島田荘司のレビュー一覧

  • 龍臥亭幻想(上)

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    龍臥亭事件から8年。石岡和己、犬坊里美、加納通子など当時の関係者が集まった大雪の日、不可解な事件が起こる。
    序章と途中に挿まれる森孝の話が現代にどのように繋がるのか。閉ざされた村の因習や地縁が事件の原因なのか。そして、御手洗や吉敷はいつ登場するのか。
    大きな興味と期待を抱き、下巻をこれから読み始めます。

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    2012年02月04日
  • 犬坊里美の冒険

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    「龍臥亭幻想」が2004年の冬(1月〜2月)で、
    この「犬坊里美の冒険」は2004年の夏なので、
    ほとんど直後といっていい。

    それにしては、冒頭、里美が岡山の坂出を訪ねた際の、
    坂出の老いはどうしたことだろう。

    年の割にピシッとした坂出の姿はなく、
    無性に切なくなってしまった。

    起こる事件としては死体消失事件だが
    御手洗シリーズっぽさはなく、
    全体を通しての雰囲気は、
    自分の力不足に泣く若者の成長物語としての印象が強く、
    異邦の騎士時代の石岡さんを彷彿とさせる。

    里美が落ち込んでその石岡さんに電話した際に
    石岡さんが語る言葉は重みがあって、心に刺さる。
    石岡さんがかっこいいと思える場面

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    2012年01月31日
  • 天に昇った男

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    ネタバレ

     読み始めてすぐに違和感を感じた。
     その違和感を書くと重大なネタバレになってしまうので控えるが、その奥歯にものが挟まったような状態のままずっと読み進めていくと、紐がほどける結末が待っていた。
     
     島田荘司さんと聞いて、つい推理小説を思い浮かべていたけれど、ミステリー的な要素はほぼない。

     こういう小説はちょっと読んだことがなくて、新鮮だった。

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    2012年01月27日
  • リベルタスの寓話

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    ネタバレ

    『リベルタスの寓話』
    御手洗潔シリーズ

    NATO監視下のサラエボで起きた殺人事件。民家で殺害された内戦中に虐殺を働いたセルビア人民族主義者クラバッシと2人の遺体、モスリム系のクルポの遺体。腹を裂かれ内臓を取り出された遺体。セルビア、モスリムと対立するクロアチア人の犯行か?NATOに協力を求められたハインリッヒ。容疑者は末期がんで入院中のクロアチア人ディンコ。しかし犯行現場に残された犯人の血痕の血液型とディンコの血液型は別。攻めよせるオスマン軍を撃退したある少年の内臓を詰めた人形・リベルタスの寓話に隠された秘密。ネット世界で取引された仮想の金貨の秘密。

    『クロアチア人の手』
    御手洗潔シリーズ

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    2012年01月24日
  • Pの密室

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    所々で張り巡らされた伏線を最後に全て回収するのは、さすがの一言。
    御手洗さん、超人過ぎる。
    だんだん親しみがわきづらいキャラになっているような…

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    2011年12月08日
  • UFO大通り

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    「UFO大通り」と「傘を折る女」の2作品を収めた中篇集。
    老女が偶然見た宇宙戦争、ラジオの放送に寄せられたら傘を車に折らせる女の話。奇妙な出来事を名探偵御手洗が奇想を動かして、見事な推理により事件を解決する。
    いずれもアレルギーを題材にしているところが島田荘司氏らしい。

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    2011年11月27日
  • ネジ式ザゼツキー

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    私には久々にきた当たりだったけど、好き嫌いも評価もかなりわかれる本だと思う。もちろん主人公は御手洗潔で、彼が北欧に移ってからの話。
    記憶も籍ももたない男が自分自身の謎を知りたいと御手洗のもとにやってくる。同席した同僚は、ただの精神的疾患として扱うが、御手洗は(いつも通り)一瞬にして彼の過去も病の原因も見抜き、それらの鍵は全て、彼がかつて著した"意味不明なお話"の中に隠されているとして、物語の解読を始める。

    単純にこんな話よく考えつくな、と感心した。オレンジの木がそびえ立ち動物たちが闊歩するファンタジーの世界に、ビートルズが潜み、凄惨な殺人の秘密が隠蔽されているとは夢に

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    2011年11月13日
  • 御手洗潔のメロディ

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    長編と比べるとかなり読みやすい。ミステリーではない、短編も2編。

    でも、最後はうんちくもあって、さすが。

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    2011年11月12日
  • アトポス

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    ネタバレ

    サロメの歌劇映画を作ることになった。
    その制作陣の周囲で起こる、不可解な事件を御手洗潔が解決する。

    登場人物
    松崎レイナ


    ::::::::::::::::::::::::::

    あらすじに書くことがない。
    正確には、まとめられない。

    どうまとめたいいのか・・・

    とりあえず、前奏が長い!
    エリザベートの話だけで、1冊できあがっている。
    その為、最後の最後で御手洗シリーズだと気がついた(笑)
    でも、必要。そして、「アトポス」

