島田荘司のレビュー一覧
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ネタバレ伊坂先生がタイトルをあげていたので、興味を覚えて読んでみました。
元々は講談社が2003年から2016年にかけて発行していた書籍レーベル『ミステリーランド』の第一回配本。
かつて子どもだったあなたと少年少女のためというのがコンセプトだそうで、元は箱入りクロス装丁だったのだとか。
確かに内容は大人用な感じはしますが子供でも読めて、
そして衝撃を受け、かつ大人になって読み返すとまた違った感想が得られそうです。
島田先生の作品は読み始めたばかりでそんなに多くはまだ読めていませんが
ファンタジックなところから一転して現実に引き戻されて
収束されていく落差が面白いなと思います。
真鍋さんとヨウイチ -
Posted by ブクログ
御手洗潔が横浜を離れてから10年間ぐらいの間の御手洗や、石岡さんやレオナ、里美たちのちょっとした身辺紹介の短編集。
手紙やインタヴューなんかもあって、御手洗モノのいわゆるメタ構造的なお話は、ある意味読者サービスの読み物だね。
そんな中、初めて潔の父親が登場する太平洋戦勝開始前後の物語は、思わず引き込まれてしまう迫力があった。
そうか、こういう人生を送った人だったんだ。
物語的には御手洗潔の天才性や神秘性を増す要素もあるわけだけど、それよりもやはりここは、父親が戦争回避のために努力して努力して、けれど報われなかったその人生がとても重く感じる。
そんな彼にとって潔はまさに天使の生まれ変わりだった -
Posted by ブクログ
「IgE」と「ボストン幽霊絵画事件」では、御手洗潔の"超人的推理"を味わうことができる。「SIVAD SELIM」と「さらば遠い輝き」はミステリーではなくて、御手洗と石岡に関するエピソード話。
「IgE」
有名声楽家のところに現れた謎の美女、彼女の引っ越しをはじめとする謎の行動、レストランSでの度重なる小児用男子便器の盗難、公園の樹木損壊事件など。一見何のつながりもないような事件を結び付けて推理を組み立て、これから起こることを予言する御手洗潔。ここまで飛躍的な推理だと、"超人的推理"と言わざるをえない。
御手洗は推理の裏付け調査をしているが、その内容が -
Posted by ブクログ
牽強付会なミステリを書かせたら右に出る作家はいないと(私の中で)定評のある、島田先生の御手洗シリーズです。
が。(前置き)
本シリーズビギナーの方には!!
自信を持って!!!
本作はオススメしません!!!!
本作にはミステリ一編、探偵礼賛記一編、探偵幼少期メモリアル一編、同人短編一編が収められています(一部誇張有)。
冒頭のIgEこそ島荘節が炸裂していますが、後半三編は正直微妙です。御手洗潔というキャラクタを愛する人には堪らないかもしれませんが、それほどキャラ萌えしてない人にはキツい。
ドラマ版の2人にはキュンキュンした私ですが、原作でやられるとね………コレジャナイ感あるんですよ