島田荘司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「リベルタスの寓話」「クロアチア人の手」の2編収録。
ええと、毎度のことながら東欧史ほとんど知らないので、ううむ、あまりよくわからない…。いかんなあ、歴史の勉強不足…。
ただ、島田氏が書くとどれも史実のように思えてしまうらしく、よく本当にあったことかと問い合わせがあるそうで、巻末に後書きとして、自身の創作部分と史実部分との注釈がついていた。
ついていてもよくわからない自分が情けないが。
構成がやや変わっていて、「リベルタスの寓話」の前編と後編の間に、「クロアチア人の手」が入っている。最初、それがちょっと理解できなくて一生懸命繋がりを求めて読んでいた私。あ、なんだ、別の話か…。まあ、もちろん狙 -
Posted by ブクログ
御手洗潔シリーズの長編はある程度順番に読んできていますが、その中でもこれは特に長い。恐怖感を増す、ミスリードを誘う、また伏線のために必要だとはいえ、さすがに前半が長すぎたんじゃないかな・・・と思ってしまいました。ひとつの話としても成り立つ量です。
また、事件の根幹をなすトリックというかギミックについては、根拠はありませんが感覚的にかなり無理があるのではないかという感想。解決前にギミックを示すために実際とは異なる(言葉は悪いが「都合の良い」)描写になっているのでは、との疑念も。実物が存在しない上に恐らく私が正確に構造を理解していないと思うので何とも言えませんが。 -
Posted by ブクログ
あらすじを見た限りでは自分好みの猟奇的事件のようなかんじでした。しかし実際は大きな事件自体はそのひとつだけで後は何故その殺人事件が起きたか、事の真相を吉敷刑事が一人ローラー作戦で真相に近づいていくというもの。大まかな流れは同氏の作品“眩暈”の現実ではあり得ない日記と現実とを結び付けていくそれに近いものがあります。
物語の途中では寓話シンデレラや昔の自分の遊び場を思い出せるようなシーンがあったりと感傷的になれるところもありました。
ただ推理小説としてはいまいちかな・・・。
ネタバレがあるので細かくは書けませんが大和田の伝聞での人柄と実際。またとんでもない誤字・・・。
これは真相にはたどりつけっこ -
Posted by ブクログ
御手洗が電話一本でちょちょいと謎を解明する安楽椅子探偵もの、と見せかけて、実は石岡くんの相変わらずな駄目っぷりがいっそ清々しいくらいにたっぷり描かれた短編集です(*^^*)
「だって〜」とか「〜だもん」とか、五十路前の男が使うってどうなのよとか思いつつ、石岡くんなら違和感ないなとも思える不思議…。
英語が話せなくて外国人講師の前で冷や汗タラタラな描写が読んでて居た堪れなくなるようなリアリティがありました(・・;)
クラス分けの部分は思わず笑ってしまうような、情けないけどほのぼのさせる、石岡和巳、本領発揮!という感じ(*^^*)これは、石岡くんファンには堪らんのではないでしょうか(笑)。
逆