島田荘司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
講談社ミステリーランド第1回配本作品の文庫化。
作品冒頭、ペルセウス座流星群の夜が、なんともいえず美しい。
主人公の少年と隣人の男性が、真夏の夜の浜辺に腰をおろし星を見上げながら語り合う…というか、主に男性が語る場面なのだが、その一言一言に心を動かし、見えるもの聞こえるものに敏感に反応する少年の様子が、みずみずしくもせつない。
ミステリーとしては、とてもフェアに書かれているため、謎の核心にあるものが何かは最後の解明を待たずとも察することができる。しかし、それをこの作品のテーマに持ってくるとは、しかもこれほどリリカルに書ききるとは…さすが島田荘司! それに、あっぱれミステリーランド! です。 -
Posted by ブクログ
嫌みな程御手洗潔が活躍する短編集。
いやそんだけの手がかりじゃあ普通は全く解けないだろう!というような謎をスラスラと解いていくのはもはやご愛敬か。
でも謎がいちいち島田荘司らしい奇想天外ぶりだし、御手洗潔の奇天烈なキャラも一度ハマると虜になるという不動のシリーズ。
推理小説としてではなく、一つの読み物としてもかなり面白いのは島田荘司の文章の巧さに尽きると思う。特に「SIVAD SELIM」や「さらば遠い輝き」などのサイドストーリー的な小作品が、オールタイムベストで上位に位置するというのも納得する。
「さらば遠い輝き」で終盤あの名作に通じるエピソードが描かれているのだけど、これがまた泣ける。レオ