島田荘司のレビュー一覧

  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

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    同じ密室トリックを使ったアンソロジー。使い古されたものをそれぞれの作家が描く世界。どれも面白かった。似鳥さんのがやっぱり好き。大叔母のことの設定も好きだし、薄着の女のオチも好き。

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    2018年11月18日
  • 写楽 閉じた国の幻(上)

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    名前を聞いたこともあるし、絵も見たこともある。
    でも知っているようで知らない『東洲斎写楽』。
    そもそも写楽別人説が色々語られるほどの謎の人物で有名ってのも初めて知った。
    それ以外にも浮世絵で知っている有名どころ葛飾北斎や安藤広重、喜多川歌麿がある程度近い時代の人達で顔見知り的な存在であったことも。
    読んでる最中から『ゆっくり浮世絵を鑑賞してみようかな?』と興味が湧いてきた。

    物語はその写楽の謎が解き明かされていく流れだけど、まったく予備知識の無い私でも引き込まれていくほどしっかりとした作りの小説。結局は違ったけれど、初期に出てきた『写楽=平賀源内』説はすっかり信じてしまうほど。

    また作

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    2018年11月11日
  • 写楽 閉じた国の幻(下)

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    名前を聞いたこともあるし、絵も見たこともある。
    でも知っているようで知らない『東洲斎写楽』。
    そもそも写楽別人説が色々語られるほどの謎の人物で有名ってのも初めて知った。
    それ以外にも浮世絵で知っている有名どころ葛飾北斎や安藤広重、喜多川歌麿がある程度近い時代の人達で顔見知り的な存在であったことも。
    読んでる最中から『ゆっくり浮世絵を鑑賞してみようかな?』と興味が湧いてきた。

    物語はその写楽の謎が解き明かされていく流れだけど、まったく予備知識の無い私でも引き込まれていくほどしっかりとした作りの小説。結局は違ったけれど、初期に出てきた『写楽=平賀源内』説はすっかり信じてしまうほど。

    また作

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    2018年11月11日
  • アルカトラズ幻想(上)

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    ネタバレ

    島田荘司さんの小説を読むのはこれが初めてです。
    自分が好きな作家さんがこの本の名前をあげていらしたので、手にとってみました。

    一部が切り取られた女性の遺体が
    森の中に吊るされているのが発見されたところから物語は始まります。
    猟奇殺人事件と思われたこの連続殺人から
    重力論文へ構成が展開していくわけですが、
    興味深い内容の論文にページを捲る手が止まりません。
    初めは唐突とも思えるある人物の論文の転記に戸惑いますが
    読み進める内に犯人の意図が見えてくるところが恐ろしいです。
    実際の科学者であればこのような論文や、こういった書き方はしないという指摘もありますが
    この辺りは飽く迄もフィクションというこ

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    2018年10月26日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

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    クレセント錠のかかった密室をテーマにしたアンソロジー。島田作品はあまり読んだことないが、密度が違う気がした。好きなのは似鳥さん、彩瀬さん。

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    2018年10月24日
  • アトポス

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    ネタバレ

    全971ページ中753ページで漸く御手洗が登場するという、今までにも増して焦らしに焦らされ、本統に整然と解決するのだろうかと、シリーズ中最もハラハラさせられた。
    まあ、真相に隠し部屋や専門知識を要求させられたのは、やや失望したが、膨大なるエピソードの山が全て結末に活かされているのは流石!!

    相変わらず、冒頭から惹き込むエピソードの面白さは無類で、思わず童心に帰って物語に浸ってしまった。
    題名も実は謎解きの一部だなんて、ねぇ!

