島田荘司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
名前を聞いたこともあるし、絵も見たこともある。
でも知っているようで知らない『東洲斎写楽』。
そもそも写楽別人説が色々語られるほどの謎の人物で有名ってのも初めて知った。
それ以外にも浮世絵で知っている有名どころ葛飾北斎や安藤広重、喜多川歌麿がある程度近い時代の人達で顔見知り的な存在であったことも。
読んでる最中から『ゆっくり浮世絵を鑑賞してみようかな?』と興味が湧いてきた。
物語はその写楽の謎が解き明かされていく流れだけど、まったく予備知識の無い私でも引き込まれていくほどしっかりとした作りの小説。結局は違ったけれど、初期に出てきた『写楽=平賀源内』説はすっかり信じてしまうほど。
また作 -
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名前を聞いたこともあるし、絵も見たこともある。
でも知っているようで知らない『東洲斎写楽』。
そもそも写楽別人説が色々語られるほどの謎の人物で有名ってのも初めて知った。
それ以外にも浮世絵で知っている有名どころ葛飾北斎や安藤広重、喜多川歌麿がある程度近い時代の人達で顔見知り的な存在であったことも。
読んでる最中から『ゆっくり浮世絵を鑑賞してみようかな?』と興味が湧いてきた。
物語はその写楽の謎が解き明かされていく流れだけど、まったく予備知識の無い私でも引き込まれていくほどしっかりとした作りの小説。結局は違ったけれど、初期に出てきた『写楽=平賀源内』説はすっかり信じてしまうほど。
また作 -
Posted by ブクログ
ネタバレ島田荘司さんの小説を読むのはこれが初めてです。
自分が好きな作家さんがこの本の名前をあげていらしたので、手にとってみました。
一部が切り取られた女性の遺体が
森の中に吊るされているのが発見されたところから物語は始まります。
猟奇殺人事件と思われたこの連続殺人から
重力論文へ構成が展開していくわけですが、
興味深い内容の論文にページを捲る手が止まりません。
初めは唐突とも思えるある人物の論文の転記に戸惑いますが
読み進める内に犯人の意図が見えてくるところが恐ろしいです。
実際の科学者であればこのような論文や、こういった書き方はしないという指摘もありますが
この辺りは飽く迄もフィクションというこ -
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Posted by ブクログ
ネタバレ島田氏、また凄い本を書きよって。
『暗闇坂の人喰いの木』を読んだ時はスケールの大きさにびっくりしたけど、本作品はその比じゃない。
なんせ、古代エジプトの話と、タイタニック沈没の話と、現代の話がない交ぜに構成され、そこにピラミッドの謎が入り込んでくる。
現代に怪物も出てくるし、これ、さすがに収拾つかないのでは…と不安にさせられた。
アメリカのとある島に造られたクフ王のピラミッドをそっくり模した建造物で殺人が起こる。その現代ピラミッドに付属する塔の7階で溺死体が見つかるのだ。そこに『暗闇坂の…』に登場したレオナが絡んできて、レオナが御手洗に解決を依頼して、やっと御手洗登場。
ピラミッドに関する -
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ネタバレ瀬戸内海に浮かぶ興居島に次々と死体が漂着していると相談を受けた御手洗は、現地に赴き、三方向から潮が出入りするという瀬戸内海の特殊性が鍵になっていると突き止める。
広島県福山市では、看護学科の学生でベビーシッターをしていた辰見洋子が過失によって乳児を殺してしまったため、隠蔽計画を立て、交際関係にあった小坂井に自分の指示に従うよう懇願する。
時を同じくして、福山市立大学助教授の滝沢加奈子は、阿部正弘が黒船用の新兵器を持っていたことを示す資料が発見されたと知る。その資料には「星籠」という文字が記されていたが、知り合いの学芸員や教授ら専門家と議論しても、その意味は皆目見当がつかないのであった。帰り道、 -
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ネタバレ瀬戸内海に浮かぶ興居島に次々と死体が漂着していると相談を受けた御手洗は、現地に赴き、三方向から潮が出入りするという瀬戸内海の特殊性が鍵になっていると突き止める。
広島県福山市では、看護学科の学生でベビーシッターをしていた辰見洋子が過失によって乳児を殺してしまったため、隠蔽計画を立て、交際関係にあった小坂井に自分の指示に従うよう懇願する。
時を同じくして、福山市立大学助教授の滝沢加奈子は、阿部正弘が黒船用の新兵器を持っていたことを示す資料が発見されたと知る。その資料には「星籠」という文字が記されていたが、知り合いの学芸員や教授ら専門家と議論しても、その意味は皆目見当がつかないのであった。帰り道、 -
ネタバレ 購入済み
探偵ものの推理小説が読みたくなり評判の高い本作を購入しました。
全体としては面白く、正直犯人やトリックは全く想像がつかなかったので後半はなるほど!と感心しながら読み進めました。科学捜査が進んでいる現代の感覚で見ると絶対に通じないトリックだからこそ盲目になるというか思い至らなかったのだと思います。
何と言っても御手洗と石岡のお互いに遠慮のない掛け合いが面白いですね。石岡の御手洗に対する暴言の数々には笑いました。
また、犯人の手記についてはとても悲しくなり(今川焼の下りで思わず涙が出そうになりました)、自分も親が離婚し母と二人で暮らしているものですから同情の念を覚えずにはいられませんでした。