あらすじ
1872年、新橋~横浜間に日本初の鉄道が開業。2022年、この国には世界に類をみない鉄道網が広がっています。150年の間、枝葉をのばすように広がってきた鉄道は、線路の数、車両の数、駅の数だけ、そして列車に乗った人の数だけ物語を生み出してきました。個人史と鉄道のさまざまな風景が交差する、“人と鉄道の記憶”についての物語を5人の作家が執筆。「これは、自分の/あの人のことかもしれない」と各々の記憶に思いをはせることができるような、長い歴史のレールの先につづくあたらしい「鉄道小説」をお届けします。
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Posted by ブクログ
JR時刻表を出している交通新聞社が出した小説ということで、鉄分高いのかなー、と思いながら読んだけど、そんなことはなかった。各話に鉄道が出てくる短編集ってだけで、五話五様の普通のアンソロジーとして楽しめる内容だった。
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鉄道をテーマにした5つの物語。温又柔さんは以前『魯肉飯のさえずり』を読んだので、あの時の台湾の雰囲気をもう一度感じられて良かった。そして、澤村伊智さんの名前を見てお気づきの方、大正解。1つだけホラーテイストです。
Posted by ブクログ
5人の作家による短編集
鉄道は背景の一コマ的な扱い。滝口氏の「反対方向行き」の目的地の宇都宮と逆方向の電車に乗ってそのままあえて小田原まで行く車内で祖父を回想する時間、空間が、ごとごと揺れるリズムとともに心に残った。
犬の散歩の話、台湾からの帰化の話、宝塚線中山駅のホラー、青森のトラム、それぞれ作家さんの持ち味が出ていて面白かったです。