島田荘司のレビュー一覧

  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

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    ネタバレ

    島田荘司を初読。ホームズ作品への愛が満ち満ちている作品でした。展開の仕方がまるでコナン・ドイルが描いたホームズのようで、安易なパロディとは括れないレベル。漱石とホームズが同じ時代、同じ場所に居たというのに驚いたし、実在の人物と非実在の人物のコラボレーションというのも面白かった。何より素晴らしいのはラスト。お互いのプレゼントがとても素敵でした。

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    2012年07月22日
  • 最後のディナー

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    自分にとってのミステリーベスト3に入るであろう「異邦の騎士」の後日談的なものが読めて、とてもうれしかった。

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    2012年07月21日
  • ネジ式ザゼツキー

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    突飛な物語が見事説明されていく、さすがの島田作品。御手洗のスウェーデンでの生活ももう少し描いてくれると尚よかったかな。
    ですが、散在する日本下げのくだり必要かなあ?尊敬する作家の1人ですが、たまにこういうところがどうかな、と感じる時があります。アメリカに移住するくらいなので、母国に複雑な感情を持っているのでしょうけど。

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    2012年07月18日
  • 龍臥亭事件(上)

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    御手洗潔シリーズ・・・とはいえ上巻には御手洗は登場せず石岡が珍しく事件に主体的に関わってそれを記録しているというスタイル。
    御手洗という超人的な能力をもった存在が介入していないことで、ミステリとして一般的なストーリー展開になっていると言えるでしょう。そのことにより同シリーズの他作品と比べて読みやすいと言えるかもしれません。少なくとも私はそう感じました。
    下巻でどのようにして石岡が事件を解決に導くのか、御手洗はいつ物語に加わってくるのか・・・楽しみにさせる展開で早く下巻を読みたい、という気分にさせられます。

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    2012年07月09日
  • 龍臥亭幻想(下)

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    不可解な条件での死体発見や殺人が、やはり最後にはきちんと説明がつく。伝説の悪霊が現れて、殺人を繰り返すように見えていた事件も、犯人がいて動機があった。

    犯行の動機についても読ませる、面白い作品だった。
    ただ、問題が解ける爽快感は無かったかなー。

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    2012年07月08日
  • 御手洗潔のメロディ

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    御手洗潔シリーズの短編集とは言ってもミステリでないものも含まれています。今までのシリーズ作品をそれなりに読んでいないとそれほど面白くはないかも知れないですね。作者自ら著したファンブックに近いものとも捉えられます。しかしながらミステリ部分はさすが、しっかりと読み応えがあります。

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    2012年06月26日
  • リベルタスの寓話

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    「リベルタスの寓話」「クロアチア人の手」の二本収録。ストーリー的には繋がりはありませんが2つの事件の背景がクロアチア紛争ということ、発生が恐らく同時期であることから1つの社会派作品としても見れます。
    解決に若干腑に落ちない点はあるものの、細かい部分を気にせず実情を反映させた民族対立の物語として考えれば非常に興味深い作品。実際の紛争の経緯などをちゃんと理解したいという気にもさせられました。

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    2012年06月18日
  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

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    ワトソンはホームズを頭のいい名探偵として書いているのに、漱石から見たホームズは、かなり頭のおかしい人として描かれていて、同じストーリーを二つの視点から交互に書かれています。特に漱石から見たホームズの話は、ミステリー小説なのに、かなりウケます!!
    ミステリーとしては簡単なトリックでしたが、お互い偏屈な大物同士のコラボレーションや、アジアと欧州の文化の違いなどから生まれる誤解など、結構ツボでした☆

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    2012年06月13日
  • 羽衣伝説の記憶~吉敷竹史シリーズ12~

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    吉敷がやたら警察手帳を見せびらかすところは癪にさわりましたが、謎解きの部分が見事。単なる恋愛小説の延長線上だと思っていただけにハッとしてしまいました。

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    2012年06月07日
  • UFO大通り

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    久々に読んだ御手洗潔シリーズ。
    やはり、面白かったです。
    読みながら、何度心の中で、「流石です!」や「待ってました!」と呟いた事か。

    表題作の『UFO大通り』と『傘を折る女』の二編が収録されていて、どちらも、何と言うか、事件の真相そのものは、割と地味です。
    ただ、どちらも、状況の訳のわからなさは、かなりのもの。
    それを、あっと言う間に解決してしまう御手洗さんの推理力は、読んでいて気持ち良かったです。

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    2012年06月05日
  • 羽衣伝説の記憶~吉敷竹史シリーズ12~

