島田荘司のレビュー一覧

  • 高山殺人行1/2の女

    Posted by ブクログ

    細かい仕掛けがいろいろあるけど、
    読みどころはミステリー部分ではなく
    ドライビングのところかなと思う。

    MGというオープンカーを運転しながら
    軽井沢方面まで進んでいく道中のあれこれや、
    主人公の揺れ動く心理描写が楽しみどころかなと。

    車のところは作者の趣味なので筆致が軽くて
    楽しんで書いてる感じが伝わるし。

    多分忙しい執筆の中でロケということで
    この道程を実際ドライブしたのだと思う。

    そこらへんを想像しながら楽しむのが吉かと。

    0
    2020年05月08日
  • 改訂完全版 火刑都市

    Posted by ブクログ

    島田荘司らしいずっしりとした読み応えのあるミステリー。昭和は都市と地方の差が今よりももっと大きくて、生きづらい人も沢山いたんだろうな、と思いながら読んだ。警察が地道に聴き込みを行って犯人にたどり着く話なので人によってはつまらなく感じるかも。個人的には好きですが。

    0
    2020年04月02日
  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

    Posted by ブクログ

    現在、ホームズ物を読んでいるこの最中にホームズ物のパロディ、しかも島田荘司作品を読むというのは正に今をおいて無いほど最適な時だった。
    各種のホームズ譚をそこここに織り交ぜながら、登場人物をこき下ろす。しかも漱石の文体でそれらを語るというのが斬新だ。
    ドイルの文体と漱石の文体とを交互に使い、しかも同じエピソードをそれぞれの主観で語るものだから、所々食い違っていて面白い。ドイルの文体では例の如くワトスンがホームズを讃えるような口調で語られるのに対し、漱石はそのひねくれた性格ゆえか物事を常に斜めに観るような書き方をし、ホームズを狂人としか扱っていない。
    当時直木賞候補になったというのもむべなるかなと

    0
    2020年03月22日
  • 飛鳥のガラスの靴~吉敷竹史シリーズ14~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    久々の吉敷刑事シリーズ物でなかなかの佳作。
    今回はミッシング・リンク物にやはりなるのだろうか。冒頭の通子とのやりとりに結局解決が見られないのが残念だが、これは恐らく後の『涙流れるままに』で明らかになるのだろうからそれまでおあずけ。
    今回は『飛鳥』と『飛島』のトリックにやられた。てっきり別の地にもう一つの『飛鳥』があるだろうと思っていたからだ。今度地図で探してみよう。
    ただ一応のタイムリミット物にもなっているがもう少しその状況作りが良ければサスペンス性が増したように思えるのだが。

    それにしても島田氏の『天に昇った男』がもう既に品切れ状態だとは恐れ入った。それが故に本作が繰り上げられたわけだが、

    0
    2020年02月27日
  • 屋上

    Posted by ブクログ

     トリック自体は「そんな馬鹿な」と呟きたくなるような荒唐無稽な内容だが、作品世界の「リアリティの基準」があらかじめ低く設定されているので、不思議と許容できてしまう。ユーモアミステリという評価は間違いではないし、実際思わず吹き出してしまう悪ふざけのようなシチュエーションが連続するが、その根底には高度成長期以降の「日本」に対する痛烈な批判意識が横たわっており、(この著者特有の)反骨精神にはいささかの衰えもない。

    0
    2020年02月18日
  • ら抜き言葉殺人事件~吉敷竹史シリーズ13~

    Posted by ブクログ

    まずタイトルを見て、「何だこりゃ!?」と面食らった。『幽体離脱殺人事件』と1,2を争う変なタイトルである。
    しかし、内容は吉敷シリーズで結構渋く、扱っているテーマも歪んだ学校教育という社会問題を挙げ、手堅く纏まっている。
    この頃の島田荘司氏はこの動機付けのエピソードが面白く、謎解き部分が逆に添え物になっているきらいがある。
    ただ今回は犯人が「ら抜き言葉」に執着する動機が純文学よりだったのが、惜しい所だ。

