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石岡和己、犬坊里美、そして加納通子――。雪に閉ざされた龍臥亭に、8年前のあの事件の関係者が、再び集まった。雪中から発見された行き倒れの死体と、衆人環視の神社から、神隠しのように消えた巫女の謎! 貝繁村に伝わる「森孝魔王」の伝説との不思議な符合は、何を意味するのか? 幻想の「龍臥亭事件」が、いま、その幕を開ける!
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Posted by ブクログ
あれから8年の時を経て、残っていたメンバーが龍臥亭に集結。またもや凄惨な死体の出現。思わせぶりな日照の言動が気になりながら上巻は終了。 龍臥亭事件のときと同じような事件の発生に、こちらではどんな展開が待ち受けているのかがとても気になる。
日照さんと二子山さん
陰惨な事件が起こっているけれど、日照さんと二子山さんのまるで漫才みたいな神職コンビのやり取りにほっこりする。事件の方はこれからますます佳境。菊川はぜひ懲らしめられてほしい。
#笑える #癒やされる #怖い
「龍臥亭幻想」は、「龍臥亭事件」の後日談としての位置づけで、 時間軸としては「龍臥亭事件」から8年が経過、 犬坊里美が司法試験に合格した直後。 事件としての面白さや島田御大ならではの大掛かりさは薄いけど、 日照を通して語られる田舎特有の因習や、 田舎での生活のやるせなさのようなものが、 上下巻通し...続きを読むて語られている。 森孝魔王の寓話でもそれは同様。
一体こんな状態の死体をどうやったんだろう。そして誰が犯人なんだろう。探偵役はいつ現れるんだろう。それにしても龍臥亭って事件が絶えないなあ。 石岡くんの切ない場面にまたそのときの本が読みたくなってしまった。
島田氏の傑作といわれている「龍臥亭事件」の続編?です。 石岡和己、犬坊里美、加納通子ら8年前に龍臥亭事件に遭遇した人物達が再び、龍臥亭に集まります。今回は、龍臥亭を舞台にした話ではなく、龍臥亭ができる前の貝繁村に伝わる「森孝魔王」の伝説を軸に衆人環視の神社から神隠しのように消えた巫女、行き倒れの死体...続きを読む、旧日本軍の研究所で行われていた悪魔的な実験など様々な情報が石岡の耳には入ってきますが・・。
前作『龍臥亭事件』に引き続き、業の深さが主題になっている。 閉鎖された村社会に伝わる因習。 妄信のように今に伝わる差別。 主従関係の厳格さから生じる男と女の色の縺れ。 そして御手洗シリーズの定番となっている物語を彩る逸話ともいうべきエピソードが今回も添えられており、それこそが森孝伝説、そして森孝魔...続きを読む王といった話だ。 上の梗概にも述べた森孝伝説は島田氏が常々テーマに挙げている日本の歪な上下関係・主従関係を扱った悲しい物語。 さらに挿入される森孝魔王の物語も悪徳代官が百姓をいたぶる話だ。森孝伝説の内容を受け、死体に森孝の霊が乗り移り、甲冑を身に纏い、代官に処刑を下すといった内容だ。虐げられた弱者を救済するために、人智を超えた存在が現れ、惨殺する。 同様の挿話は『魔神の遊戯』にも見られたが、この弱者救済の話はデビュー以来、島田氏が一貫して扱ってきたテーマだ。 そして本作ではこの森孝に纏わる話に加え、他に第二次大戦中の日本軍が秘密裏に行った人体実験の話などの戦時日本の暗部、そして上にも書いたが、獣憑き、獣子といった村社会独特の妄信による人種差別についても述べられている。 特に気のいいお手伝いとして登場した斉藤櫂が、その過去には小さい頃に獣憑きの疑いがあって里子に出された、先祖が首切り役人で呪われた家系だった、引き取られた両親と反りが合わず、子供を置いて夫と共に逃げた、といった業の深い人生を歩んできたことに驚いた。 最後の方で明かされるこの女性の凄まじいまでの虐待の日々は、本作のもう1つのテーマだろう。 この櫂の人生を通して語られる、村人の、その村に強く根付いた独特の道徳観に基づく嫁婿夫婦への躾なども、深く考えさせられる重い内容だ。 物語はこの他にも日本の鎧に関する薀蓄、からくり人形の歴史と江戸との係わり合いなど、興味深いエピソードが物語を彩る。 とは云え、前作に比べると比較的内容は明るいようだ。 犬坊家は特に前作に見られた一家の業の深さなどは微塵も描かれず、犬坊里美の若者特有の軽さや寺の住職日照、神社の神主二子山などの漫才の掛け合いのような方言交じりの会話などで重苦しい雰囲気を淡くしている。 事件自体は非常に陰惨なのだが、特にこの日照と二子山の語り口の面白さがそれを軽減している。 そして石岡も以前に見られた情けなさから幾分復調して、女々しさが消えている(それでも好きな女性に振られて、ストーカーになるのかと自問した時に、自分にはそんな事やる元気がないと云ったのには苦笑したが)。 また加納通子が娘を歌手にしてステージママになりたがっているなんていう意外なエピソードも面白い。 そのほか、里美が語る日本の司法試験とその採用制度の話も面白かった。裁判官が司法試験の成績上位者しかなれないなんて初めて知った。 (下巻の感想に続く)
龍臥亭事件から8年後の設定。再び関係者が龍臥亭に集い、新たな事件に巻き込まれる。龍臥亭事件が名作だったので、今回も期待しながら読んでいる。上巻はほとんどが導入部分だが、今のところ期待を裏切られていない。
龍臥亭事件から8年。石岡和己、犬坊里美、加納通子など当時の関係者が集まった大雪の日、不可解な事件が起こる。 序章と途中に挿まれる森孝の話が現代にどのように繋がるのか。閉ざされた村の因習や地縁が事件の原因なのか。そして、御手洗や吉敷はいつ登場するのか。 大きな興味と期待を抱き、下巻をこれから読み始めま...続きを読むす。
龍臥亭事件のメンバーが出てくる。許せないことってあると思う。そのときどうするか。哀しい事件。事件は大抵哀しいものか。
今回の主人公も石岡和己。 前回の事件から8年ぶりに集まった事件関係者のみんな。 新メンバーが、日照和尚、斎藤櫂、黒田研一、菊川神主、伊勢光嘉。 今回は、明治初期の森孝伯爵が起こした殺人事件から話がスタート。 森孝魔王の伝説(鎧がひとりでに動いて成敗を下す)に話が続く。 3ヶ月ほど前から行方不明...続きを読むになっている巫女、行き倒れの死体。 睦雄がかいたという事件を暗示するような絵。 地震が起こり、厚いセメントの下から現れた巫女の死体。
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