あらすじ
人間は空を飛べるはずだ、と日頃主張していた幻想画家が、4階にあるアトリエから奇声と共に姿を消した。そして4日目、彼は地上20メートルの電線上で死体となっていた。しかも黒い背広姿、両腕を大きく拡げ、まさに空飛ぶポーズで! 画家に何が起きたのか? 名探偵・御手洗潔が奇想の中で躍動する快作ぞろいの短編集。
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御手洗潔シリーズの短編シリーズ。トリックがすべて秀逸で、普通の小説としても楽しめます。挨拶、ダンス、メロディと、3冊とも最高です。いきなり御手洗潔シリーズの長編は長くてキツいので、これからスタートするとベストかと。
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やっぱり島田荘司、もとい御手洗潔シリーズは短編集でも全く物足りなさを感じさせない面白さがある。むしろ短編なのにそれなりに長めの話を読んだような満足感。
舞踏病が特に面白かった!
毎夜踊る狐憑きの老人の話が大正時代の宝石強盗絡みの話に繋がるとは…
真相を聞いた時の石岡君と同じくして「なあるほどーっ!」と心の中で手を打った笑
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島田氏による御手洗モノの短編集ではこの"ダンス"が一番好みで、実に御手洗らしさがそのセリフ,行動に存分に発揮されている。
「君も憶えておきたまえ。あの種の自信家の女性というのは、自分の周囲にいる男のうち、どれが一番優秀かを常に気にかけているものなんだよ。そしてこれを自分のものにするか、もしそうできず、他の女性にとられそうなケースでは、集中砲火で撃沈してやろうと考えているものなのさ」
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奇想天外!
謎解きは、可能性が全く0でなければ、「あり得る!」と僕には面白く読めてしまう。
現実界でそれが本当に実現可能か?
そこまで僕には分からない。
読んで、「おおっ!」と思えるかどうか、それが総て。
【謎の概要】
①山高帽のイカロス
地上数十メートルの電線の間で飛ぶような格好で死んでいた画家と・・・。
②ある騎士の物語
秋元静香と4人のバイク便の男たち。大雪で交通手段が遮断されていた夜、彼らの恨みを買う1人の男が十数キロ離れた場所で射殺されていた。
③舞踏病
家族に頼まれ老人に二階を間貸ししたが、この老人が夜になると狂ったように踊り出す。
○近況報告(4話目)
これはミステリーではなく、御手洗潔シリーズを愛読する人へのファンサービス。
フォロワーさんのレビュー「斜め屋敷の犯罪」を読んで、週1程度は無意識に眺めているこの作品の背表紙を思い出し、19年ぶりに手に取った。
面白かった。
フォロワーさん、ありがとうございました。すみません。
本作はシリーズ6作目(あゝ・・・)なので、次、島田荘司さんを読むときは、「占星術殺人事件」(1作目)を読むことにします。
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面白い!
特に最後の「近況報告」が…笑。ファンにとってはボーナス的な存在ですね。
当時の人気をリアルタイムに知らないからアレですが、、一人の女性である自分自身も御手洗くんと石岡くんのコンビのファンで、腐女子ではないけど少なからず萌えるので、こういった感覚は時代を超えても普遍なんだなと…。
ただ、このシリーズの魅力はキャラクターだけじゃなくて、ストーリーの間に見え隠れする社会性が大きいと思う。
現代の医療現場への警笛も踏まえた「舞踏病」からは特に沢山のメッセージを感じた。
ミステリは本来謎解きを楽しむものだと思うし、綾辻さんの十角館の殺人でもエラリィが"知的な娯楽"というようなことを言っているけど、島田さんの作品に関してはそれだけじゃない、人間として大切なものを感じとることができる。
だから島田さんの作品が好きなのだ。
(同じ理由で柚月さんの作品も好き)
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地上20メートルの電線上で黒い背広姿、両腕を広げたポーズ死体となった幻想画家。現場付近には正気を失った被害者の妻。「山高帽のイカロス」 「山高帽のイカロス」「舞踏病」が良いな。御手洗と石岡君のコンビが好きだな〜。
