島田荘司のレビュー一覧
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”ロシア幽霊軍艦事件―名探偵 御手洗潔―”島田荘司著 新潮文庫nex(2015/01発売)
(イラスト:toi8 2001/10発売 原書房、2004/01発売 講談社ノベルス、2004/10発売 角川文庫もあり)
・・・箱根、富士屋ホテルに飾られていた一枚の写真。そこには1919年夏に突如芦ノ湖に現れた帝政ロシアの軍艦が写っていた。四方を山に囲まれた軍艦はしかし、一夜にして姿を消す。巨大軍艦はいかにして"密室"から脱したのか。その消失の裏にはロマノフ王朝最後の皇女・アナスタシアと日本を巡る壮大な謎が隠されていた――。御手洗潔が解き明かす、時空を超えた世紀のミステリー。( -
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ネタバレ下巻も600ページ近くあるが、先が気になってスラスラと読めた。
ただ、そのうち200ページ程を実際の事件『津山三十人殺し』についてに割いている。
この事件は日本の事件史上インパクトがかなり強いものなので知ってる人も多いと思う。
そういう人が読むとこの部分はこんなに必要だったのか?と思うかもしれない。
私も途中石岡くんのこととかを忘れて、違うものを読んでる気分になった。
それでも事件についてはおおよそは知ってはいたが、細かいところまでは知らなかったのでなかなか興味深く読めた。
睦雄がしたことはどんな同情の余地があっても許されるものではないと思うが、それを引き起こす原因にもなった周りの差別や村 -
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人魚の挿話が秀逸。妖しくて残酷。御手洗のヒーローっぷりも爽快。
が、ほかの挿話はいただけない。いくら内容にリンクしているとはいえ、長すぎる上に人魚の挿話ほど本筋に厚みを持たせたとも思えない。作者が書きたかっただけ、もしくは内容を水増ししたかっただけという印象。
「こんなことが現実にあるのかな?」と思わせる事件の数々からの、謎解きは見事。ここまで書かれると「え、それに気付かないとかある?」て疑問も吹き飛ぶ……
長ーく長ーく頁を重ねることには魅力を感じない。
例え長くて厚くても、書かれた描写や伏線や挿話が、どれも物語全体の太い骨組みになっていることを期待する。ただ長いだけの大長編はキツイ。
で -
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ネタバレ今回の短篇集はミステリを期待して読むとかなり拍子抜けする内容だとは思うのでその辺で評価はわかれると思う。
ただ、御手洗と石岡のコンビが好きだって人には楽しめる要素が多いかと。
『IgE』は御手洗・石岡が活躍する王道ミステリ。
『SIVAD SELIM』も二人が出ますがミステリではない。色んな事であたふたする石岡くんがかわいかったり、痴話喧嘩したりとその辺が見どころ…かも…。
『ボストン幽霊絵画事件』は御手洗がアメリカの大学に通ってた頃のミステリ。
『さらば遠い輝き』はハインリッヒとレオナが出てきて、御手洗について話したりする内容。
これは、『異邦の騎士』のとあるシーンで御手洗が石岡くんに対し -
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御手洗潔シリーズ、上下巻長編。「龍臥亭事件」から8年後の話。
前作からの登場人物が揃い踏みし、特に上巻、彼らの掛け合いが懐かしく、楽しませてもらった。神仏コンビ、いい味出してたなぁ、、、。
トリック自体は少し危うさもあったけれど、面白かった。多少ご都合的なところがあっても、閉鎖された田舎空間の神秘さがあり得ない感を薄まらせてくれる。例によって、最後にいともあっさりと御手洗と吉敷刑事が謎を解くパターンだけれど、今作の醍醐味は石岡くんが自身の経験を乗り越えて黒住くんを止めるところ。事件は解けなくても、石岡くんの存在感はここにある。
吉敷刑事とのクロスということだが、そちらのシリーズは読んだことが -
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御手洗シリーズだけど、御手洗潔は登場しません。
石岡君がくじけそうになりながらも、事件解決に向けて苦心する話でした。
グロテスクで奇怪な犯罪は、島田荘司さんの得意とするところなので、どんな残忍な描写が出てきても平気、という意気込みで読み始めたのですが、本書はそうした犯罪のほかに亡霊だの怨念だの因縁だの呪いだのと言ったおどろおどろしい話が執拗に登場するので、怪談が苦手な私は少々怖じ気づきそうに。
いやでも島田さんの書く本だもの、亡霊の仕業でしたなんて結末はないはず。人間の起こしたトリックがあるに決まっていると自分自身を奮い立たせ、読み進めました。 -
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御手洗潔シリーズ、10作目。上下巻の長編。
今作は御手洗本人はほとんど出て来ず(手紙だけ)、石岡くんが完全なる主役。もう少し御手洗の助言もあるのかと思いきや、石岡くんがほぼ自力で事件を解決するという展開は意外かつ感動。やればできる子なんだな、石岡くんも。
題材はかの有名な津山事件。と言いつつ、事件の名前くらいしか知らなかったので、まさかノンフィクションレベルまで引用しているとは思わなかった。確かにフィクションにしてはやけに生々しい描写だなぁと思っていたから、ほぼ実話と後で知って、驚愕と同時に納得。作中で起こった見立て殺人よりも興味深く読めた。ただ、一部の人名、地名は仮名にしてあったとしても、