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    2018年10月21日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

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    ネタバレ

    似鶏さん、彩瀬さんのみ既読の作家さん。このお2人目当てで読みましたが、どの短編も非常に面白かった♪似鶏さんの注釈とか芦沢さんの提供、とかくすっと笑える所も満載。芦沢さんの作品が一番王道ミステリーで、全編ドラマ化しても面白いと思われます。土地勘的にも島田さんの作品は親近感持って読めました。少し切ない真実だっただけにその後が知りたい。長編小説からの抜粋という事なのでまた積読が増えました。個人的には彩瀬さんの作品が一番好き。私も彼女と話がしてみたい。ネタバレになるので書きませんが、春さんは優秀ですよね。

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    2018年10月19日
  • 眩暈

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    ネタバレ

    大学2年から数十年ぶりに読み返した今回は、分析的な読み方を心掛けた甲斐もあって、数々の粗、都合の良さや強引さが目立った。

    致命的なのは、インドネシアで殺人を犯す事に、実は何も必然性がない事。これは正に発見だった。
    魅力的な謎の創造のために登場人物が踊らされてしまったのだ。これは作者の傲慢さ以外何物でもない。

    しかし、数十年経っても色褪せぬ内容と、抜群のリーダビリティは確かに存在した。
    読者を愉しませんがための過ちと受取ろう。

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    2018年10月17日
  • 最後の一球

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    悪徳サラ金業者の書類を一時保管していた倉庫が不審な火事により燃え、書類一式が焼失。その原因解明を要請される御手洗探偵。
    その後、プロ野球選手になる事を夢見た青年の手記形式になり、サラ金の火事に繋がる。
    手記部分も面白いが、冒頭と最後に御手洗エピソードが入る事により、ミステリーになっている。
    これはこれで有りかな。

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    2018年10月16日
  • 水晶のピラミッド

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    ネタバレ

    重厚長大という四字熟語がぴったりの、まるで辞書のような小説であったが、少しも疲労を感じさせなかった。

    リーダビリティに関してはもう云うことはないだろう。冒頭のエピソードから、結局事件には直接関係は無かったのだが、物語に幻想味を持たせるためのファクターとなる古代エジプトの挿話とタイタニックの挿話がそれ自体1つの短編として機能するほどの質を備えている。

    よく考えてみたら、なんと贅沢な一冊なんだろう、これは!!

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    2018年09月30日
  • 上高地の切り裂きジャック

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    ネタバレ

    今回もかなり、それとそれどうやって結びつくの?!って感じの事件でしたが御手洗さん見事に解決。
    面白かったけど、山手の方のラストの独白がちょっとしんどかった。。。

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    2018年09月14日
  • 御手洗潔のメロディ

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    ネタバレ

    島田壮司やっぱり面白いぃ~!!!
    和製ホームズ&ワトソンだったら御手洗と石岡が一番好きかも。
    しかしSIVAD SELIMの石岡さんはちょっとウザいわね(苦笑)。
    どれもとんでもない繋がり方する事件だった。

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    2018年08月27日
  • 水晶のピラミッド

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    ネタバレ

    島田氏、また凄い本を書きよって。

    『暗闇坂の人喰いの木』を読んだ時はスケールの大きさにびっくりしたけど、本作品はその比じゃない。
    なんせ、古代エジプトの話と、タイタニック沈没の話と、現代の話がない交ぜに構成され、そこにピラミッドの謎が入り込んでくる。
    現代に怪物も出てくるし、これ、さすがに収拾つかないのでは…と不安にさせられた。

    アメリカのとある島に造られたクフ王のピラミッドをそっくり模した建造物で殺人が起こる。その現代ピラミッドに付属する塔の7階で溺死体が見つかるのだ。そこに『暗闇坂の…』に登場したレオナが絡んできて、レオナが御手洗に解決を依頼して、やっと御手洗登場。
    ピラミッドに関する

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    2019年04月23日
  • 眩暈

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    ネタバレ

    いやはや凄い。どう考えても現実とは思えないことを論理的に説明していく。御手洗がこれは事実だと気づくきっかけとなった渦巻きの考察も素晴らしい。なぜ乾燥機がついているのかとかなぜレモンを香織が絞ってあげたのかとか細かいところが全て一つの真実を構成する要素だったなんて。これぞ本格ミステリ。

    島田さんの著作は、絶対リアルとは思えない摩訶不思議で非現実的な物事を僅かな隙間から論理で崩していく作品が多い。しかし、それらの中でも特に今回の事件は本格性を強く感じた。

