島田荘司のレビュー一覧
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ネタバレ似鳥鶏さん、友井羊さん、彩瀬まるさん、芦沢央さん、島田荘司さんの5人の作家さんによる同一トリックアンソロジー。
お題としてトリック(紐で密室を作る)が先に設定されていて、作家さんが思い思いのストーリーに仕上げるなんて、面白い試み。
似鳥鶏さん「このトリックの問題」はお題に忠実、かつ似鳥さんらしく面白い。
友井羊さん「大叔母のこと」は、日常の謎のミステリ。気持ちが温かくなりました。
彩瀬まるさん「神秘の彼女」、いきなり”金の廬舎那仏”が出てきて、もうノリがとっても面白い!いつトリックが出てくるのかなぁ、と思いながら読んでましたが、ラストで自分の頭の中で想像すればいいのかしら。あと、春さんとのその後が気になります。
芦沢央さん「薄着の彼女」、ラスト2行にやられました!ぜひ、2時間ドラマ化をお願いしたいです(笑)。
島田荘司さん「世界にただひとりのサンタクロース」、本格ミステリーですね。ただ、トリックがお題のものとは違っているような気がしますし、この短編は長編小説「鳥居の密室」という作品の一部として書かれた、とのことなので、あえて収載しなくてもよかったのでは?と思います。
(島田さんファンには申し訳ありませんが、「新潮文庫nex」というレーベルには若干違和感が…)
本書で執筆されている作家さんのうち、今までに読んだことがあるのは似鳥鶏さん、芦沢央さんだけ。アンソロジーは読んだことのない作家さんの作品への入り口にもなっていいですね。
友井羊さん、彩瀬まるさんの作品も読んでみたくなりました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻で示された論文と容疑者。
下巻では舞台が表題でもあるアルカトラズに飛びます。
自分としてはいきなりな展開に感じましたが、この段階ではまだついていけました。
ただ第4章のパンプキン王国となると、突然のファンタジー展開についていけなくなってしまいました。
確かに文章としては読みやすく引き込まれるのですが
上巻で息もつかせずに読ませる事件の展開が
下巻では失速し急に無茶な構成になったように感じてしまいます。
つまらないわけではなく、面白い部分も勿論あるのですが
だからこそ継ぎ接ぎ感もありました。
原爆の話など盛り込み過ぎな感じもしましたし
描写や筆者の考え方に疑問を覚えた箇所もあります。
期待していた収束とは違う形での結末にがっかりしてしまったのが正直なところでした。 -
Posted by ブクログ
面白くないわけじゃないんだけど、なんとも読みにくいというか、ページをめくる手が進まない本だった。
島田荘司といえばやっぱり占星術殺人事件の印象が強いけど、こういう本も書いてるんだ!という驚きはありました。
比べるのも違うかもしれないけど、『永遠の0』なんか(思想は賛否あるけど、)本当に描きたい歴史のエピソードを物語として展開するための”現代パート”の読みやすさ(あれはあれで空っぽすぎるかもだけど)があって、少なくとも読者が読み進めるための推進力を持った小説で。こちらは、その推進力を読者自身が持たないといけないので、よっぽど興味がないとなかなか進めない。そんな印象です。。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ既読は前半の「数字錠」「ギリシャの犬」「山高帽のイカロス」、未読は後半の「IgE」「SIVAD SELIM」。
やはり「数字錠」は好き。謎解きというよりは御手洗の人間らしい一面が見られる。センチメンタルな余韻が良い。
「ギリシャの犬」の冒険のような捕物劇、「山高帽のイカロス」のキテレツな事件の様相も好き。
「IgE」も「ギリシャの犬」チックなのだけど、御手洗の傲慢さと石岡の振り回され振りが酷い。最後の「SIVAD SELIM」に至ってはやり過ぎ感が半端なくて嵌まれなかった。
やはりこのシリーズは初期から中期までが好きだな。
ちなみにP131『婦人』が『婦入』となっている。つまらない間違いだがガッカリする。 -
Posted by ブクログ
幻の画家写楽の正体が明かされる?下巻。作者の考えは下巻のはじめの方でわかるのだが、作者自身が認めているように、写楽にしろ、片桐教授にしろ謎がたくさん残されたまま終わっており、正直なところ未完。写楽第一期はよいとしても、作者説だと二期以降はどうなるのか。仮に別人が描いたとして、中見でないのはなぜなのか。片桐教授はなぜ佐藤の手助けをするのか。見つかっていた肉筆画と教授の関係は?
最後まで描ききってほしいけど、難しいのかな。自説を丁寧に説明したいからだろうけど、佐藤の推理→皆で討議→江戸編と、同じような話が繰り返されるのがちょっとしつこいので、そこをコンパクトにして三分冊で最後まで書ききっていれば、本格ミステリ大賞だったのでは。