島田荘司のレビュー一覧

  • 灰の迷宮~吉敷竹史シリーズ8~

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    「息子の受験に付き添う筈の父親が、何故違う方向のバスに乗ろうとしていたのか」という謎に惹かれ一気読みでした。登場人物の女性が魅力的で、照れながらも見せた純情とラストシーンは思わず目頭が熱くなりました。内容に上手くリンクしたタイトルも良かったです。
    ただ、メイントリックに現実味がなかったので、それだけが残念でした。

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    2013年08月15日
  • ミタライ 探偵御手洗潔の事件記録(1)

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    さすがは名高い御手洗潔!
    収録された中編2作、どちらもなかなか先が読めず、
    ぐいぐいラストまで引っぱられていきます。
    コミックの構成ももちろんなのですが、
    根底を流れるストーリーの力を感じました。

    ただ、島田荘司さんの原作は未読なので、
    誰だかよくわからない人物が
    何の説明もなく登場しているのはちょっと残念かな。

    絵もキレイでしっかりしてて、見応えありですが、
    個人的にはメインキャラクターたちが
    ちょっとキレイすぎるかな~という印象も。

    2巻も楽しみです♪

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    2013年08月09日
  • Pの密室

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    PってあのPか。子供が主人公やとなにか良いと思うのは年とったせいか?そうでもないな、ナインストーリーズとか昔から好きやったし。

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    2013年08月06日
  • 透明人間の納屋

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    透明人間は何を意味するのか。真鍋の正体は?
    最後に明かされた真実に、そういうオチか!と納得。トリックとかないミステリーも楽しめました。

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    2013年08月04日
  • ミタライ 探偵御手洗潔の事件記録(1)

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    「糸ノコとジグザグ」「傘を折る女」のコミカライズ。
    時代設定が変更され、ツイッターやスマホが登場し、現代的な表現になっている。
    原作シリーズ未読だと登場人物がわかりづらいかもしれないが、
    御手洗潔のまとう空気や異質さを独特の画風で表現していると感じた。

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    2013年07月24日
  • 写楽 閉じた国の幻(上)

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    上巻はまだまだ謎だらけです。
    さすが島田さんですね。分かりやすく、且つ緻密なお話なので何処までがフィクションか分からなくなりますが、どうでもいいくらい面白いので一気に読んでしまいました。
    この人理系の人?ホント細かい…

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    2013年06月29日
  • 写楽 閉じた国の幻(上)

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    ネタバレ

    写楽=外国人説に基づいたフィクションは面白いと思うが、どこまでが真実なのかだんだんとわからなくなって来た。真実が幾分か混じった推理小説という感じか。
    あと、多くの人が思うだろうけれども、冒頭の主人公の子供の自己に端を発した妻とのいさかいのくだりは不要だろう。平賀源内が相良に逃れて、カピタンを暗殺したという疑惑はどうなったのか?

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    2013年06月23日
  • 透明人間の納屋

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    ネタバレ

    北朝鮮の内情はニュースで聞きかじるくらいしか知識がなかったから、
    理想郷が何を指しているのか想像ができなかった。
    してやられたと言うか本当にオカルトチックなオチにならなくて良かったと言うか、
    ストンと腑に落ちた読後感でしたね。
     
    ただ、金縛り云々の下りは必要あったのかな(笑)
    透明人間に対するミスリードを誘いたかったのか、少年期によくある症状を現したかったのか、
    そのどちらも兼ねていたのかはわかりませんが、
    さしあたってストーリーにあの場面は必要なかったような気もします。
    ちょっとあざとかったかもしれないですね。
     
    でも個人的には好きでしたよ。短さもあいまって小さく綺麗にまとまっている感じ。

    表題のぶっ飛び具合から社会派小説へのシフトは良し

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    2013年06月23日
  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

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    ネタバレ

    夏目漱石がロンドン滞在中に、名探偵シャーロックホームズと知り合う。
    夏目パートとワトソンパートで物語りは進む。
    ワトソン視点では従来のように多少の奇行はあるものの、紳士的で理知的なホームズ。
    しかし夏目視点でのホームズの扱いがすごい。
    ホームズの女装に対して”皆は見事な女装に、ホームズだと気がつかない”のではなく、
    ”ホームズだから、係わり合いにならないように、気がつかないふりをしている(気持ち悪いし)”といった風な表現。
    読み進めるうちにこの落差が逆に快感に思えてくる不思議。

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    2013年06月01日
  • 写楽 閉じた国の幻(上)

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     表紙がとってもかっこいい。上下巻並べると一枚の絵になる。

