スウェーデンにて御手洗くんは記憶を失った時期と場所を推理する。記憶を失うのだから、そうとうなショックな出来事なはず。
    スウェーデン部分は横書き。ちょっと斬新よね。
    フィリピンで行われた殺人。ゴウレムを作り出そうと、人を人とも思わない所業。犯人として留置されているのはルネス。そして、ザゼツキーの死体の首にネジが埋められていた理由。
    最後はちょっぴりハッピーエンド。丸く収まるけど、長い年月がかかった。

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    2021年04月08日
  • 切り裂きジャック・百年の孤独

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    「切り裂きジャック」の真相を推理した本としても面白いが、純粋にミステリーとして面白い。
    島田荘司さんは猟奇殺人の"猟奇"の部分に注目し、なぜそれが行われたのかの理由づけがとても上手い。
    伏線がしっかりと仕込まれているのも良かったし、(初読では気づかないが)長さもちょうど良かった。

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    2021年03月30日
  • 御手洗潔のメロディ

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    一見つながりのない事件が綺麗につながる「IgE」や御手洗潔の人柄が窺える「SIVAD SELIM」などバラエティに富んだ短編集。
    マイベストは「IgE」かな。
    やはり御手洗潔シリーズは面白い。ハズレがない。
    ただ、御手洗が海外に行ってしまうのは少し寂しい気もする...

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    2021年03月17日
  • 眩暈

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    あの現実とは思えない手記が論理的に解明されていくさまは圧巻。
    島田荘司は最初に提示される謎が本当に魅力的である。

    ただ、一応説明はつけられるものの、両性具有者のことについては少し曖昧な部分がある気がした。(私の読みこみが浅いだけだったらすいません。)

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    2021年03月14日
  • 水晶のピラミッド

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    前半の古代エジプトのターンとタイタニックのターンは、それだけで充分に面白くて、頁か進む進む

    が、中盤の密室の説明のターンで急ブレーキ……シンドかった

    御手洗登場後は期待以上に読み応えあって瞬く間に読み終えた。
    御手洗〇〇疑惑には笑ったなぁ

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    2021年03月04日
  • 眩暈

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    ネタバレ

    久しぶりの御手洗シリーズ。
    この間それなりに読書経験を積んだせいで、御手洗がカッコ良く見れなくなってたらどうしよう…と若干の不安があったんだけど、ちゃんとカッコ良くて嬉しかった。
    派手で強引な真相で島田荘司らしいストーリー。
    面白かった。

    超有名俳優の息子にして『占星術殺人事件』の読者でもある青年が、鎌倉の独り暮らしの部屋にある日強盗に入られ、居合わせた父親の恋人と父親の秘書が殺されてしまう。太陽が消えこの世の終わりのような様相を呈する世界で、青年はふとこの二体の死体でアゾートを作ることを思い立ち実行する。するとアゾートが動き出し……という手記が、東大教授によって御手洗にもたらせる。
    この手

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    2021年02月24日
  • UFO大通り

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    ネタバレ

    短編でこのクオリティ!
    どちらもアナフィラキシーショックを題材にしたミステリ。おばあちゃんが見間違えた宇宙戦争が、まさか蜂の駆除だったとは笑
    しかも、ミステリとしてもかなりよく出来ている。
    2作目の傘を折る女も非常によくできたサスペンス。部屋に2体の死体が出てきた時はびっくりした。また、女が傘を折っていたという目撃者の証言から、ここまで話が膨らむなんてすごい。
    最近は御手洗さんが日本を去った後の話ばかり読んでたから、石岡くんとテレビ見たり散歩してる2人がとても懐かしかった。

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    2021年02月14日
  • 水晶のピラミッド

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    ネタバレ

    再読。
    前回読んだ時は、紀元前のエジプトの悲恋、いらなくね?と思った。ミクルというのが、ミソだったんだね。やっと気づく。でもー・・・いるか?
    ハリウッドにわたったレオナ。アイーダ87という映画を撮っていたが、殺人事件が起こり、中断を余儀なくされる。ので、早期解決を御手洗くんに依頼。御手洗くんたら、飼ってた

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    2021年01月26日
  • 水晶のピラミッド

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    ネタバレ

    途中までは「あ〜これは壁本だな〜でもこれこそが島田イズム〜好きやわ〜」って思ってたのが、最後10%くらいで覆された。良い意味で。あれほどまでのトリックを捨て駒に使えるの凄いよ…。個人的に翼ある闇に次ぐくらいの衝撃。御手洗のロマンスじみた(?)ものが見られるのも珍しくて良かった。

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    2021年01月17日
  • 御手洗潔のメロディ

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    ネタバレ

    最後の短編は事件物では無いのだけれどエモーショナルな作品としてとても良かった。
    「異邦の騎士」への御手洗視点からの追憶(直接の語りは別人を通してではあるが)。

