島田荘司のレビュー一覧

  • 伊根の龍神

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    学生の頃に出会って以降、ずっと新刊を追い続けてうん十年、出るたびに嬉しく読んでます。
    今回は社会的な色が濃く、リアルと重ねて色々考えてしまう話でした。後半に行くにつれ面白くなってきて、最後は一気に読んでしまいました。久しぶりに御手洗に会えた事も嬉しかったです。
    次はどんな話になるのか、まだまだ新刊読み続けたいので先生には頑張ってほしいです。

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    2025年11月02日
  • 動物城2333

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    翻訳本らしい文章で途中読みづらさを感じる部分もあったが、どんどん話にのめり込むにつれて気にならなくなった。

    動物たちが二本足で歩いている姿を想像しながら読むとほんわかファンタジー感があるが、そんなことはない。人間とは冷戦中だし、人間の大使は殺されるし、裏社会は存在する…
    でもやっぱりファンタジーな世界観もありつつ…

    全く予測できない結末で驚いたけど、とっても面白かった

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    2025年11月01日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    御手洗の語り口が好きです。
    やっぱり痩せぎすの変人が奇行に走りながらクレバーに事件を解決するってのは男子の憧れでしょう。

    和製シャーロック・ホームズだと読みすすめて感じました。途中の語り口なんかそのまんまなような。

    地の文も多く、読むのが大変ですが、これが本格ミステリの基礎となった作品というのを確かに肌で納得させられます。この作品のこの要素は本作からもらったエッセンスなんだなーなんて思いながら読めて楽しかったです。ミステリ好きはぜひ。

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    2025年10月29日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    ネタバレ

    これぞミステリーの金字塔と呼ばれる本を読んでみたくなり、ネットで検索して購入。

    プロローグ後のAZOTHを読み始めた頃にはあまりに難解過ぎてとんでもないものを読み始めてしまったと思った。平吉殺し、一枝殺し、アゾート殺人、3つの事件関係者はそこまで多くないものの、先述した平吉の手記AZOTHなどの要因によりかなり複雑で、やはり平吉が生きていないと話がどうにも…と思わされたが順を追って解決されていく様子みれば、トリック・殺害動機など意外に全てはシンプル。特にアゾート殺人のトリックは図解されるとより一層こんな単純なことだったのか!と驚いた。初めの手記の意味不明さが伏線のように事件を難解にしていたの

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    2025年10月25日
  • リベルタスの寓話

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    島田さんの作品を読むのは『占星術殺人事件』依頼。本作もスケールが大きくて面白かった。あらすじだけ読むと、どういうこと?と思っちゃいましたが、最後でちゃんとまとめられて、すごい、と思いました。

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    2025年10月24日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    ネタバレ

    いきなり難解な文章読ませすぎだろ〜!!!
    読者離脱しちゃうよ!?
    ずーっとこんな古くて読みにくい文章かと思ったら初めだけでよかったw

    犯人は被害者の誰かだろうと思ったけど、頭がない死体が犯人だ!までは及ばなかったな〜惜しい!
    だいぶ古典的作品だけど面白かったー!

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    2025年10月15日
  • 龍臥亭幻想(下)

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    ネタバレ

    (上巻の感想からの続き)

    しかし、本作の目玉と云えば、やはり島田荘司氏2大シリーズの主役、御手洗と吉敷のコラボレーションだ。

    とはいえ、この2人が邂逅するわけではなく、御手洗は下巻の211ページ、全体の6/7あたりで前回同様、電話での出演のみ。
    しかし吉敷はもう物語も終盤を迎える段になって妻と子を迎えに貝繁村まで出て来て、実際に石岡と初対面するのである。

    この趣向は両シリーズを読み通して来た者にとって、なんとも感慨深い、心憎い演出である。
    『涙流れるまま』以降、吉敷と通子のその後をこんな形で知らせてくれるとは思わなかった。これこそ一級のファンサービスだろう。

    そして吉敷は事件の1つを解

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    2025年10月15日
  • 龍臥亭幻想(上)

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    前作『龍臥亭事件』に引き続き、業の深さが主題になっている。
    閉鎖された村社会に伝わる因習。
    妄信のように今に伝わる差別。
    主従関係の厳格さから生じる男と女の色の縺れ。

    そして御手洗シリーズの定番となっている物語を彩る逸話ともいうべきエピソードが今回も添えられており、それこそが森孝伝説、そして森孝魔王といった話だ。

    上の梗概にも述べた森孝伝説は島田氏が常々テーマに挙げている日本の歪な上下関係・主従関係を扱った悲しい物語。
    さらに挿入される森孝魔王の物語も悪徳代官が百姓をいたぶる話だ。森孝伝説の内容を受け、死体に森孝の霊が乗り移り、甲冑を身に纏い、代官に処刑を下すといった内容だ。虐げられた弱者

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    2025年10月18日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    ネタバレ

    存在はずっと前から知っていたが、読むのが勿体無いような気がしてずっと手をつけずにいた一冊。十角館の殺人により本格的に幕開けとなった新本格ブームの火付け役。御手洗と石岡のコンビの間の会話は、やや冗長な気もしたがそこも含めて楽しむのが本作か。
    おおよそ解けたので満足。

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    2025年10月11日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    ミステリ初心者なのであまり気の利いたこと言えないのですが面白かった…!気がついたら一気に謎が解けるのが楽しい。御手洗潔シリーズで読んでみようと想います!

