島田荘司のレビュー一覧
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分厚い分厚い文庫だったけど、読んでしまえばあっという間だった。
前半のパーツは、物語の現在から始まり、歴史の中の架空の?物語が語られる。とりあえず、血生臭い感じで、吸血鬼の姫の話のあたりは、あれ、この本ってこういうホラーな感じなのね…これがこの分厚さ続くのはちょっと無理かも…とか思いながら読み進めた。
それが、現在時間のパートになって、ハリウッド映画の撮影の話にがらりと変わる。そっちの方は、読みやすかった。
御手洗さんのシリーズであることも知らずによんでたので、レオナ嬢がほんまにヤバいヤツだと思ってたけど、シリーズのレギュラーメンバーなのかな?御手洗さんは、颯爽と現れて、あっという間に事件を解決して、そりゃあ格好いい。
御手洗さんの他のシリーズも読んでみたくなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ伊坂先生がタイトルをあげていたので、興味を覚えて読んでみました。
元々は講談社が2003年から2016年にかけて発行していた書籍レーベル『ミステリーランド』の第一回配本。
かつて子どもだったあなたと少年少女のためというのがコンセプトだそうで、元は箱入りクロス装丁だったのだとか。
確かに内容は大人用な感じはしますが子供でも読めて、
そして衝撃を受け、かつ大人になって読み返すとまた違った感想が得られそうです。
島田先生の作品は読み始めたばかりでそんなに多くはまだ読めていませんが
ファンタジックなところから一転して現実に引き戻されて
収束されていく落差が面白いなと思います。
真鍋さんとヨウイチの交流の描写から始まり
心温まるはずのシーンなのにどこか仄暗く、
石塚桜子さんの挿し絵の効果も相俟って
不穏な空気が纏わり付いてくる感じがして、続きが気になって
一気に読んでしまいました。
個人的には、ホテルから消えたという部分と、部屋にいた女の種明かしは期待とは違ったなという感じでした。
昭和の時代でDNAが捜査に使われ始めたばかりの頃とは言え、
窓の埃の有無や蜘蛛の巣がどれぐらいで張られるかぐらいは
一般常識の範疇ではないかと思ってしまいましたし、
目撃者がいないのではなく聞き込みを徹底していなかっただけで
警察の怠慢のように感じました。
ただ、種が明かされるまでの、透明人間がホテルから出て部屋にやってきたのでは、と感じるじわじわくる恐ろしさが良かったです。
自分が子供の頃住んでいた家も、天井が安い木材だったので
節がたくさんあり、模様を眺めて物語を作っていました。
その模様のせいで面白い夢を見たり、悪夢を見たりしたことを思い出しました。
読み終えて、著者のコメントの意味もわかるわけですが、
タイトルについても興味深いものがあります。
単純に印象に残るタイトルではありますが、
本文を読んでから考えてみると、タイトルからは様々な意味が読み取れるように思います。
姿が見えなくなるということには、肉体が透明になることだけでなく
そこに居るのに気に留められないということや、ここには居ないという
意味合いも考えられるでしょう。
英文のタイトルである『The Invisible Man's Virus』もまた、
本文でのウイルスの話や宇宙人の話なども関係してくる他、
Virusにはウイルスの他に道徳・精神上の害毒という意味もあることが
非常に興味深く思われました。 -
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御手洗潔が横浜を離れてから10年間ぐらいの間の御手洗や、石岡さんやレオナ、里美たちのちょっとした身辺紹介の短編集。
手紙やインタヴューなんかもあって、御手洗モノのいわゆるメタ構造的なお話は、ある意味読者サービスの読み物だね。
そんな中、初めて潔の父親が登場する太平洋戦勝開始前後の物語は、思わず引き込まれてしまう迫力があった。
そうか、こういう人生を送った人だったんだ。
