島田荘司のレビュー一覧

  • 改訂完全版 異邦の騎士

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    御手洗潔、かっこいい!最高!
    推理小説ではなかったけど、一つの小説としてとても面白くて、泣けた。
    後書きを読んで知ったけど、作者の私小説的もあったとのこと。こんなにセンチメンタルな作品に仕上がっているのも納得という感じ。

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    2023年12月03日
  • 盲剣楼奇譚

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    ネタバレ

    江戸時代の話が長いが内容が豊富で楽しめた。カバーイラストの盲目の武士が赤ん坊を背負った絵が良かった。

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    2023年11月11日
  • ネジ式ザゼツキー

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    17年ぶりの再読。
    面白い。作中の『タンジール蜜柑共和国への帰還』という小説はそれだけでファンタジー小説として読んでも面白い。
    そのファンタジーとしか思えない小説が現実に起きたことを綴ったものだと解き明かしするくだりは読んでいて感心してしまった。
    今回は石岡のポジションが研究者のハインリッヒだが、彼とのやり取りも微笑ましかった。
    海外での御手洗さんのほうが日本でいるより感情の吐露が素直な気がする。海外の水が合うんだなぁと思う。
    やっぱり御手洗さん、好きだなぁ。

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    2023年10月30日
  • 御手洗潔と進々堂珈琲(新潮文庫nex)

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    若き京大生時代の名探偵が語る、世界で出くわした「悲哀と郷愁に満ちた四篇の物語」(うち冒頭の一篇は聞き手であるサトルの物語だ)。謎めくミステリー要素は御手洗潔が登場する割にとても控えめであるが、歴史や世界の大きさや深さを豊潤なストーリーで楽しむことが出来る。そして慈愛に満ちたその姿はいつもどこでも変わらないのだということに、私のような名探偵のファンはとても満足する。

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    2023年07月17日
  • 水晶のピラミッド

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    エジプト、ギザの大ピラミッドを再現したアメリカ、ビッチ・ポイントのピラミッドで起こる怪事。
    ピラミッドに併設した塔の地上30メートルにある密室で発見されたのは溺死した男?
    古代エジプトとタイタニック号の物語の先にある事件に、御手洗潔が挑む!

    これこれ!これが読みたかったんだよ〜!!島田荘司氏の大胆なトリック!!いやもう最高!!バカミスなんだよー!!こういう力技大好き!

    前半の古代エジプトのミクルの話も読んでいて引き込まれるし、タイタニック号の描写も!!大好きだぁぁぁぁ!!!脳内セリーヌディオンんんんっっ!!→

    エレナというキャラも、この時代なら全然アリ(というか、魅力的)だし、御手洗は相

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    2023年07月04日
  • 改訂完全版 暗闇坂の人喰いの木

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    文庫の厚さに読みきれるか不安でしたが、勉強と仕事の合間を縫って何とか読みきれました!
    楠の狂気に振り回される、御手洗たち。
    果たして犯人は?そして、謎は解けるのか……

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    2023年07月01日
  • ミタライ 探偵御手洗潔の事件記録(1)

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    名探偵・御手洗潔の推理

    『糸ノコとジグザグ』と『傘を折る女』の2つが完結まで描かれています。後者はわざと傘を折るという謎の行動を取った理由を探っていくミステリーで、徐々に明らかになっていく真実が面白かったです。

    #ドキドキハラハラ #怖い #ダーク

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    2023年06月26日
  • 奇想、天を動かす~吉敷竹史シリーズ11~

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    世界に誇れる「本格推理小説」!

    この小説が、現代においてこんなに過小評価され続けていること自体が信じられません。
    冒頭の「幻想(妄想?!)の様な事象」を、全て論理的に解明していくこのスゴさ!
    電車を乗り継いだり、日本の観光名所を辿っているだけの「つまらないミステリ」とは、格段に違い、海外への翻訳も進めて欲しい作品です。

    日本の推理小説の世界に〝革命を起こした〟島田荘司先生の「本格推理の金字塔」だと思います。
    〝無冠の帝王〟呼ばわりされた時期も有りましたが、今の日本の世に、これだけ種類の豊富なミステリ小説が溢れているのは、ほぼ全て「島田荘司と云う先達(今も活動中ですがw)有ってのお陰」だと、老若男女を問わず自信を持ってお奨め

    #アツい #深い #ドキドキハラハラ

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    2023年06月14日
  • 奇想、天を動かす~吉敷竹史シリーズ11~

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    読みやすさ ★★★★☆
    驚愕度 ★★★☆☆
    読後清涼感 ★★★★★
    脳内映像度 ★★★★☆
    没入度 ★★★★★

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    2023年05月29日
  • 御手洗潔のダンス

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    ネタバレ

    島田氏による御手洗モノの短編集ではこの"ダンス"が一番好みで、実に御手洗らしさがそのセリフ,行動に存分に発揮されている。




    「君も憶えておきたまえ。あの種の自信家の女性というのは、自分の周囲にいる男のうち、どれが一番優秀かを常に気にかけているものなんだよ。そしてこれを自分のものにするか、もしそうできず、他の女性にとられそうなケースでは、集中砲火で撃沈してやろうと考えているものなのさ」

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    2023年05月08日
  • 龍臥亭事件(下)

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    ネタバレ

    石岡君の石岡君による石岡君の為の物語である。

    見所は果てしなく、石岡君の葛藤、御手洗の手紙、犬吠里美との恋路(?)、津山事件をモチーフにしたその舞台背景などなど数多あるが、なんと言っても一番は石岡君の推理を龍臥亭の面々や、警察官連中に披露するシーンだろう。
    個人的にはそこが一番心配で一番感動したと言える。
    お疲れ様。頑張った石岡君。

