島田荘司のレビュー一覧
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ネタバレよくない星回りで悩んでる女性から「岡山に行ってでっかい木の下に埋まっている手首を掘り出して供養しなくちゃいけないというお告げで出たのでついてきてください」とかいう謎の依頼を受けた石岡くんの珍道中。
怖いものが嫌いなのにどんどん不気味な展開が続いてその度に石岡くんがこの依頼主の女性とわあわあ騒いでるのが、まあうざ可愛い。そんな末に辿り着いた閉業中の旅館、「龍臥亭」。
着いていきなりの火事と殺人のどさくさに紛れてこの旅館に居着くことになったはいいが、隣の寺の鐘がなるたび人がどんどん死ぬ!その上死体が消えて、消えた死体の頭が川から流れてくる!何という狂乱。
その割に、あんまりパニックになったり -
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ネタバレ本作は2002年に当初『吉敷竹史の肖像』として刊行された短編集からエッセイや対談などを取り除き、純粋に吉敷シリーズの短編集として編み直した物で、文庫化に際して新作の「電車最中」という短編が書き加えられている。
まず冒頭の「光る鶴」はかつて島田氏が物したノンフィクション大作『秋好事件』をモチーフにした吉敷シリーズの中編だ。
秋好事件が同じく福岡の飯塚での事件、そして一家惨殺事件である事からかなり類似性が高い。
題名の「光る鶴」とは事件当時、駅のホームに捨てられていた赤子の悟の胸に置かれていた銀の折鶴に由来する。これが冤罪の証拠となるのは自明の理だが、相変わらずの吉敷の粘りの捜査が描かれている -
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ネタバレティーンズ向け島田荘司!と思って飛びついたけど、かなり重いテーマな4篇。
京大を目指して予備校に通う、ぼくは珈琲店「進々堂」で京大医学部の御手洗さんと出逢う。
最初は大学や勉強について相談していたけれど、世界放浪の旅から帰ったばかりの御手洗さんが語る話は興味深くて。
ぼくが地元の漁師街で体験した大人の女性との切ない思い出
御手洗が英国で出会った発達障害をもちながら、重量上げの競技に打ち込む青年とその父親の奮闘
御手洗がLAで出逢った韓国老人の戦中の過酷さと悲願花
御手洗がシルクロードの西域、カシュガルで出逢った老人の過去と桜
ぼくのコークハイの思い出以外は、とにかく重くて辛いお話ばかりな -
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御手洗ものとしては、たいしたことないのかなあ。
しかしやっぱり面白いから、さすがの御手洗もの。
島田荘司という人は、物語をあり得ない方向にぶん投げてしまう。
読み手は、どうするんだよと呆れるわけだが、異世界に飛ばされた謎は、きれいな弧を描き、無事に現実へと戻ってくる。
そんなブーメランの名手なのだ。
その技法に、見事なトリックが組み合わさった時、占星術、斜め屋敷、奇想天動などという傑作が生まれるのだ。
この作品のように、トリックとしては無理を感じるものでは、その技法のみで読者を引き込む力が一層際立ってくる。
本格であり、社会派であり、ロマンチシズム溢れる御手洗ものは特に、このブーメランの技