     東洲斎写楽は言わずと知れた正体不明の浮世絵師。1794年5月からわずか10カ月の間に150点近い作品を残し、大ヒットを飛ばした後に、忽然と消えた。その中でも第一期の大首絵の構図の斬新さは、当時活躍していたどの浮世絵師の流れも汲まず、そして忽然と消えた後も、誰も写楽の流れを追随しなかった。
     
     現代人から見ればそれほど特異に見えない写楽の浮世絵は、当時の人々には奇怪に映った。例えば、見栄を切る場面を強調したところからもわかるように、様式美が求められる役者絵に、滑稽さを持ち込んだ。それが新鮮だった。


      想像してほしい。歌舞伎役者は当時のアイドルだ。かっこよくて美しく描かれなくては浮世絵は売れない。そこに写楽はどアップで変顔をしたアイドルスナップ集を出したようなものなのだ。


     様々な研究者が、これは歌舞伎への深い洞察がなければ描けないとか、役者の表面ではなく本質に迫った素晴らしい絵だ、と絶賛している。写楽=歌舞伎玄人説は暗黙の了解事項と言っていい。


     しかし本当にそうなのだろうか。


     そもそも、写楽がレンブラント・ベラスケスと並んで世界三大肖像画家と言われるようになったのは、1910年にドイツ人のでユリウス・クルトが『Sharaku』を発表し、絶賛してからだ。
     
     それまで日本では写楽なんて忘れ去られていた。そんなところに海外から逆輸入される形で、写楽の再評価が始まった。だから写楽の評価にはクルトの影響が多分にある。


     島田荘司は、この説を小説の中で否定している。
     否定どころか、これは歌舞伎のど素人が描いた絵だ、と言っている。


     これ以上はネタばれになるので書けないが、諸説ある写楽は誰だ?論を対話形式で(小説だから当たり前だけど)わかりやすく解説しているので、すっきりするし、とても面白い。


     欠点は最初の100ページくらいは、写楽とは全く関係ないストーリーが続くこと。下巻の最後まで読んでも全く無意味な話だった。
     あと写楽の肉筆画に描かれた文字から、江戸時代のある有名人にたどり着くのだけれども、たぶんこれは作者の創作だ。
      
     下巻のあとがきで参考程度だが、虚実の選別は示してある。でもちょっと足りない。
     
     




     

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    2017年08月15日
  • 最後の一球

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    御手洗シリーズ。文庫版で再読。
    大好きな野球と大好きな御手洗でわたしにとっては何とも胸熱な一冊。
    とはいえ今回の御手洗は脇役。この作品ははっきり言ってミステリ部分はおまけだと思ってます。竹谷と武智の友情、野球にかける情熱…スポーツマンシップってまさにこういうのを言うのかな。試合のシーンなどは本当の試合をテレビで見ているように手に汗握ってしまった。島荘先生は野球にも詳しいみたいなのでもっと野球の話読みたいなぁ。
    プロ野球だけを目指して血を吐くような努力をしてきた竹谷はプロ野球選手としては二流かもしれないけど、胸を張っていいと思う。

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    2013年09月30日
  • ミタライ 探偵御手洗潔の事件記録(1)

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    御手洗シリーズは幾つか読んだけど二つとも未読の話し。
    糸ノコとジグザグはトリックも面白かったけど傘をおる女はあまり腑に落ちなかった。もっと御手洗がもっと前面に出てきて欲しかった。

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    2013年04月07日
  • 最後の一球

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    御手洗君っ
    御手洗君そんな出てこないけど
    御手洗君だし
    それ抜きにしてもおもしろかった

    竹谷くんは自分を二流二流と自嘲するけど
    そこまでいけない人のほうが圧倒的に多いとオモウ
    竹谷くんはいろいろスゴイ

    御手洗君はもちろんステキだが
    竹谷君がすこぶるいいキャラクターだったので
    星は4つ

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    2013年04月07日
  • 龍臥亭事件(下)

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    ネタバレ?→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→→石岡さん、津山事件知らないの?びっくりだわ。あんな有名な事件を知らないなんて。だから御手洗登場しなかったんだ。だってさすがに御手洗が津山事件知らないって不自然だし、津山事件を知ってる御手洗ならあっさり看破する事件だったし。石岡さん、昭和の事件、知らなすぎだよ。