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    事件解決が軸にありはしますが、総合的に見ると、吉敷刑事が元妻道子の事を思い続けている、ラブストーリー的な作品ナリ。
    「"ザ・ラブストーリー"はあまり読まないよ」って人にも、こんな作品ならイイなと。
    他の吉敷刑事シリーズを複数冊読んでる方なら、みんな楽しめるはず。

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    2012年06月03日
  • ネジ式ザゼツキー

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    好き嫌いは分かれる種類の小説だと思うが、島田荘司ならではの作風と思う。ストーリーの謎の部分が二重構造になっており、登場人物が最後に言うとおり、思いもよらない解答がすがたを現す。
    初期作に近い荒唐無稽っぷり。そこが好みの分かれ目か。

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    2012年05月27日
  • リベルタスの寓話

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    読み終わってから何かのシリーズらしいと知った
    戦争では往々にしてあることだけど後々まで尾を引いて、一度振り上げた手を誰も下ろせないでいる…悲しみだけが残ってなんだかやりきれない
    日本では普段意識せずに暮らしているし、民族紛争もなかったところだから実感があるわけではないけど、水に流すというのもそう簡単にできることではないよなぁ
    実際のところどれだけの悲惨なことが行われたんだろうとつい考えてしまう

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    2012年05月24日
  • UFO大通り

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    ネタバレ

    久しぶりに御手洗さんが出てくるのを読んだので面白かったです。
    2つの事件が載っているのですが、どっちもアナフィラキシー・ショックが出てきたので、あまり現実感はありませんでした。
    島田荘司作品は謎が途方もなくて、しっかり解決もしてくれるので面白いです。

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    2012年03月23日
  • 光る鶴~吉敷竹史シリーズ16~

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    冤罪事件を覆す表題作の「光る鶴」、吉敷が刑事になった理由を描く「吉敷竹史、十八歳の肖像」、そして吉敷がゲスト出演する「電車最中」の三篇を収めた、吉敷ファンにはたまらない一冊。
    私のお気に入りは「電車最中」。事件を解決した留井刑事が、喜びのあまり居酒屋で初恋話まで披露する。話を聞く吉敷。情景が目に浮かび、とても微笑ましい。ストイックな吉敷の意外な一面を窺うことができる。

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    2012年03月10日
  • 確率2/2の死~吉敷竹史シリーズ5~

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    車の目撃の場面、犯人の失敗などつじつま合わせの感はありましたが、物語の形式・謎の内容・解決ともおもしろかったです。やっぱりこの方面にはまると恐ろしい。

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    2012年03月07日
  • 御手洗潔のメロディ

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    嫌みな程御手洗潔が活躍する短編集。
    いやそんだけの手がかりじゃあ普通は全く解けないだろう!というような謎をスラスラと解いていくのはもはやご愛敬か。
    でも謎がいちいち島田荘司らしい奇想天外ぶりだし、御手洗潔の奇天烈なキャラも一度ハマると虜になるという不動のシリーズ。
    推理小説としてではなく、一つの読み物としてもかなり面白いのは島田荘司の文章の巧さに尽きると思う。特に「SIVAD SELIM」や「さらば遠い輝き」などのサイドストーリー的な小作品が、オールタイムベストで上位に位置するというのも納得する。
    「さらば遠い輝き」で終盤あの名作に通じるエピソードが描かれているのだけど、これがまた泣ける。レオ

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    2012年02月18日
  • ネジ式ザゼツキー

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    ネタバレ

    内容が内容だけに、評価は右へ左へと大きく分かれてしまう作品だと思います。この世界にハマるかハマれないかという感じ。
    私個人としては、最後にいたるまでいったいこの世界はどうなってるの?とワクワクしながら読んでいました。
    久々の御手洗潔の存在も嬉しかったです。
    でも人を選ぶ作品であることは…間違いないです。

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    2012年02月16日
  • 龍臥亭幻想(上)

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    龍臥亭事件から8年後の設定。再び関係者が龍臥亭に集い、新たな事件に巻き込まれる。龍臥亭事件が名作だったので、今回も期待しながら読んでいる。上巻はほとんどが導入部分だが、今のところ期待を裏切られていない。

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    2012年02月10日
  • 龍臥亭幻想(下)

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    島田荘司ワールドを堪能できる大作である。出番は僅かながらも、御手洗と吉敷の登場には拍手を送りたくなるし、伝説の魔王の復活シーンは今目の前で起こってるかの如く思えた。
    しかし、最も胸が熱くなるのは、石岡和己が愛する人を失った黒住青年を留めるところ。二十数年前、井原の家の前の御手洗と石岡が甦る。

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    2012年02月09日