あらすじ
新宿駅西口でバスが放火され、逃げ出した乗客の一人がタクシーに撥ねられ死亡。被害者・佐々木徳郎は、証券会社のエリート課長で、息子の大学受験の付き添いで鹿児島から上京中の出来事だった。警視庁捜査一課の吉敷竹史は、佐々木の不可解な行動や放火犯として逮捕した男の意外な告白から、急遽、鹿児島へ……。アッと驚く犯人像! 鬼才が放つ新機軸の本格推理。
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Posted by ブクログ
25年間くらいの積ん読本。表紙の絵をよく見ずに『灰色の迷宮』かと勝手に勘違いしていた。足で稼いで推理していく、刑事物。『点と線』を思い出した。
Posted by ブクログ
これは期待以上だ。
偶然が重なって起こった悲劇。ある暴力団の偽札がこれほどのまでの大事に発展したのだ。銃弾のトリックも面白い。エピローグも胸にじんと来た。
Posted by ブクログ
俺は女に弱い。
特に明るい女に弱い。
そんな女が死ぬと尚更だ。
事件には派手さはないが奇矯で、解決は実にアクロバティックであり、つまり島田荘司色を今回も見せてくれるが、それよりも茂野恵美の存在である。
最初の登場シーンから、このキャラが物語の情の部分を支えるキープレイヤーなのだとは承知していたが、頭が判っていてもやはり心が動くのである。これは『異邦の騎士』の石川良子に一脈通ずるものがある。
やはり島田氏はこの上もなくロマンティストなのだ。