【感想・ネタバレ】御手洗潔のダンスのレビュー

あらすじ

人間は空を飛べるはずだ、と日頃主張していた幻想画家が、4階にあるアトリエから奇声と共に姿を消した。そして4日目、彼は地上20メートルの電線上で死体となっていた。しかも黒い背広姿、両腕を大きく拡げ、まさに空飛ぶポーズで! 画家に何が起きたのか? 名探偵・御手洗潔が奇想の中で躍動する快作ぞろいの短編集。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱり島田荘司、もとい御手洗潔シリーズは短編集でも全く物足りなさを感じさせない面白さがある。むしろ短編なのにそれなりに長めの話を読んだような満足感。
舞踏病が特に面白かった!
毎夜踊る狐憑きの老人の話が大正時代の宝石強盗絡みの話に繋がるとは…
真相を聞いた時の石岡君と同じくして「なあるほどーっ!」と心の中で手を打った笑

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2024年07月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

島田氏による御手洗モノの短編集ではこの"ダンス"が一番好みで、実に御手洗らしさがそのセリフ,行動に存分に発揮されている。




「君も憶えておきたまえ。あの種の自信家の女性というのは、自分の周囲にいる男のうち、どれが一番優秀かを常に気にかけているものなんだよ。そしてこれを自分のものにするか、もしそうできず、他の女性にとられそうなケースでは、集中砲火で撃沈してやろうと考えているものなのさ」

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2023年05月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

奇想天外!

謎解きは、可能性が全く0でなければ、「あり得る!」と僕には面白く読めてしまう。

現実界でそれが本当に実現可能か?

そこまで僕には分からない。

読んで、「おおっ!」と思えるかどうか、それが総て。

【謎の概要】
①山高帽のイカロス
地上数十メートルの電線の間で飛ぶような格好で死んでいた画家と・・・。
②ある騎士の物語
秋元静香と4人のバイク便の男たち。大雪で交通手段が遮断されていた夜、彼らの恨みを買う1人の男が十数キロ離れた場所で射殺されていた。
③舞踏病
家族に頼まれ老人に二階を間貸ししたが、この老人が夜になると狂ったように踊り出す。
○近況報告(4話目)
これはミステリーではなく、御手洗潔シリーズを愛読する人へのファンサービス。

フォロワーさんのレビュー「斜め屋敷の犯罪」を読んで、週1程度は無意識に眺めているこの作品の背表紙を思い出し、19年ぶりに手に取った。

面白かった。

フォロワーさん、ありがとうございました。すみません。

本作はシリーズ6作目(あゝ・・・)なので、次、島田荘司さんを読むときは、「占星術殺人事件」(1作目)を読むことにします。

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2022年04月28日

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ネタバレ

地上20メートルの電線上で黒い背広姿、両腕を広げたポーズ死体となった幻想画家。現場付近には正気を失った被害者の妻。「山高帽のイカロス」 「山高帽のイカロス」「舞踏病」が良いな。御手洗と石岡君のコンビが好きだな〜。

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2025年09月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱり島田荘司のミステリってクセあるよな〜と思いつつ楽しく読めた。
今回は読者であるわたしは完全に石岡くんと同化してて、事件の謎について考える暇もなく、踊り歌いまくる御手洗を見てたら解決してたわ、みたいなスピード感だった。
そしてこのスピード感じゃないとびっくりしてしまう種明かしというか、例えば「ある騎士の物語」で電車のレールの上をカートが爆走してる場面は、具体的に想像したらかなり変な絵面だ。

ところで、自分が考えた通りのことが起こっていたと分かったときの御手洗が踊りまくるから、このタイトルなのかな?だとしたら相当面白い。

今作は御手洗と石岡くんの共同生活や一緒に事件を追う様子が楽しかったけど、島田荘司の本でよく感じる、社会や人間に対する得体の知れない恐怖感、みたいなのもしっかりあった。

最後の「近況報告」で、小さい女の子に優しい御手洗はずるかったな…

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2024年10月21日

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ネタバレ

おもしろかった。
タイトルの「御手洗潔のダンス」、どんな意味があるのかなと思ったらほんとに踊ってて笑ったわ。
どれもおもしろかったけど、「山高帽のイカロス」と「ある騎士の物語」が島田荘司らしい派手なトリックで面白かったな。
派手でギョッとするようなトリックに物語をつけて面白く読ませるの、島田荘司ならではって感じ。

「山高帽のイカロス」
電線に引っかかった「空飛ぶ男」の死体が見つかって…っていう話。ロープ!電車!「疾走する死者」を彷彿とさせる。

「ある騎士の物語」
バイクの使い方!妙にローカルな話だなと思ったけど、なるほど武蔵野線…。あの手紙の臨場感、冒険感おもしろかった。すごい。
御手洗の女性観みたいなものは興味深かった。
それにしても石岡君は美人が好きだね。既婚者でも、自分に気がなくても、年齢が幾つでも、ただ「美人」を拝めるだけで嬉しそうなのが面白い。「自分のものにしたい」みたいなのがあまりないからいやらしさを感じさせないのかな。

「舞踏病」
よく歯に詰め物ってわかったなぁ!いやすごいわ御手洗。やっぱ天才。
浮浪者へと浅草署の2人への接し方との違いとか、また御手洗の人となりがわかったかな。
最後の医療界への見解とかもなるほど御手洗らしい。

「近況報告」
びっくりした。え? 薄い本とか笑ったわ……こんな……すごい。間取りとか、まさかだわ。
犬との付き合いなんかはなるほどね!

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2020年07月23日

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ネタバレ

『山高帽のイカロス』鳥人の扉と、空と死体のなぞについて。短編だけあって、御手洗探偵がさくっと解決するテンポのよさが際立ちます。発露する現象の怪奇性は高いけれど、タネはどうってことない、というかんじ。
『ある騎士の物語』女王を想って命をかける騎士のはなし。トリックはこれまた大味である。
『舞踏病』浅草を愛する御手洗の活躍。浮浪者や刑事コンビとの絡みかたや感情の浮き沈みがほほえましい。
『近況報告』事件無しの文字通り近況報告。石岡くんという常識人の目から語られる、探偵の日常。平素より奇想天外な言動に驚き呆れ翻弄され腹立てても、なんだかんだ受入れ尊敬してやまないんだなぁ。かなり楽しんだ。

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2018年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトル通り御手洗潔が小躍りするような謎が詰め込まれた短編集 。どいつもこいつも面白い。
特に2つ。『山高帽のイカロス』は空を飛ぶ幻想画家が20m上空で死亡するという衝撃的な導入と真相でグッと引き込まれた。 『とある騎士の物語』くらい強引なトリックとロマンスが組み合わさると島田荘司といえばこれだなあと安心します。

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2025年09月27日

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