物語的には御手洗潔の天才性や神秘性を増す要素もあるわけだけど、それよりもやはりここは、父親が戦争回避のために努力して努力して、けれど報われなかったその人生がとても重く感じる。
そんな彼にとって潔はまさに天使の生まれ変わりだったのだろうね。
個人的には里美と石岡さんのお話をまた読みたい。 -
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「IgE」と「ボストン幽霊絵画事件」では、御手洗潔の"超人的推理"を味わうことができる。「SIVAD SELIM」と「さらば遠い輝き」はミステリーではなくて、御手洗と石岡に関するエピソード話。
「IgE」
有名声楽家のところに現れた謎の美女、彼女の引っ越しをはじめとする謎の行動、レストランSでの度重なる小児用男子便器の盗難、公園の樹木損壊事件など。一見何のつながりもないような事件を結び付けて推理を組み立て、これから起こることを予言する御手洗潔。ここまで飛躍的な推理だと、"超人的推理"と言わざるをえない。
御手洗は推理の裏付け調査をしているが、その内容が種明かしまで明かされないので、読者には到底推理不可能であり、ただただ、御手洗の"超人的推理"にはひれ伏すしかない。相当の力技だが、ここまできれいにまとめ上げると賞賛に値する。最後に、タイトルの「IgE」の話を持ち出して、文化人類学のテーマに切り込んでいる点も興味深い。
「SIVAD SELIM」
外国人身障者のためのコンサートで挨拶をする羽目になった石岡の狼狽ぶりが印象的。自分も上がり症なので、身につまされた。御手洗の来訪者の謎、コンサートの最後の出来事などのサプライズも盛り込まれている。作者の音楽観が垣間見える作品。
「ボストン幽霊絵画事件」
御手洗がアメリカ留学中に学生新聞に掲載されていた奇妙な銃撃事件を聞き、飛躍的な推理を紡ぎ出すことで、芸術家失踪事件の真相を暴き出す話。推理の積み重ねによって、意外な事実に突き当たるという点で、「九マイルは遠すぎる」を連想した。銃撃の意図、消防士の証言、被害者の思惑とは裏腹の皮肉な結末など、面白い真相ではあるが、御手洗の推理には無理があると言わざるをえない。
「さらば遠い輝き」
ハリウッドのトップ女優のレオナとジャーナリストのハインリッヒのサンタモニカでの印象的な再会を描く中で、御手洗と石岡の過去の関係が示される。愛情の本当の意味、レオナの涙の理由など、考えさせられる内容だった。 -
Posted by ブクログ
牽強付会なミステリを書かせたら右に出る作家はいないと(私の中で)定評のある、島田先生の御手洗シリーズです。
が。(前置き)
本シリーズビギナーの方には!!
自信を持って!!!
本作はオススメしません!!!!
本作にはミステリ一編、探偵礼賛記一編、探偵幼少期メモリアル一編、同人短編一編が収められています(一部誇張有)。
冒頭のIgEこそ島荘節が炸裂していますが、後半三編は正直微妙です。御手洗潔というキャラクタを愛する人には堪らないかもしれませんが、それほどキャラ萌えしてない人にはキツい。
ドラマ版の2人にはキュンキュンした私ですが、原作でやられるとね………コレジャナイ感あるんですよね………(謎)。
シリーズを何冊か読んでから本作を読むことをオススメしますが、シリーズのファンでも、
御手洗×石岡とか別に興味ないし……
御手洗のイケメンエピとか要らないし………
な方は読まなくてもいいんじゃないかな〜←
◉IgE…何度修理しても破壊されるレストランの便器と、有名な声楽家が恋い焦がれ探し求める美女。一見なんの関連性も見出せない2つの事件を御手洗潔が知った時、ミッシングリンクは繋がった!
◉SIVAD SELIM…外国人身障者の為に音楽会を開くという高校生から、ギターの名手と名高い御手洗に出演依頼が来た。少年の志に胸打たれた石岡は、音楽会当日は大切な用事があると渋る御手洗を説得しようと試みるが……。
◉ボストン幽霊絵画事件…若き御手洗少年が、渡米時に出会った奇妙な事件。何故、自動車工場の看板のZだけが集中的に撃たれていたのか?
◉さらば遠い輝き…番外編。御手洗に想いを寄せるレオナと、彼女そっちのけでラブラブしてるっぽい御手洗&石岡くん(違