島田荘司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白くないわけじゃないんだけど、なんとも読みにくいというか、ページをめくる手が進まない本だった。
島田荘司といえばやっぱり占星術殺人事件の印象が強いけど、こういう本も書いてるんだ!という驚きはありました。
比べるのも違うかもしれないけど、『永遠の0』なんか(思想は賛否あるけど、)本当に描きたい歴史のエピソードを物語として展開するための”現代パート”の読みやすさ(あれはあれで空っぽすぎるかもだけど)があって、少なくとも読者が読み進めるための推進力を持った小説で。こちらは、その推進力を読者自身が持たないといけないので、よっぽど興味がないとなかなか進めない。そんな印象です。。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ既読は前半の「数字錠」「ギリシャの犬」「山高帽のイカロス」、未読は後半の「IgE」「SIVAD SELIM」。
やはり「数字錠」は好き。謎解きというよりは御手洗の人間らしい一面が見られる。センチメンタルな余韻が良い。
「ギリシャの犬」の冒険のような捕物劇、「山高帽のイカロス」のキテレツな事件の様相も好き。
「IgE」も「ギリシャの犬」チックなのだけど、御手洗の傲慢さと石岡の振り回され振りが酷い。最後の「SIVAD SELIM」に至ってはやり過ぎ感が半端なくて嵌まれなかった。
やはりこのシリーズは初期から中期までが好きだな。
ちなみにP131『婦人』が『婦入』となっている。つまらない間違いだがガ -
Posted by ブクログ
幻の画家写楽の正体が明かされる?下巻。作者の考えは下巻のはじめの方でわかるのだが、作者自身が認めているように、写楽にしろ、片桐教授にしろ謎がたくさん残されたまま終わっており、正直なところ未完。写楽第一期はよいとしても、作者説だと二期以降はどうなるのか。仮に別人が描いたとして、中見でないのはなぜなのか。片桐教授はなぜ佐藤の手助けをするのか。見つかっていた肉筆画と教授の関係は?
最後まで描ききってほしいけど、難しいのかな。自説を丁寧に説明したいからだろうけど、佐藤の推理→皆で討議→江戸編と、同じような話が繰り返されるのがちょっとしつこいので、そこをコンパクトにして三分冊で最後まで書ききっていれば、 -
Posted by ブクログ
分厚い分厚い文庫だったけど、読んでしまえばあっという間だった。
前半のパーツは、物語の現在から始まり、歴史の中の架空の?物語が語られる。とりあえず、血生臭い感じで、吸血鬼の姫の話のあたりは、あれ、この本ってこういうホラーな感じなのね…これがこの分厚さ続くのはちょっと無理かも…とか思いながら読み進めた。
それが、現在時間のパートになって、ハリウッド映画の撮影の話にがらりと変わる。そっちの方は、読みやすかった。
御手洗さんのシリーズであることも知らずによんでたので、レオナ嬢がほんまにヤバいヤツだと思ってたけど、シリーズのレギュラーメンバーなのかな?御手洗さんは、颯爽と現れて、あっという間に事件を