島田荘司のレビュー一覧

  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

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    笑いあり、大トリックあり、ちょっとした感動もありでてんこ盛りです。英国に留学中の夏目漱石がシャーロック・ホームズと共に難事件を解決するというお話で、一見ない設定のように思えますが良く考えて構成されていると思います。
    ミステリーとしてはやや物足りなさを感じますが、ユ-モア・ミステリーと割り切って読めば、なかなかの佳作だと思います。

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    2013年08月17日
  • ら抜き言葉殺人事件~吉敷竹史シリーズ13~

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    こじんまりとした長編の中に日本語問題、教育問題、男女差別問題、外国人就労者問題などの社会派テーマが含まれおり色々と考えさせられます。
    「ら抜き言葉」という題材はとても魅力的ですが、笹森恭子をここまで「ら抜き言葉」に執着するものが何なのかという点に少し説得力が足りないような気がしました。
    ラストはそれなりに驚きましたがミステリーとしては小粒かなと思いました。

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    2020年01月29日
  • 羽衣伝説の記憶~吉敷竹史シリーズ12~

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    吉敷の担当する事件自体は平凡で、地道な捜査の部分以外には特に見るべき点はないという印象です。
    単体でみれば完成度が低い作品なのですが、シリーズの集大成作「涙流れるままに」に繋がっていくので、避けては通れない作品です。

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    2013年08月15日
  • Yの構図~吉敷竹史シリーズ6~

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    謎自体は魅力的ですし、クライマックスもそこそこ盛り上がり楽しめたのですが、吉敷刑事の行動が目に余りました。強い思い込みのせいで捜査を行き詰まらせたり、意味深な発言をする人物を保護せず見殺しにするなどの大失態を冒します。吉敷刑事は「不器用で真っすぐな人間味があるタイプ」というイメージでしたが、ここまで短絡的で間抜けな人間だとは思いませんでした。吉敷ファンとしては非常に残念でした。

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    2013年08月15日
  • 最後の一球

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    物語の途中に野球選手の独白(手記)が挟まれているのですが、これが読ませます。陽の当たる場所に出ることのできない野球選手たちの苦悩がひしひしと伝わりました。
    トリックはありふれたものでしたが、「なぜその手段をとるに至ったか」のプロットは納得の出来でした。

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    2014年04月27日
  • 魔神の遊戯

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    メイントリックは綺麗に決まっていたと思います。ヒントが至る所に張り巡らせているのに気付かせないところは、作者のストーリーテリングの巧さによるものだと思います。
    しかし、納得いかない点が多かったです。最後の謎解きの部分は、何か駆け足的な感じであっけなかったです。
    犯人の動機も不満でした。バラバラにしたり、死体を犬にくっ付けたり等、計画的で大掛かりだった割には浅はかな動機だったので腑に落ちなかったです。
    また、ロドニーの日記に則って遂行する意味も説得力が欠けていたと思います。魔神の咆哮の正体も拍子抜けでした。

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    2013年08月15日
  • アトポス

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    物語の前半は「エリザベート・バートリ」「アヘン戦争」「上海人魚」「サロメ」の話が絡み、後半になってやっと事件が動き出すという展開です。結構長いので少し簡略化して欲しい気もしましたが、最後にしっかりと一つに纏まる構成は素晴らしかったです。
    謎解きに関しては突っ込みどころが多かったです。御手洗がズバズバと言い当てるのですが、何故そこまで判るのか疑問です。もはや神業というしかありません。

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    2013年08月15日
  • 水晶のピラミッド

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    「タイタニックの沈没話」と「古代エジプトの恋物語」が対になって長々と続きます。ようやく現代の話になるのは全体の三分の一を過ぎてから。やや冗長かなと思いました。
    内容は、人工ピラミッドの最上階で溺死した死体という不可能犯罪と密室、謎の怪物の出現など…凝った演出で最後まで一気読みでした。
    しかし、トリックは警察の調査で判る程度のものだったので、やや期待外れでした。

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    2013年08月15日
  • 犬坊里美の冒険

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    司法修習生になった犬坊里美が活躍する御手洗シリーズの番外編。
    女性週刊誌に連載した作品なので、やけに和菓子の蘊蓄や、倉敷・津山・総社の観光案内など二時間サスペンスドラマっぽい展開に戸惑う。
    しかし、流石の島田荘司氏だ!その展開にウラがあり、そして見事な伏線が張ってあった。

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    2013年08月12日
  • 写楽 閉じた国の幻(上)