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    2011年11月14日
  • アトポス

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    これは中世ヨーロッパ、ルーマニアにいたとされる吸血鬼と恐れられた女王エリザベート・バートリの物語・・・ではない。ちゃんと御手洗潔のシリーズである。ただ、300ページを超えるプロローグの大半を占めるエリザベート・バートリの話もよく出来ていて一つの小説として出来上がってると思う(笑)相変わらず御手洗潔が出てくるまでが長い。ただ、御手洗潔が出てきてからの展開は早い。
    1000ページ近くある小説は月に1冊だな・・・(笑)

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    2011年10月16日
  • 龍臥亭事件(上)

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    横溝正史へのオマージュだろうか?
    暗闇坂の人食いの木は、タイトルがオマージュっぽかったけど。

    岡山の山奥の僻村で起こる連続殺人。
    幽霊、因習、伝説、と内容が横溝作品っぽい。

    しかし、御手洗さん無しでこんな事件解けるだろうか?
    謎は深まるばかり。

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    2011年10月15日
  • 切り裂きジャック・百年の孤独

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    犯人が意外な人物・意外な犯行理由ですが、娼婦を切り裂いた謎が理路整然と説明つくのですね。びっくりです。

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    2011年10月15日
  • リベルタスの寓話

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    都市・歴史研究や先端医学の知識に基づく最近の他の作品群と同様、この小説も読み応え十分。挿入されている寓話だけでもすごいミステリでした。この寓話から着想を得たのかと思いきやオンラインRPGの問題を書きたかったのがきっかけというのもさすが島田荘司さんの奇想です。

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    2011年10月04日
  • アトポス

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    ひたすらに長い。御手洗さんが出てくるのはいつになるか、待ちわびていました。

    まさか、これはシリーズではないのか、と思い始めたときに出てきます。

    解決はやはり、このシリーズ特有の大スケール。

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    2011年09月24日
  • リベルタスの寓話

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    グロイ表現もあったけど、相変わらずスタイリッシュでした。
    トリックや伏線に気づいた時の頭をガツンと殴られたかのような衝撃が凄かった。御手洗潔はホントすげぇや!!!

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    2011年09月06日
  • 御手洗潔のメロディ

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    今回も新書版。4編収められている。島田荘司作品のストックはこれでおしまいだ。
    作品は「IgE」「SIVAD SELIM」「ボストン幽霊絵画事件」「さらば遠い輝き」。個人的には、これまで読んだどの島田作品より「すばらしい」できだと思う。最高傑作といってもいいだろう。

    マイルス・デイビスが出てきたり、シュワちゃんが出てきたりと、非現実的な描写が多い。トリックだって、すぐにわかってしまう(特に絵画事件)んだが、とにかくストーリー・テリングの妙に尽きる。

    「IgE」は、御手洗のスーパースター振りがまさにホームズを連想させる。茶目っ気たっぷりな名探偵がとてもかわいい。「SIVAD」は、心温まる

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    2011年09月03日
  • Pの密室

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    御手洗シリーズ。
    5歳の頃と小学校二年生の頃の御手洗少年の解決した事件の話。
    今まで謎だった御手洗の生い立ちや両親の話、孤独だった幼少時代、どうして御手洗が女性不信に陥ったかなどのエピソードも盛り込まれています。
    御手洗は子供の頃からやっぱり御手洗でした。5歳児賢すぎ。毒気がない分すごく純真で可愛くみえた。自分の信念を貫くためには大人にも警察官にも果敢に立ち向かっていくところはさすが。(台詞がコナン君ボイスで脳内再生されてしまうのは仕方ない…)
    しかし石岡君は一体どうしてしまったんだろう。すっかり里美にデレデレになってしまっててなんか情けない…悲しい。

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    2014年03月09日
  • リベルタスの寓話

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    ネタバレ

    「ロシア幽霊軍艦事件」と同様、ヨーロッパの暗黒史に材をとったもの。

    微妙に交錯するふたつの事件をうまく構成しているのはさすが。

    事件自体はそれほど、面白いものじゃない。
    むしろ、そこに至る動機や暗黒史の方が読み応えがあった。

    ただ、RMTがそれほどのマーケットになっているというのは
    少しリアリティにかけた。(自分が知らないだけだろうけど)

    あと、石岡君の活躍がもっとみたかった。

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    2011年08月20日
  • 秋好英明事件

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    昭和51年6月13日未明、福岡県飯塚市で一家4人を殺害した凄惨な殺人事件が起こる。派出所に駆け込んだ唯一の生存者川本富江の供述により殺人は内縁の夫秋好英明によるものと推測された。
    だが、真実はどうだったのか? そこには富江が共犯である可能性があった。
    その謎を読み解くために、満州、九州、東京、大阪、九州へと職を転々としながら殺人事件へと近づいてゆく秋好を生い立ちから追った非常に読み応えのある作品。

    この作品は秋好を中心に取材が進められ、彼に有利なストーリーによって構成されている。しかし、それを差し引いても、富江の証言には破綻があり、警察と検察の捜査にはいくつか欠陥があったといえよう。
    それに

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    2011年07月28日
  • 魔神の遊戯

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    御手洗シリーズ。結果を予測できていたつもりだったけど、上を行かれた。。分厚い文庫だったけど、厚さを感じさせないおもしろさ。

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    2011年07月20日