    0
    2020年01月29日
  • 上高地の切り裂きジャック

    Posted by ブクログ

    冒険推理小説っぽいいい意味での現実離れした事件だった。
    御手洗はいいキャラだけど現実に近くにいたらちょっとイラッとするんだろうなと思った。
    ふたつの同じくらいの長さの物語があってどちらもテンポ良く読むことが出来た。
    多少コメディタッチなところもあったが「山手の幽霊」の
    最後の大岡の手記はなんとも言えないやりきれなさが残った。

    0
    2020年01月17日
  • エデンの命題

    Posted by ブクログ

    エデンの命題は途中で「わたしを離さないで」を思い出したが、完全に騙された。
    ヘルタースケルターは騙されないようにと思いながら読んだら、少し予想通りだった。

    0
    2019年11月30日
  • 屋上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    御手洗潔シリーズ長編。

    登場人物が関西弁で会話するので、結構ユーモア感があり
    あとがきにもあるように、ユーモアミステリーと言える感じがする。

    推理小説なんだが、謎の部分はちょっとオカルトチックでもあり難解なんだが、謎解きの答えが自分的にはあり得ない感じでガッカリ感があった。

    0
    2019年10月28日
  • 眩暈

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いきなり、大きい字の子どもの手記から始まってちょっとぎょっとした。
    叙述トリックなんだろうなあ、これどうやって実際にあったことになるんだろう、と最初から思いながら読んだけど、分かったのはひとつだけだった。

    隠された4階っていうのはわくわくする。
    でも内情はかなりグロテスクで、なんていうか、耽美みたいなのが足りなくて残念。

    御手洗が石岡くんに対して酷い。
    石岡くんも御手洗に対するトキメキ?がなくなった風だけど、それより御手洗が酷いし、藤谷を出しちゃったら石岡くん要らなくなっちゃう


    別に面白かったんだけど、なんとなく後味が悪い。

    0
    2019年09月01日
  • 切り裂きジャック・百年の孤独

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    あまりにも偶然が重なりすぎてるけど、なるほど切り裂きジャックの正体が女性で、かつ、無差別殺人でなく理由ある殺人だったからこそ5人で殺人がとまったというのは、とても納得いった。

    0
    2019年08月26日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    旅のお共として。鍵のつまみに紐を巻き付けて引っ張り、密室にする、というトリックありきの話を作ったら、というアンソロジー。5編。でも彩瀬まる「神秘の彼女」と島田荘司「世界にただ一人のサンタクロース」はこのトリック使ってなくない?と思う。島田荘司は話としては面白かったけど。御手洗の学生時代の話だったし。芹沢央「薄着の女」が一番面白かったな。

    0
    2019年08月26日
  • 水晶のピラミッド

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    エジプトの話とタイタニックの話がとにかく長い。面白いけど、真相とは別に関係ない。
    そしてエジプトの話はすごく救いがない…
    ミクル=アイーダ=レオナ×アヌビス=ディッカという構図?を仄めかしたかった?

    御手洗が出てきてからは、さっさと物事が進んでスピード解決!ピラミッドを使った壮大なトリック!と表向きに思わせておいて、真相は手動。

    0
    2019年08月24日
  • ロシア幽霊軍艦事件―名探偵 御手洗潔―(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    整理しながら読むと、分かるストーリーだが、少し難しい本だと思う。でも、どんどん謎が分かっていくたびに少し興奮して、面白かった。