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やっぱり島田荘司のミステリってクセあるよな〜と思いつつ楽しく読めた。
今回は読者であるわたしは完全に石岡くんと同化してて、事件の謎について考える暇もなく、踊り歌いまくる御手洗を見てたら解決してたわ、みたいなスピード感だった。
そしてこのスピード感じゃないとびっくりしてしまう種明かしというか、例えば「ある騎士の物語」で電車のレールの上をカートが爆走してる場面は、具体的に想像したらかなり変な絵面だ。
ところで、自分が考えた通りのことが起こっていたと分かったときの御手洗が踊りまくるから、このタイトルなのかな?だとしたら相当面白い。
今作は御手洗と石岡くんの共同生活や一緒に事件を追う様子が楽しかったけど、島田荘司の本でよく感じる、社会や人間に対する得体の知れない恐怖感、みたいなのもしっかりあった。
最後の「近況報告」で、小さい女の子に優しい御手洗はずるかったな…
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人間が空を飛んで空中で死んだとしか思えない謎を扱った『山高帽のイカロス』を始めとした常識では考えられない謎の数々や名探偵御手洗潔のファンに向けた『近況報告』など御手洗潔ワールド全開の短編集だった。
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御手洗潔と石岡のコンビは、まさにホームズとワトソンだと思います。
御手洗の奇人ぶり、石岡の推理力の無さ(笑)など微笑ましい限りです。
短編は、どれもしっかり本格ミステリで楽しめました。
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名探偵御手洗潔の活躍を描いた短編集。詳しくは知らないけど初期の作品との事。
一発目から空を飛ぶという奇想な不可能犯罪で興味を惹かれた。最後のオチも良い。
2作目のトリックも豪快だが、こちらに関しては女性のサガみたいなのを描きたかったのかなと思わされる。1番読みやすく印象的だった。
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御手洗作品は長編ばかり読んでいたので、中短編は読むハードルも低く楽しめた。それでいてミステリーの深みがあり、きちんとまとまっている。また、御手洗の魅力が詰まっている作品。
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どれを読んでも奇想に始まる御手洗シリーズ4つの短編。人間は空を飛べるはずと主張する幻想画家が4階のアトリエから姿を消し、電線の上で4日目に空を飛ぶように両腕を大きく広げた姿勢で死体として発見された。どういう意味?想像できない死体の姿勢から驚く「山高帽のイカロス」が凄すぎ。島田荘司最大の魅力、あり得ない「つかみ」に絡みとられ、御手洗の推理に丸め込まれる。奇術と同じで騙されるのが楽しい。
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おもしろかった。
タイトルの「御手洗潔のダンス」、どんな意味があるのかなと思ったらほんとに踊ってて笑ったわ。
どれもおもしろかったけど、「山高帽のイカロス」と「ある騎士の物語」が島田荘司らしい派手なトリックで面白かったな。
派手でギョッとするようなトリックに物語をつけて面白く読ませるの、島田荘司ならではって感じ。
「山高帽のイカロス」
電線に引っかかった「空飛ぶ男」の死体が見つかって…っていう話。ロープ!電車!「疾走する死者」を彷彿とさせる。
「ある騎士の物語」
バイクの使い方!妙にローカルな話だなと思ったけど、なるほど武蔵野線…。あの手紙の臨場感、冒険感おもしろかった。すごい。
御手洗の女性観みたいなものは興味深かった。
それにしても石岡君は美人が好きだね。既婚者でも、自分に気がなくても、年齢が幾つでも、ただ「美人」を拝めるだけで嬉しそうなのが面白い。「自分のものにしたい」みたいなのがあまりないからいやらしさを感じさせないのかな。
「舞踏病」
よく歯に詰め物ってわかったなぁ!いやすごいわ御手洗。やっぱ天才。
浮浪者へと浅草署の2人への接し方との違いとか、また御手洗の人となりがわかったかな。
最後の医療界への見解とかもなるほど御手洗らしい。
「近況報告」
びっくりした。え? 薄い本とか笑ったわ……こんな……すごい。間取りとか、まさかだわ。
犬との付き合いなんかはなるほどね!
