島田荘司のレビュー一覧
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ネタバレいきなり、大きい字の子どもの手記から始まってちょっとぎょっとした。
叙述トリックなんだろうなあ、これどうやって実際にあったことになるんだろう、と最初から思いながら読んだけど、分かったのはひとつだけだった。
隠された4階っていうのはわくわくする。
でも内情はかなりグロテスクで、なんていうか、耽美みたいなのが足りなくて残念。
御手洗が石岡くんに対して酷い。
石岡くんも御手洗に対するトキメキ?がなくなった風だけど、それより御手洗が酷いし、藤谷を出しちゃったら石岡くん要らなくなっちゃう
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別に面白かったんだけど、なんとなく後味が悪い。
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ネタバレクレセント錠に紐などを巻き付けて、外から鍵を掛けることによって完成するオーソドックスな密室トリック。
これを使ってのアンソロジーミステリー五編。
似鳥鶏「このトリックの問題点」
このアンソロジーの発起人らしく、謎解きの議論をメインにした話。
コミカルなのに探偵役が犯人に突きつける言葉がキツくて、笑って終わりと言うことにはなってるけど、犯人はもう居たたまれないし、このサークルにも大学にも居づらいだろう。
友井羊「大叔母のこと」
亡くなった大叔母の自宅にある鍵のかかった書斎を開けるために大叔母の過去に迫る若い男女。
どんな人にも青春があり輝いていた時がある。そこに苦さや切なさがあっても。
初読み作家さんだが、なかなか良かった。
彩瀬まる「神秘の彼女」
大学寮に時折現れる黄金の廬舎那仏というヘンテコ設定から始まり、チャットだけの付き合いの女の子を探すという展開へ。
一体どこに行くのか、この話…と戸惑っていたが、何のことはない、青春ドタバタミステリーだった。読み終えて見ればなかなか面白い。
芦沢央「薄着の女」
犯人(厳密にそう言って良いのか)側から描く、倒敍形式。
超名探偵刑事が人懐っこく油断させつつグイグイ迫る。
こんなに優秀ならこれが厳密な殺人事件なのかどうかも解き明かしなさいよ、と思っているうちにアレヨアレヨと完結。
最後の二行からするに、結局おふざけだったのか。
島田荘司「世界にただひとつのサンタクロース」
子供の頃に起きた、人生最良で最悪なクリスマス。あの日、家の中で一体何が起きたのか。
これまでの四作品とは明らかに力量も熱量も違う作品。さすが島田さんというか、それにしても何故こんなライトなアンソロジーに収録した?というか。
苦しく切なく、それでも希望がないわけでもない余韻も残しつつ、若き御手洗も見られる作品。 -
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ネタバレ<あらすじ>
煙草屋の店員が殺される事件が発生。
死体の下から見つかった黄色く塗られたピン札。
曖昧な目撃情報に怪しい容疑者《ゴーグル男》が浮上。
目撃者の証言ではゴーグルの中は血と皮膚がはがれたように真っ赤だったという。
犯人は核燃料製造会社の臨界事故で働いていた?
そして更に殺害事件が発生。
事件を追う刑事とゴーグル男の2つの視点で進む物語の真相とは?
<オチ>
犯人はアイドルを目指す女性で、黄色く塗られたピン札で詐欺を行おうとしたら、店員にバレて通報されそうになったので殺した。
その女性をストーカーしてた男がいて、ポストから部屋を覗いてたときに赤いスプレーをかけられ、それを隠すためゴーグルをしていた。
もう1つの視点であるゴーグル男は、幼い頃に男にレイプされたり、臨界事故で被曝したり。
後半に起きる殺害事件も被害者は昔ゴーグル男をレイプした張本人なので、殺したのはゴーグル男なのでは?と思わせる展開だが、結局その犯人もアイドルを目指す女性だった。 -
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光文社による裏表紙の紹介文によると本書は「異色の旅行推理集」となっている。
確かに“異色”である。
収録された3編全てにおいて主人公は名前すらない男で、しかも「早見優」、「カトリーヌ・ドヌーブ」といった実在の人物が出てくるあたり、実話のような錯覚を憶える。
だが“推理集”というのは些か大袈裟だろう。確かに各編において謎はある。しかし本書は異国での恋を主体にした短編集であると私は認識した。
恋愛にはある程度謎はつきものである。ここに収められている謎はその範疇を超えるものではないし、ミステリへと昇華しているものでもない。
従って私は「異色の旅行恋愛集」と呼びたい。
翻って内容について述べると、ほとんど実体験に基づいたエッセイに近く、それに現地女性との交流を絡めた恋愛短編集といった感。
3編全てに共通するのは『異邦の騎士』に脈絡するある種の喪失感。この作家、根っからのロマンティストらしい。