    ただレオナがいまだに御手洗と石岡への、男同士の絆に激しい嫉妬を抱えてるのは食傷。

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    2021年01月05日
  • 切り裂きジャック・百年の孤独

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    1888年に実際にロンドンで起きた切り裂きジャック事件。その100年後にベルリンでそっくりな事件が起きる・・・

    切り裂きジャック事件をモチーフにした事件を描きつつ、現在も未解決のロンドンの切り裂きジャック事件の真相も推理するという、興味深い作品。動機や犯人像の仮説のひとつとして面白いと思いました。

    冒頭でグロい表現がある(しかも、話とはほとんど関係ない!?)ので、そういったものが苦手な人はご注意ください。

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    2021年01月02日
  • 御手洗潔のダンス

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    想定外のトリック満載の短編で楽しかったです。御手洗と石岡くんの家の間取りが紹介されていて笑えました。

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    2020年11月21日
  • 奇想、天を動かす~吉敷竹史シリーズ11~

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    自殺したピエロは密室から姿を消し、首無し遺体は突如として動き出す。そして天に向かって飛び跳ね脱線する列車…
    奇天烈な事件の数々に解決の糸口すら見出せない。どうしたらこんな難解な謎が解けるのだろうか。物語の主人公はもちろん、読者ですら同じ思いを抱いてしまう本書。少しずつその謎が解き明かされ、全貌が明らかになる展開に、ミステリー特有のワクワク感を楽しむことができました。

    本書はそんなミステリーでありながら、冤罪や戦中日本が起こした暴挙などに目を向ける社会的な側面もあります。解説を読むにむしろこの社会的な側面こそ重視されたようですが、ミステリーと社会性が絶妙にマッチした作品でした。

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    2020年11月04日
  • ロシア幽霊軍艦事件―名探偵 御手洗潔―(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    島田さんの歴史ミステリはほんとにおもしろい。
    2月革命でロマノフ王朝は終わりを迎え、ニコライ2世の末娘アナスタシアは悲惨な運命を辿る。
    そんな中出会った日本人と共に、ドイツのドルニエDoxで芦ノ湖に降り立つ。
    愛する人とベルリンではぐれ、以降アナアンダーソンとして生き、アナスタシアの真偽裁判が行われ、認められずに生涯を終える。

    ボルシェヴィキによる虐待やイパチェフ館で行われたとされる虐殺は読んでてほんとにしんどかった。
    ロシア革命や、アナスタシア論争のことは全く知らなかったけど、フィクションとしておもしろく読めた。


    幽霊軍艦のパートもとてもワクワクした。湖に巨大軍艦が現れるなんて、これぞ

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    2020年10月19日
  • 奇想、天を動かす~吉敷竹史シリーズ11~

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    ネタバレ

    なるほど。島田荘司らしい、ドラマチックで派手なストーリーだった。タイトルも含めて。
    吉敷シリーズの傑作をつまみ読みした中で、本作品が一番好き。

    浮浪者が12円の消費税を払いたくなくて女店主を発作的に刺した、という一見下らない事件の、隠された背景に迫るストーリー。いわゆるホワイダニットになるのかな。
    真相が明かされたところで、浮浪者が女店主を刺した、という事件の表層は変わらないんだけど、昭和の闇の犠牲になった哀しく壮絶な背景は、読み応えあった。
    死体が消えただの轢断死体が歩いただの白い巨人が云々だの、昭和三十二年の北海道札沼線に起こった奇天烈としか言いようのない事件は、これさすがに合理的な説明

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    2020年10月18日
  • 幻肢

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    島田さんの推理小説以外はあまり読まないけど、これはテーマに興味があって読んだ。切り口が面白いし、わけのわからない不安定さが、作者さんさすがだと思った。

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    2020年09月18日
  • 水晶のピラミッド

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    「このまま御手洗潔が登場しなくても満足してしまいそう」なほど前半部は読みごたえがあった。
    御手洗潔は「海外がとても似合う」。ミステリーは海外が舞台の方が映えると思っているので、今後海外の事件にどんどん首を突っ込んでいって欲しい。

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    2020年09月12日
  • UFO大通り

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    ネタバレ

    面白かった。
    鮎川哲也先生への献辞があるのは、鎌倉が舞台だからかな。
    御手洗と石岡くんの大立ち回りって珍しい。私が今まで読んだものだと「舞踏病」くらいのような気がする。
    小学生のガールフレンドがいるのかとからかったり、女の子とお茶をしたり、お互いの浪費癖についてお婆ちゃんに言いつけあったり、2人が楽しそうで良かった。やたら抜け道に詳しい御手洗もすごいな。自分では知らなかったらそんなに覚えられないと思うんだけど…。
    江ノ電と北朝鮮の下りも面白かった。なんというか、作家の先生って本当にいろんなことに精通しているんだなぁと…。

    鎌倉を走り回る「UFO大通り」とは対照的な安楽椅子探偵もの「傘を折る女

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    2020年07月31日