    まぁ、別れの最後まで健康的な腿がどうとかって言ってんなこいつ(笑)とも思ったが。

    こりゃ御手洗も呆れて当然だろう笑













    「石岡君、今からぼくが言うことをよく聞き、よく考えて欲しい。今日本には、君のような人がとても多い。能力はあるのに自分

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    2023年05月07日
  • Pの密室

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    御手洗シリーズは久しぶり。と言っても子どもだけれど。大人になった御手洗なら、主導権を取ってもう少し強引に進めることができるかもしれないけれど、子どもだとなかなか思うように事が進められなくてなんだか歯がゆいね。世の中の子どもってそういう歯がゆさを味わっているのかもしれない。全体的に、時代設定の通り「昭和」を感じさせる物語だなという印象。ただ、やっぱり、大人になってからの変人っぽい御手洗の方が好き。大人御手洗を読んだのはもう10年以上前なので忘れている。榎木津礼二郎みたいなイメージ。

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    2023年04月20日
  • 龍臥亭幻想(上)

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    日照さんと二子山さん

    陰惨な事件が起こっているけれど、日照さんと二子山さんのまるで漫才みたいな神職コンビのやり取りにほっこりする。事件の方はこれからますます佳境。菊川はぜひ懲らしめられてほしい。

    #怖い #癒やされる #笑える

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    2023年04月11日
  • 改訂完全版 斜め屋敷の犯罪

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    『占星術殺人事件』に続く御手洗潔シリーズの第2作目。

    著者曰く、この作品を読んだ綾辻行人氏が「こんな作品を書いていいんだ」と勇気づけられ、それで『十角館の殺人』を書いてデビューしたそうな。
    (島田荘司. "本格ミステリの原点に立ち返った新連載『ローズマリーのあまき香り』島田荘司さんロング・インタビュー". ダ・ヴィンチWEB . 2022/1/7)

    "不可能"を"可能"にする、ある意味力業とも言えるこの大トリック。
    度肝を抜かれると言っても過言では無い。

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    2025年11月19日
  • 改訂完全版 暗闇坂の人喰いの木

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    四半世紀ぶりに読んだがいい具合に忘れていて、たいへん楽しんで読めました。この人特有の、一見関係ない場面に飛んでしまう構成も、このくらいの間隔や分量であれば効果的。最後のちょっとしたオカルトも高木彬光っぽくていい。

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    2023年04月03日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    職場の先輩に勧められ購入。

    自身初のミステリーであった訳だが、こいつのせいでその後読む"ミステリー"に対するハードルが明らかに高くなったと言わざるを得ない。

    度々物語の本筋から脱線する様な会話があるが、それ自体をも楽しみながら読めたのは、"御手洗潔"というキャラの魅力あってこそ。




    「ホームズ?ああ!あのホラ吹きで、無教養で、コカイン中毒の妄想で、現実と幻想の区別がつかなくなってる愛敬のかたまりみたいなイギリス人のことか?」

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    2025年11月19日
  • 漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件

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    ネタバレ

    初島田荘司作品。
    Audibleにて。

    シャーロック・ホームズは、映像作品でしか知らないので読んだことないし、漱石も脱落した人間だけど楽しめました。
    自分の好みの文体なのかも。

    本編もいいけど、最後のエッセイが素晴らしくて、少年少女じゃないけど胸にじーんと響いた。
    そして、作者のことが好きになった。
    我ながら単純すぎる。
    だけど本当に、この人の作品をもっと読みたいと思った。
    絶対読む!
    近頃がっかり作品ばかりが続いていたから、余計に感激したのかも。


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    2023年03月02日
  • 改訂完全版 暗闇坂の人喰いの木

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    長い! 厚い! なんだこの読みごたえは!
    時代をいったり来たりするので、続けて読まないと頭の中にクエッションが飛び交います。休日にじっくり腰を据えて読むことを勧めます。なにより御手洗にぞっこんで長い付き合いになる、彼女の登場回でもあるわけで。
    じっくり読まない手はないのでは?
    ここから40年の付き合いになるなんて当時の読者は考えても居なかったのでは? なんて言葉がチラチラ脳裏をよぎっていました。

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    2022年12月11日
  • アルカトラズ幻想(下)

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    ワシントンDCで女性の連続殺人事件が起きる。警察官のロンとウィリーが事件の謎を追うという、アメリカのハードボイルドもののミステリの空気が漂う。が、突然、"恐竜絶滅の謎”に関する論文が繰り広げられ、気付いたときには、脱獄不可能とされるアルカトラズ監獄からの脱走劇が繰り広げられることに。やがて、脱走した男は、“パンプキン王国”と呼ばれる、ファンタジーとしか思えない場所に迷い込んでしまう。

    大好きな伊坂幸太郎さんがおすすめしたので手に取りました。あらすじを読んでみて、きっとみなさん、訳のわからない、とんでも系ミステリかと思われたかと思います。が、これがめちゃくちゃ面白いんです。

    本作は

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    2022年10月28日
  • 占星術殺人事件 改訂完全版

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    占星術殺人事件

     探偵小説を読んだのは何十年ぶりだろう。子供のころは、シャーロックホームズや明智小五郎を読んでいたけど、大人になると、トリックを使って殺人するなど荒唐無稽で非効率的に思え、敬遠していた。
     昭和11年の科学力を念頭において読まないと「そんなのありえないだろ」となってしまうが、犯人は完全犯罪をしようとしてトリックを労したのではなく、母を思ってつかわざるをえなかった設定に哀愁を感じ、他の推理小説には感じなかった何かを感じる。
     この事件、御手洗潔は犯人を許しても杉下右京は許さないだろう。このような事件を題材にした、2人の共演(対決?)を見てみたい。

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    2022年07月05日