島田荘司のレビュー一覧
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猟奇殺人の犯人が捕まった、と思ったら孤島の監獄に収容され、脱出したと思ったら、不思議な世界で、気付けば原爆の話になって……、最後にやっと、オチが分かる。
解説で伊坂さんが語っていた「何がいるのか分からないジャングルの中に放り投げられたうえ、どこからか物凄い磁石の力で、ぐいぐい引っ張られるような感覚」「物語が線路のように地続きではなくて、ワープに近い」というものがしっくりくる。
読んでいるうちと、読み終わった直後はもやもやした(特に終盤に差し掛かっているのに訳が分からない時はどうしようかと思った)けれど、読んでから少し経つと「初めての感覚だったなぁ」と少しワクワクしたので星4。
でも、結局猟奇殺 -
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初めての島田荘司作品、今さらながらであり今年は島田作品を読み進めることに決めた。
今作は御手洗シリーズと双璧を成す吉薮刑事シリーズである。タイトルだけは知っていて評判の良さも知っていて、安価であったため初読みをこれにした。安易な理由であり島田作品に申し訳なく思う。が、評判通りのできばえで非常に面白かった。
作品世界は平成になったばかりの頃、もうけっこうな昔になってしまったが自分には馴染み深い。その頃に30年以上前の未解決事件を追うという筋立てである。ファンタジー然とした挿話が挟み込まれたりして、どんな着地を見せるのか?とはらはらしながら読み進めるも最後はしっかり全てのピースがはまり、謎が解 -
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東洲斎写楽の謎を解き明かす歴史ミステリ。
島田氏自身が導き出した独自の考察なのだろうか、これまで著者の御手洗シリーズなどを読んできただけに、江戸時代の浮世絵や歌舞伎などの分野にも造詣が深いことを知り、驚嘆した。実際の考察についても、素人ながら十分説得力があるように思えたし、読んでいて楽しかった。作中にもチラと名前が出てくる高橋克彦さんの浮世絵シリーズといい、私はこの時代の文化とか歴史がすこぶる好きみたい。
にしても、後書きを読むと、というか後書きをつけないといけなかったくらい、現代編のストーリーが中途半端。いろいろ裏事情があったみたいだけど、、、連載時はともかく、単行本として出版する際はもう -
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ネタバレ龍臥亭事件下巻。
島田荘司の本を読むたびにこの人のトリックってトンデモだよなぁと思う。実際にやろうと思っても絶対できんだろ、という。でも、それが全然嫌じゃないのがすごい。むしろ、「待ってました!」という気持ちになる。もはやお家芸だと思う。
それはわくわくするような設定と上巻から下巻にかけて着々と積み上げられてきた情景描写によるものだと思う。ロマン溢れる人里離れた温泉宿、そこにある伝説、謎の死…そういった現実離れした設定にのめりこんでいると、最後トリックがトンデモだったとしてもむしろOKとなる。そういう世界観だから、という感じだろうか。
けなしているように感じるかもしれないけれど、私は島田