島田荘司のレビュー一覧

  • 水晶のピラミッド

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    途中までは「あ〜これは壁本だな〜でもこれこそが島田イズム〜好きやわ〜」って思ってたのが、最後10%くらいで覆された。良い意味で。あれほどまでのトリックを捨て駒に使えるの凄いよ…。個人的に翼ある闇に次ぐくらいの衝撃。御手洗のロマンスじみた(?)ものが見られるのも珍しくて良かった。

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    2021年01月17日
  • 御手洗潔のメロディ

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    最後の短編は事件物では無いのだけれどエモーショナルな作品としてとても良かった。
    「異邦の騎士」への御手洗視点からの追憶(直接の語りは別人を通してではあるが)。

    ただレオナがいまだに御手洗と石岡への、男同士の絆に激しい嫉妬を抱えてるのは食傷。

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    2021年01月05日
  • 切り裂きジャック・百年の孤独

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    1888年に実際にロンドンで起きた切り裂きジャック事件。その100年後にベルリンでそっくりな事件が起きる・・・

    切り裂きジャック事件をモチーフにした事件を描きつつ、現在も未解決のロンドンの切り裂きジャック事件の真相も推理するという、興味深い作品。動機や犯人像の仮説のひとつとして面白いと思いました。

    冒頭でグロい表現がある(しかも、話とはほとんど関係ない!?)ので、そういったものが苦手な人はご注意ください。

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    2021年01月02日
  • 御手洗潔のダンス

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    想定外のトリック満載の短編で楽しかったです。御手洗と石岡くんの家の間取りが紹介されていて笑えました。

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    2020年11月21日
  • 奇想、天を動かす~吉敷竹史シリーズ11~

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    自殺したピエロは密室から姿を消し、首無し遺体は突如として動き出す。そして天に向かって飛び跳ね脱線する列車…
    奇天烈な事件の数々に解決の糸口すら見出せない。どうしたらこんな難解な謎が解けるのだろうか。物語の主人公はもちろん、読者ですら同じ思いを抱いてしまう本書。少しずつその謎が解き明かされ、全貌が明らかになる展開に、ミステリー特有のワクワク感を楽しむことができました。

    本書はそんなミステリーでありながら、冤罪や戦中日本が起こした暴挙などに目を向ける社会的な側面もあります。解説を読むにむしろこの社会的な側面こそ重視されたようですが、ミステリーと社会性が絶妙にマッチした作品でした。

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    2020年11月04日
  • ロシア幽霊軍艦事件―名探偵 御手洗潔―(新潮文庫nex)

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    島田さんの歴史ミステリはほんとにおもしろい。
    2月革命でロマノフ王朝は終わりを迎え、ニコライ2世の末娘アナスタシアは悲惨な運命を辿る。
    そんな中出会った日本人と共に、ドイツのドルニエDoxで芦ノ湖に降り立つ。
    愛する人とベルリンではぐれ、以降アナアンダーソンとして生き、アナスタシアの真偽裁判が行われ、認められずに生涯を終える。

    ボルシェヴィキによる虐待やイパチェフ館で行われたとされる虐殺は読んでてほんとにしんどかった。
    ロシア革命や、アナスタシア論争のことは全く知らなかったけど、フィクションとしておもしろく読めた。


    幽霊軍艦のパートもとてもワクワクした。湖に巨大軍艦が現れるなんて、これぞ

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    2020年10月19日
  • 奇想、天を動かす~吉敷竹史シリーズ11~

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    なるほど。島田荘司らしい、ドラマチックで派手なストーリーだった。タイトルも含めて。
    吉敷シリーズの傑作をつまみ読みした中で、本作品が一番好き。

    浮浪者が12円の消費税を払いたくなくて女店主を発作的に刺した、という一見下らない事件の、隠された背景に迫るストーリー。いわゆるホワイダニットになるのかな。
    真相が明かされたところで、浮浪者が女店主を刺した、という事件の表層は変わらないんだけど、昭和の闇の犠牲になった哀しく壮絶な背景は、読み応えあった。
    死体が消えただの轢断死体が歩いただの白い巨人が云々だの、昭和三十二年の北海道札沼線に起こった奇天烈としか言いようのない事件は、これさすがに合理的な説明

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    2020年10月18日
  • 幻肢

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    島田さんの推理小説以外はあまり読まないけど、これはテーマに興味があって読んだ。切り口が面白いし、わけのわからない不安定さが、作者さんさすがだと思った。

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    2020年09月18日
  • 水晶のピラミッド

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    「このまま御手洗潔が登場しなくても満足してしまいそう」なほど前半部は読みごたえがあった。
    御手洗潔は「海外がとても似合う」。ミステリーは海外が舞台の方が映えると思っているので、今後海外の事件にどんどん首を突っ込んでいって欲しい。

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    2020年09月12日
  • UFO大通り

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    面白かった。
    鮎川哲也先生への献辞があるのは、鎌倉が舞台だからかな。
    御手洗と石岡くんの大立ち回りって珍しい。私が今まで読んだものだと「舞踏病」くらいのような気がする。
    小学生のガールフレンドがいるのかとからかったり、女の子とお茶をしたり、お互いの浪費癖についてお婆ちゃんに言いつけあったり、2人が楽しそうで良かった。やたら抜け道に詳しい御手洗もすごいな。自分では知らなかったらそんなに覚えられないと思うんだけど…。
    江ノ電と北朝鮮の下りも面白かった。なんというか、作家の先生って本当にいろんなことに精通しているんだなぁと…。