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    2018年07月29日
  • ゴーグル男の怪(新潮文庫)

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    煙草屋の老婆が殺された夜、ゴーグルで顔を隠した男が目撃される。また現場には、黄色く塗られたピン札と散乱した煙草が。巧妙に張られた伏線と驚愕の結末に戦慄する長編ミステリー。
    島田作品といえば奇想天外なトリックと謎。読む側もハードルの高い期待をしてしまうが、十分に満足いく作品だった。原子力問題という現代のタブーに挑みながら、古典落語のネタも挟むという奇想さ。だから島田荘司はやめられない。

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    2018年06月10日
  • 星籠の海(下)

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    ネタバレ

    瀬戸内海に浮かぶ興居島に次々と死体が漂着していると相談を受けた御手洗は、現地に赴き、三方向から潮が出入りするという瀬戸内海の特殊性が鍵になっていると突き止める。
    広島県福山市では、看護学科の学生でベビーシッターをしていた辰見洋子が過失によって乳児を殺してしまったため、隠蔽計画を立て、交際関係にあった小坂井に自分の指示に従うよう懇願する。
    時を同じくして、福山市立大学助教授の滝沢加奈子は、阿部正弘が黒船用の新兵器を持っていたことを示す資料が発見されたと知る。その資料には「星籠」という文字が記されていたが、知り合いの学芸員や教授ら専門家と議論しても、その意味は皆目見当がつかないのであった。帰り道、

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    2018年04月15日
  • 星籠の海(上)

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    ネタバレ

    瀬戸内海に浮かぶ興居島に次々と死体が漂着していると相談を受けた御手洗は、現地に赴き、三方向から潮が出入りするという瀬戸内海の特殊性が鍵になっていると突き止める。
    広島県福山市では、看護学科の学生でベビーシッターをしていた辰見洋子が過失によって乳児を殺してしまったため、隠蔽計画を立て、交際関係にあった小坂井に自分の指示に従うよう懇願する。
    時を同じくして、福山市立大学助教授の滝沢加奈子は、阿部正弘が黒船用の新兵器を持っていたことを示す資料が発見されたと知る。その資料には「星籠」という文字が記されていたが、知り合いの学芸員や教授ら専門家と議論しても、その意味は皆目見当がつかないのであった。帰り道、

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    2018年04月15日
  • ゴーグル男の怪(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ★3.8くらい

    個人的に面白かった
    結局、津田の言った「三人目」とは?
    元々トリック云々より
    生い立ちとかそういう方に興味があるので
    続きが気になって仕方なく、すぐ読み終わった

    そういえばフクイチで
    長くつの中に水が入ったと報道され
    被曝したとか言われた人はどうなったんだろう

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    2018年03月16日
  • 写楽 閉じた国の幻(下)

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    写楽について何の知識もなかったけど、すごく面白かったし、写楽の謎は本当に興味深かった。

    蔦屋と写楽の関係や、蔦屋さんが命を賭けてでも一石を投じなきゃ気が済まなかった政府や時代をひっくるめた鎖国中の日本そのものへの憤りは、私の胸にもじわじわ来るものがありました。

    作者後書きを読めば多少は納得もできたけど、子供の事故は必要だったのか。なくても良かった気はします。

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    2018年02月25日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

    ネタバレ 購入済み

    探偵ものの推理小説が読みたくなり評判の高い本作を購入しました。
    全体としては面白く、正直犯人やトリックは全く想像がつかなかったので後半はなるほど!と感心しながら読み進めました。科学捜査が進んでいる現代の感覚で見ると絶対に通じないトリックだからこそ盲目になるというか思い至らなかったのだと思います。
    何と言っても御手洗と石岡のお互いに遠慮のない掛け合いが面白いですね。石岡の御手洗に対する暴言の数々には笑いました。
    また、犯人の手記についてはとても悲しくなり(今川焼の下りで思わず涙が出そうになりました)、自分も親が離婚し母と二人で暮らしているものですから同情の念を覚えずにはいられませんでした。

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    2018年01月28日