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    写楽の正体を語るために、わざわざ小説に体をなして作者の推理を語るものが理になっているが故に、その本筋以外の余計なストーリーは一切、余分である感が強いが、後編では、これらの余分なストーリーの最たるものである高層ビル回転扉事故や謎のハーフ美人教授などが登場することの必然性が話として収斂することを期待したい。いずれにしろ、子供を亡くし不幸であるはずの主人公に全く同情も、感情移入もできないで、非常に読みづらいのが残念である。

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    2013年07月27日
  • 御手洗潔のメロディ

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    短編だったから読みやすかった。
    でも、スピンオフだから、御手洗潔のシリーズをかなり読み進めてから読んだ方が良かっただろうな。

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    2013年07月19日
  • 上高地の切り裂きジャック

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    島田荘司なら「切り裂きジャック・百年の孤独」の方が面白かろう…カバーもアレな感じだし。と思いつつ読んでみたら、御手洗モノにしては軽く読めてしまい残念。「山手の幽霊」の方が面白かったかな。御手洗の良さが出てるなあと思います。
    「上高地~」は里美の喋り方がいちいちイラッと来る(笑)島田荘司は女性描写があんまり上手くない気がしているのですが、これは特に…。(余りにも、こんな感じだろう、っていう描き方なんだよなあ…勿体無い!)

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    2013年07月13日
  • ネジ式ザゼツキー

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    さくっと読める島田荘司。
    彼方此方移動して手がかりを集めて事件を解決するタイプじゃない処がのめり込むきっかけになった感じで、スーッと読み終えてしまいました。
    でも面白かった!心地よい夢で終わるラストも印象的でした。流石!

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    2013年06月19日
  • エデンの命題

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    表題作は、旧約聖書から宇宙、そして人間の果てしない欲望。併録の「ヘルター・スケルター」では、ビートルズ、脳の構造、非道な殺人。
    島田ワールドが十分に堪能できて、これから島田作品を読みたいという人にもお薦めできる一冊である。

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    2013年06月04日
  • 展望塔の殺人~吉敷竹史シリーズ7~

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    短編集。
    少しだけ吉敷が登場。
    長編で御手洗か吉敷ものが読みたい気分の時に読んでしまったためか、ちょっと物足らない気持ちになってしまいました。

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    2013年07月21日
  • Yの構図~吉敷竹史シリーズ6~

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    いじめ問題を取り上げた、吉敷シリーズ列車もの。
    途中で犯人について、もしかして?もしかして……?と思っていたけれど、半分当たって半分はずれでした。
    現実のいじめ問題もよく反映されているのではないかと思いました。
    やりきれないです。

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    2013年07月21日
  • エデンの命題

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    タイトル作品より「ヘルター・スケルター」の方が好みだったかも。
    設定でごちゃっとする処が島田荘司っぽくて読んでいて安心します。

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    2013年05月24日
  • 写楽 閉じた国の幻(下)

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    ネタバレ

    <下巻あらすじ>

    【江戸編Ⅱ】
    蔦屋重三郎が写楽の絵に出合う


    【現代編Ⅲ】
    佐藤は様々な調査を経て、写楽=平賀源内ではなく
    オランダ人ではないかと推察する


    【江戸編Ⅲ】
    ラスというオランダ人が写楽の正体だった


    【エピローグ】
    佐藤は、オランダとインドネシアのハーフでオランダ商館の館長を務めた
    ウィレム・ラスが写楽の正体だと結論し本を執筆することにした

    おわり。


    【後書き】
    著者が本作の執筆過程を語る

    【オランダ商館長の江戸参府日記】
    著者が本作を書くのに参考にした実際の日記(13P)



    <オチ>
    回転ドア事件は訴訟とか一切進展せず棚あげ
    話の発端となった肉筆画も写楽じ

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    2016年06月03日
  • ら抜き言葉殺人事件~吉敷竹史シリーズ13~

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    島田荘司さんの作品は始めて読みました。社会派ミステリーと捉えれば良かったのでしょうか。
    ストーリーより、因幡沼耕作の手紙やエッセイの方が読み応えがありました。
    作者の価値観もある程度含まれているのだと思います。

    推理小説として読むなら、吉敷竹史が探偵役にあたると思いますが、こういった類の小説でここまで活躍しない探偵も珍しいのでは?

    思った以上に読みやすかったので良かったです。

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    2013年04月28日
  • 御手洗潔のメロディ

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    20年ぶりくらいに読んだ御手洗シリーズ。
    面白かった・・・けど、女性読者の視線を気にしているというか、ファンサービス的内容だったので、ちょっと物足りなかったです。でも面白かったな~

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    2013年04月10日