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    2025年10月05日
  • 眩暈

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    ネタバレ

    この辺の長編は少し長いですね~(笑)手記を2回読まされるのは少し辛かったかもしれな(笑)しかし今回のトリックはかなり大ガがりな感じでしたね~(笑)御手洗が論文書いたりして徐々に海外へ出て行ってしまう雰囲気が感じられました。

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    2025年09月30日
  • 水晶のピラミッド

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    ネタバレ

    エジプトとタイタニックのサイドストーリーとメインのストーリーが交互に並ぶので少し混乱しそうになった。ミステリとしては他の作品よりも落ちますが御手洗と石岡君がコンビでいるのが良いです(笑)それだけで満足(笑)そして最後に御手洗がとんでもない約束を(笑)

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    2025年09月30日
  • 名探偵傑作短篇集 御手洗潔篇

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    一時期ハマって御手洗潔シリーズを読んでいた。この短編集は数年前に購入して積読していたがようやく読めた。先日テレビでジョンレノンのイマジンについて見たばかりだったので、「SIVAD SELIM」は興味深かった。御手洗の都合を考えない石岡にちょっとイライラしたのは私だけ?笑でも、自分がコンサートで挨拶することになってあがり症なのになんとか責任を果たそうとするところや高校生たちの取り組みに素直に関心できるところはいいと思う。金田一少年の事件簿が「占星術殺人事件」のトリックをパクったと最近SNSでまた話題にされていたのもタイムリーだった。けっこう忘れているのでまた読み直そうかな。

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    2025年09月28日
  • 天に昇った男

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    珍しくミステリーではなく、冤罪や死刑制度に対するアンチテーゼとして書かれた作品(あとがきによると) 『涙流れるままに』などでも繰り返し用いられる島荘の一大テーマと思われる。今作は作品の雰囲気を損なうほど主張は強くなく、男の波乱の生涯と儚いロマンスにもの悲しくなった。 島田荘司って童話みたいなモチーフのお話が毎度上手くて引き込まれる。

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    2025年09月28日
  • 天国からの銃弾

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    粒揃いの中編が3つ。どれも平均以上に面白いが、表題作『天国からの銃弾』は出色の出来栄え。 高度経済成長期の魔都"東京"で蔓延る虚飾・天下り・利権・薬物・風俗を題材にここまでミステリーとして面白くするのは流石としか言いようがない。島田荘司の小説家としての最盛期はこのあたり?

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    2025年09月28日
  • 御手洗潔のダンス

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    ネタバレ

    地上20メートルの電線上で黒い背広姿、両腕を広げたポーズ死体となった幻想画家。現場付近には正気を失った被害者の妻。「山高帽のイカロス」 「山高帽のイカロス」「舞踏病」が良いな。御手洗と石岡君のコンビが好きだな〜。

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    2025年09月22日
  • 御手洗潔の挨拶

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    ネタバレ

    マンションの11階から消えた男が全力疾走でも間に合わない距離の電車に飛び込んで死ぬ。首には絞殺の痕。「疾走する死者」。

    この頃の御手洗と石岡君がやっばり好き。「数字鍵」の切ない感じや「紫電改研究保存会」の事件の面白さに御手洗の奇人ぶりとか面白くて好き。

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    2025年09月22日
  • 伊根の龍神

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    ネタバレ

    日本海の小さな入り江で目撃された龍神。知り合いの女子大生に連れ出され現場に赴いた石岡和巳。伊根周辺は自衛隊により封鎖されるなか、石岡らが泊まる宿の女将が消え、洞窟で女性の死体が…。

    久々の御手洗潔シリーズ。とりあえず時代が2020年…。御手洗も石岡君もかなり年に…。読みやすく面白いとは思うけど、正直こっち方面に戻って欲しくないな〜って気持ちが。
    最初、麗羅が里美かと思ってしまった。

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    2025年09月21日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    ネタバレ

    何回読んでも良いな〜(笑)御手洗と石岡君が2人でいるのがやはり好きだな〜(笑)2人のやり取りが微笑ましくなってしまう(笑)今のように読んでいて心が痛くなってしまう作品よりもこういった作品の方がやはり好きだ(笑)次は『異邦の騎士』を再読しよう(笑)

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    2025年09月20日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    ネタバレ

    40年以上も未解決で迷宮入りした戦前の連続猟奇殺人事件を、占い師の青年と友人が解き明かす正統派殺人ミステリ。発行は1980年で恥ずかしながら存じ上げなかったが、今の本格ミステリの礎となった名作とお薦めされたので読んでみた。
    昭和初期の時代背景が描写されていて、物語としても普通に面白く読めた。さすがに現代のミステリ文法をもってすれば作品構成もトリックも古さを感じてしまうが、当時としては人体切断ものの先駆けであり、かの名著『そして誰もいなくなった』へのリスペクトが感じられる作品と思う。

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    2025年09月20日