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    2013年04月06日
  • 秋好英明事件

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    ネタバレ

    秋好被告は昭和17年、満州生まれ、その生い立ち、特に幼少期は貧困と苦労の連続です。まず、敗戦により帰国するまでの大陸での強烈な体験に始まり、無事帰国しても母の病により、小学1年生で母と乳飲み子・家畜の世話に家事全般と、学童とはいえない働きぶりです。当時はマッチもなく火打石を使っていたとか。「おしん」よりはるかに過酷な子供時代と思います。
    優等生で模範生、家族思いの秋好少年は、周囲の大人の信頼も厚く、貧しいながらもすくすくと育っていくのですが…

    進学の夢叶わず中卒後に働きだしてから、どうも人生の歯車が狂いだしていくような印象を受けました。
    せっかくの海外赴任の話も父に取り消されたり、誤解による盗難で逮捕されたり、運がないというか間が悪いというか。ただ、秋好自身の弱さが引き起こしていることも多いのですが。都合が悪くなると、会社を無断退職してますし、あらぬ疑いをかけられても仕方ない面もありますから。

    最大の運の尽きは、やはり富江と出会ってしまったことでしょうか。
    とにかく川本一家が強烈。堀越主幹の言葉にもありますが、このような家族がついていては幸せは望めないと思います。それにしても、いい年した男女がどうしても結婚に家族の承認を求めようとすることには疑問を持ちました。両性の合意のみで成立するんですけど、やはり
    地域性、時代背景、生育環境の影響が大きかったんでしょうか。

    結局、昭和51年に川本一家殺害事件が発生してしまいます。秋好被告が殺人犯であることは明確であり庇うわけではないのですが、捜査と判決に問題あり過ぎと思います。富江も秋好逮捕後は保身に終始し、おそらく共犯と思われる節は数々あるのにお咎めなし? 
    冤罪事件は今でこそ表に出てくるものもありますが、これは氷山の一角で闇に葬られた冤罪はいったいどれくらいあったんでしょうか。
    被害者のためにも、公正な捜査と裁判を説に望みます。

    昭和という時代は、直接的・間接的に戦争の影響が時代にも人間にも及んでいたように思います。秋好にも富江にも川本一家にも。

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    2013年03月26日
  • ミタライ 探偵御手洗潔の事件記録(1)

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    御手洗潔も石岡もイケメンでコミカライズされたけど、御手洗潔の性格は小説よりも悪くなっているような気がしないでもない。どの話も小説で読んでいるのだけど、それでもやっぱり御手洗潔の物語は面白い。これをきっかけで小説にはマル秘とがどれだけいるのかもの楽しみですね

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    2013年03月19日
  • 最後のディナー

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    女子大生になった犬坊里美が石岡を訪ねることから始まる短編3作。
    シリーズキャラクター作品のいいところは、いちいち人物像の説明がなくとも、作者と読者が阿吽の呼吸で登場人物を理解し合えているところだ。本作でもすんなり本題に入っていけるし、石岡はまだ初恋の女性をひきずっていることが一文でわかる。
    ミステリー2作は、日常の謎に近いが、どちらもキレがあって味わい深い。大田原老人の執念に感動する。

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    2013年03月17日
  • 切り裂きジャック・百年の孤独

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    以前からこの切り裂きジャック事件については自分なりの仮説を持っていましたが、
    ドキュメンタリー番組やネット上の解説文で得た知識のみであったため、懐疑的でした。

    この作品では作者が実際に現地へと足を運び、様々な資料を調べたうえで書かれた、
    創作という名の一つの有力説です。
    読み終えて自分の仮説に自信が持てたこともさることながら、メディアや民衆によって真実が覆われてしまうことがどんなに恐ろしいことか、身にしみた一冊でした。

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    2013年02月28日
  • UFO大通り

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    中編なので以前レビューしたネジ式ザゼツキーや他の長編ほどではないがなかなかパンチのある謎がやはりのっけから登場し、我らがミタライ先生が物の見事に解決してくれる。物事の関連性をここまで見事に見付け出すことができる冷静で理知的そして天才的な閃きを併せ持つような脳みそが私にあったらなあ!傘を折る女に関してはかなりはんにに同情するけど。ああいう女のせいで人生狂わされたら私だって悪魔に魅入られるかもしれないや。傘で殴る程度ですまない話だし!

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    2013年02月12日
  • 龍臥亭事件(上)

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    ネタバレ

    再読。犯人を覚えてて動機や事件の経過をすっかり忘れてるパターンと、事件は覚えてるのに犯人を忘れてしまってる2パターンあるけどこれは前者だった。
    龍臥亭という舞台と雰囲気は再読でも魅力充分。自分の想像力を試されているかのよう。身近な人が続けて殺されるわ因縁の土地で亡霊も出るわ、結構ビビる出来事が起きてるのに主人公他皆さん落ち着きすぎ~。

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    2013年01月28日