    0
    2019年08月07日
  • ら抜き言葉殺人事件~吉敷竹史シリーズ13~

    Posted by ブクログ

    吉敷シリーズは初めて。女はヒステリーになりやすい、女は思い込みが、女は…ととかくテンプレ。
    わかりやすいストーリーと、真相に近づく感じ、最後に明かされる犯人と、ミステリとしては良かったんだけど、女性をテンプレにはめて考える思想が微妙に古い。1991年平成の小説なのにと思ったものの、よく考えたら30年も昔だった。典型的なおっさんの文章、典型的なヒステリックな女性の文章、再現度が高い(実際に会ったことはない)。
    ら抜き言葉とか言語学的な考察は特に事件の鍵とは関係ない。

    0
    2019年07月20日
  • 夜は千の鈴を鳴らす~吉敷竹史シリーズ9~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    メインの事件がいつの間にかサブに回る構成でそれも現代の事件が24年前の事件に繋がる事になり、24年前の事件無くしては現代の事件が成立たなかったという凝ったプロットになっている。
    そして作者が今回選んだモチーフは「オリンピック」。
    この世界の祭りに新幹線開通を絡ませ、高度経済成長の荒波に人生を翻弄される姿を描きたかったのか。
    そしてやはり本作でも東京という「都市」に憧れ、殺人を犯してしまうという島田荘司氏の追い続ける都市の魔力というものが暗示されている。
    派手さはないが、やはりこのシリーズも読み逃せない。

    0
    2019年06月16日
  • 鍵のかかった部屋 5つの密室(新潮文庫nex)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    クレセント錠に紐などを巻き付けて、外から鍵を掛けることによって完成するオーソドックスな密室トリック。
    これを使ってのアンソロジーミステリー五編。

    似鳥鶏「このトリックの問題点」
    このアンソロジーの発起人らしく、謎解きの議論をメインにした話。
    コミカルなのに探偵役が犯人に突きつける言葉がキツくて、笑って終わりと言うことにはなってるけど、犯人はもう居たたまれないし、このサークルにも大学にも居づらいだろう。

    友井羊「大叔母のこと」
    亡くなった大叔母の自宅にある鍵のかかった書斎を開けるために大叔母の過去に迫る若い男女。
    どんな人にも青春があり輝いていた時がある。そこに苦さや切なさがあっても。
    初読

    0
    2019年05月23日
  • Yの構図~吉敷竹史シリーズ6~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本作のメインとなる殺人事件は、実はさほど興味深いものではなく、真相もショッキングではあるが、私自身が予想していたそれとほぼ同じだった。
    だが読後の余韻は漠とした何かを残した。

    菊池刑事の、木山法子が瀕死の重体であるにも拘らず、傍にいられない無念さか、古川教諭の、生徒を思う心か、鳥越ゆかりの孤独か、それ以外かどうか判らない。それらは所謂ステレオタイプな設定だと思うからだ。
    しかし、何かは確かにある。

    やはり子供が人を殺したという事実への疎ましさだろうか。

    0
    2019年04月24日
  • ゴーグル男の怪(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <あらすじ>
    煙草屋の店員が殺される事件が発生。
    死体の下から見つかった黄色く塗られたピン札。
    曖昧な目撃情報に怪しい容疑者《ゴーグル男》が浮上。
    目撃者の証言ではゴーグルの中は血と皮膚がはがれたように真っ赤だったという。
    犯人は核燃料製造会社の臨界事故で働いていた?
    そして更に殺害事件が発生。
    事件を追う刑事とゴーグル男の2つの視点で進む物語の真相とは?

    <オチ>
    犯人はアイドルを目指す女性で、黄色く塗られたピン札で詐欺を行おうとしたら、店員にバレて通報されそうになったので殺した。
    その女性をストーカーしてた男がいて、ポストから部屋を覗いてたときに赤いスプレーをかけられ、それを隠すためゴー

    0
    2019年04月06日
  • 星籠の海(上)

    Posted by ブクログ

    長い
    けど、人物の描写は丁寧
    個人的には本当に普通で平凡な人生を慎ましやかにおくってるだけなのにある日突然状況が180度変わっちゃうような残酷さみたいなものがちゃんと現実っぽくて好き

    0
    2019年04月03日