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最近また気になりだした御手洗さん。
相変わらず私は、トリックなんてぜーんぜん解明できないわけですが。
最後の近況報告の、ケーキ屋さんでの御手洗さんにグッとくる。
女性ファンがまた増えちゃうわ(笑)
御手洗さんと石岡くんの部屋の見取り図もついてたりと、石岡くん割とサービス精神旺盛(笑)
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相変わらず御手洗さんはすぐに事件を解決してしまうので警察いらずですね。
題名通り2人でダンス始めたところはなかなか印象的です。石岡さんの心配具合も板についてきているような気もします。
最後のおまけの部分で御手洗さんの普段とか色々石岡さんが書いていましたが、ほんとに石岡さんがいなかったときはどうやって暮らしていたのだろうというそっちの謎が深まるばかりです。
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『山高帽のイカロス』鳥人の扉と、空と死体のなぞについて。短編だけあって、御手洗探偵がさくっと解決するテンポのよさが際立ちます。発露する現象の怪奇性は高いけれど、タネはどうってことない、というかんじ。
『ある騎士の物語』女王を想って命をかける騎士のはなし。トリックはこれまた大味である。
『舞踏病』浅草を愛する御手洗の活躍。浮浪者や刑事コンビとの絡みかたや感情の浮き沈みがほほえましい。
『近況報告』事件無しの文字通り近況報告。石岡くんという常識人の目から語られる、探偵の日常。平素より奇想天外な言動に驚き呆れ翻弄され腹立てても、なんだかんだ受入れ尊敬してやまないんだなぁ。かなり楽しんだ。
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まるでホームズとワトスンのようだ。
ただトリックがすごい。短編、中編となかなか驚かせてくれる。
長編も読んでみようと思いました。
人間は空を飛べるはずだ、と日頃主張していた幻想画家が、4階にあるアトリエから奇声と共に姿を消した。そして4日目、彼は地上20メートルの電線上で死体となっていた。しかも黒い背広姿、両腕を大きく拡げ、まさに空飛ぶポーズで! 画家に何が起きたのか? 名探偵・御手洗潔が奇想の中で躍動する快作ぞろいの短編集。
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タイトル通り御手洗潔が小躍りするような謎が詰め込まれた短編集 。どいつもこいつも面白い。
特に2つ。『山高帽のイカロス』は空を飛ぶ幻想画家が20m上空で死亡するという衝撃的な導入と真相でグッと引き込まれた。 『とある騎士の物語』くらい強引なトリックとロマンスが組み合わさると島田荘司といえばこれだなあと安心します。
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読んだ本 御手洗潔のダンス 島田荘司 20250901
おなじみの御手洗潔シリーズ。そして短編集。おなじみの引っ張る系のトリックなんかもありつつ、「ある騎士の物語」はなかなかいい話だったな。唯一トリックを見破れそうなお話ではあったんだけど、なんとなくこれが材料だよなと思いつつ、目星は付きながら全部をつなぎきれない。けど、欲得と愛情の対比が物語として効いてますね。
謎解きとしては、ちょっと解けないだろうって感じだったんで不完全燃焼ですが、御手洗潔シリーズのベーシックが詰まった一冊って感じでした。
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バカミス、でも御手洗だからこそ成立してる。短編集も読みやすい。
なんとなく全体を通じて寂しさ、静けさを感じた。センチメンタル的な?
御手洗はやっぱり長編だろう。
近況報告的な内容は御手洗の人となりがより深くしれてよかった。
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御手洗シリーズ5作目の短編集。空飛ぶ死体、神が下した殺人、深夜に踊り狂う老人となかなかハードな三編(笑)に御手洗ファン必見の御手洗潔の日常を描く番外編。御手洗、カッコいいよなー。変人さがたまらん。振り回される石岡のツッコミも良き。
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御手洗シリーズ5作目。
解説の話も含む、4つからなる短編集。
今の時代じゃ鑑識でわかるレベルの謎が多い。
最後の話は御手洗ファンブック的な内容でした。
やっぱりホームズっぽいな。
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山高帽のイカロス
空を飛べると信じた画家の死
ある騎士の物語
一人の女性を取り巻く男達
15年前の事件の真相
舞踏病
浅草
大金を払ってでも父親を定食屋の二階に強引に居候させる意図とは
近況報告
御手洗潔の趣味嗜好
犬の嫉妬
間取り図
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この本を読むのは2回目だが、「舞踏病」以外の他の3編は内容を憶えていた。実はよく考えるとこれは凄い事で、これは如何にこの短編集が自身にとって印象深かった事を須らく証明していることになる、のだが、「今」読み終わった感想としては、いささか荒唐無稽に過ぎる内容だなと認めざるを得なかった。
しかし、「ある騎士の物語」のセンチメンタリズムは今なお健在だった事、「近況報告」の難解さは久方振りの頭脳労働を楽しめた事を付記しておこう。
これは偽らざる感想なのだから。
Posted by ブクログ
山高帽のイカロス
ある騎士の物語
舞踏病
近況報告
の4編からなる短編集。あぁ、やっちまった。短編集だった(-"-;
短編集はとても苦手で、なかなか進まない・・・。
御手洗潔ならいけるか!?と思ったが、やっぱり私には短編集は合わなかった(^-^;
しかし、彼の謎解きは短編でも鈍ることなく、快刀乱麻の手腕は健在!
余りに鮮やか過ぎて、あっけなさを感じてしまう程(^-^;
やっぱりダメだ。短編では謎解きのスピードも速すぎてついていけない。。。
長編でじっくり堪能したい。