    鎌倉を走り回る「UFO大通り」とは対照的な安楽椅子探偵もの「傘を折る女

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    2020年07月31日
  • 龍臥亭事件(上)

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    御手洗シリーズを刊行順に読むというのがなかなか大変で、手に入ったものから、なるべく刊行順になるように読んでっているのだけれど、この「龍臥亭事件」が御手洗渡欧が初めて明らかになる話なのかな。
    石岡くん45歳と思うと、確かにちょっともう少しばかりしっかりしていてもいいような。御手洗は50近くなって日本を飛び出したのかと思うとそれもまたすごい。天才は環境を変えることをいとわないんだなあ。ちょっと見習いたいような気もする。

    上巻は二宮佳世という女性のオカルトじみた話から始まり、石岡君が岡山の貝繁村に連れていかれるところから始まる。面白い!
    明らかに津山30人殺しをモチーフにしているけど、なかなかそれ

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    2020年07月29日
  • セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴―名探偵 御手洗潔―(新潮文庫nex)

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    御手洗ものにしては地味な印象ではあるんだけど、じんわり暖かい読後感で、名作だと思う。
    御手洗の人間性、弱いもの、子どもへのあたたかさ、美紀ちゃんへの「もし自分が父親だったら〜してあげる」という独白、全部好ましい。ヒーローだなって思う。

    ところでダウジングって迷信的な、こっくりさんとかそういうものの仲間だと思ってたんだけど、水道管の関係では結構最近まで現役だった技術らしいことを、今回調べて知って驚いた。

    シヴァルヴィ館のクリスマスは、私がまだシリーズを読み進めていないので、御手洗が突然どこか外国らしきところで知らない外国の人とお喋りしてて驚いたりした。面白かったけどね。御手洗、親いないんだね

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    2020年07月24日
  • 御手洗潔のダンス

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    おもしろかった。
    タイトルの「御手洗潔のダンス」、どんな意味があるのかなと思ったらほんとに踊ってて笑ったわ。
    どれもおもしろかったけど、「山高帽のイカロス」と「ある騎士の物語」が島田荘司らしい派手なトリックで面白かったな。
    派手でギョッとするようなトリックに物語をつけて面白く読ませるの、島田荘司ならではって感じ。

    「山高帽のイカロス」
    電線に引っかかった「空飛ぶ男」の死体が見つかって…っていう話。ロープ!電車!「疾走する死者」を彷彿とさせる。

    「ある騎士の物語」
    バイクの使い方!妙にローカルな話だなと思ったけど、なるほど武蔵野線…。あの手紙の臨場感、冒険感おもしろかった。すごい。
    御手洗の

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    2020年07月23日
  • 屋上

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    「屋上の道化たち」よりかなり加筆されていて、こちらはこちらで面白かった。
    なんかシャマランの映画みたいなところがある。謎の提示もサスペンスを追い込んでいくところもものすごい緊張感があってどきどきさせられるのだが、結末がちょっと明後日気味なところとか。

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    2020年06月16日
  • 屋上

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    自殺する理由がない男女が次々と飛び降りる屋上は、死んだ盆栽作家と悲劇の大女優の祟りか?暗闇坂や龍臥亭に劣らぬ謎に名探偵・御手洗潔が挑む長編ミステリー。
    年に一度は読みたい島田荘司ワールド。本作も不遇の芸術家の運命をきっかけに、たくさんの仕掛け舞台がイリュージョンのように読み手を魅了する。

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    2020年06月06日
  • 眩暈

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    ミステリー初心者ですが、このミステリーは面白いと思いました。

    ホラー小説を連想させるおどろおどろしい文章が、天才探偵の元に持ち込まれたとき、どんな事件が明らかになるのか。

    トリックとしてはちょっととんでもない部分もありましたが、そうか、そう言うことだったのか! と言わせる説得力は十分にあります。

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    2020年04月19日
  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

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    ニコラス・メイヤー(ほんとうはマイヤー)の"7 percent solution" (『シャーロック・ホームズ氏の素敵な冒険』)と、ちょっと設定が似たところがあって、初めのうち漱石パートは、え、そこまで行っちゃう?……と、ちょっと居心地の悪い思いをした。

    謎解きのあたりは、正典オマージュもあり。

    で、そこらへんまでは、さほど乗れなかったんだけど、最後のテムズ河畔の場面にぜんぶ持ってかれた。とてもすてきだった。月9のシャーロックもそうだったけど、なんやらわけわかんないこともホームズがバイオリン弾くとみんな帳消しになるのなんなんだ(笑)かっこいいぞ。

    紙切れの謎は、うやむ

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    2020年03月17日
  • 御手洗潔のダンス

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    最近また気になりだした御手洗さん。

    相変わらず私は、トリックなんてぜーんぜん解明できないわけですが。
    最後の近況報告の、ケーキ屋さんでの御手洗さんにグッとくる。
    女性ファンがまた増えちゃうわ(笑)
    御手洗さんと石岡くんの部屋の見取り図もついてたりと、石岡くん割とサービス精神旺盛(笑)

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    2020年03月05日
  • 犬坊里美の冒険

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    実は既に一度読破していました
    気が付かずに、また購入してしまいました
    島田荘司さんのミステリーは、何ていうか安心して楽しめます

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    2020年02月29日
  • 写楽 閉じた国の幻(上)

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    知らないことがたくさん。
    最初はどんよりしてて進まなかったけど途中から夢中になった。
    下巻も楽しみ。

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    2020年01月27日