澤村伊智のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
140文字で描く怪談。ほとんど歌詞のような意味不明な内容のものからオチまでちゃんと着いた物語になってるものまで作家それぞれ個性が出ていて面白かった。
もちろん私の好みは短くとも物語になっているものだ。下手の横好きではあるが物を書いたこともあるので僅かな字数で書くことの難しさはわかる。でもこの短編集はおそらく一般ウケは狙ってないように思う。ああ、でもWebで人気の意味怖に近いものがあるかもしれない。短すぎるだけに文章の裏を読む想像力は必要だ。
澤村伊智のは短いながらもやはりキレがあった。あとは一田和樹、岩城裕明の作品が個人的には好みだった。 -
Posted by ブクログ
家にまつわるホラーのアンソロジー。玉石混交という感じ。
【収録作品】
「氷室」宇佐美まこと
「倒福」大島てる
「旧居の記憶」福澤徹三
「やなぎっ記」糸柳寿昭
「たかむらの家」花房観音
「妹の部屋」神永学
「笛を吹く家」澤村伊智
「牢家」黒木あるじ
「トガハラミ」郷内心瞳
「終の棲家」芦花公園
「ろろるいの家」平山夢明
たとえば「倒福」「旧居の記憶」「やなぎっ記」の御三方は実話怪談や事故物件をメインにしているだけあって実録風というかとりとめがない。それもそれで好きだけどほかの短編小説の中では浮いてるように個人的には感じた。
この中で怖かったのはやはり「終の棲家」と「ろろるいの家」。芦花公園さんは「ほねがらみ」以来だけど、こちらも似た展開。いつのまにか読者を巻き込む手法はさすが。「ろろるい」も畳みかける怪異の描写が頭に浮かんでしまう。とにかく平山さんは容赦なくてそこがいい(笑)。
澤村さんのはほかで既読だったので割愛。 -
ネタバレ 購入済み
シリーズ二作目の短編集
これまでの作中キャラがたくさん出てきて興味深く読みました。個人的には美晴の話が良かったです。あー、あの子か、という楽しみがある作品集でした。ラストにホラーらしい嫌さがあるのはご愛嬌なのかな。今までの作品のあちこちと繋がっているのでシリーズ愛読者にはオススメです。真琴と琴子がかわいくて良かった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「子供を沈める」
いじめを苦にして自殺した被害者が、4人の加害者の子どもに生まれ変わってくるというお話。
被害者は、加害者の子どもに生まれ変わって何がしたかったのだろうか。初めは復讐なのかと思っていたが、最後の加害者が、他の3人の(加害者の子達)分まであなたを愛すると伝えると、微笑みを返したという形で終わっている。
被害者には、前世でいじめられた(というより、怖い事をされたという曖昧な)記憶は残っていても、母親となっている相手が、そのいじめをしていた当人だと分かっている様子はなく、反省を求めるような素振りもない。
もしかすると、加害者自身が具現化した過去の罪と自ら向き合い、それを乗り越える事が、これ以上ない被害者に対する真摯な反省と償いになるということなのだろうか?
加害者4人が全員、追い詰められて自殺をしてしまっていたら、よくある怖い話。
もちろん、いじめは絶対に問答無用でしてはいけないことだが、加害者が現実を受け止め、これからも向き合おうとする覚悟を被害者も受け入れる展開になっている事で、何か救いのある贖罪の物語に昇華しているような印象を受けた。