中村航のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
不倫の恋なのに、ほのぼのとはどういうことか??
私より先に読んだ友人は、この小説をほのぼの小説だと言っていた。結果読んでみて、ほのぼのとはまた違うとは思ったが、想像するような不倫の恋ともまた違う。多くの不倫小説では、不倫への葛藤が主な題材である。しかしこの作品で焦点が当てられているのは、男女が今誰といたくて、どうやって心を埋めるか、どうやって相手への愛情を表現するか、今しかない時間を大切に大切に扱っている、相手への愛しさを爆発させたような、ある意味純愛小説である。2人とも、それが限られた時間かもしれないことは分かっていても、それを口に出すことも怖くてただすきまを埋めるように愛し合っている。その -
-
-
Posted by ブクログ
料理にまつわるアンソロジー
どのお話もひとくせ、ふたくせあって
興味深いおはなし
中でも、伊吹有喜さんの
「夏も近づく」がおいしそうでたまらなかった
塩おにぎりや、水出しかぶせ茶、ブロッコリーのオリーブオイル漬け、春キャベツのピクルス、たけのこご飯、手作りベーコン
どれも自家製で少し地味かもしれないけど
間違いなく美味しいってわかる
食をきちんと考えられる人に悪い人はいないですね
この頃はどんなに単純な料理でもいいから
自分で家で作って食べたいと思うようになった
なんでだろうな
けして美味しいものを作れるわけでもないのに
この本を読んでさらに思う
食に対して考え直すいいキッカケになりそう
-
-
Posted by ブクログ
1986年、高校で放送部の虎太郎は、友人から文通の代筆を頼まれます。相手は別の高校の今日子。友人が文通を辞める事にしたので、彼のふりをして交流を続ける事に。お互い洋楽好きで、いつか話したい、会いたいと想いが募ります。今日子は2人が大好きなボン・ジョヴィのチケットを送り、武道館で会おうと誘うのですが、、、。会いたいけど、会えない。揺れる気持ちが切ないです。
物語は、過去編と現代編、交互に進んでいきます。2024年の恋は、ラジオのリスナー同士の奇跡の物語。過去と現代の話を繋げる音楽の世界。読書後、爆風スランプの曲を聴くと、そのままの世界観でした。映画版はまだ観てませんが気になります。 -
Posted by ブクログ
料理にまつわる短編のアンソロジー。
小洒落た創作寿司屋、土鍋ご飯、金平糖、蕗の薹(ふきのとう)、パン…。
どれも美味しそうで、お腹がすいてくる本だ
★5が2本
★4が2本
★3が3本
やはり大好き作家さんのは面白かった!
男たちの下心が渦巻く隠れ家的な高級寿司屋。
男たちが落としたい女性にお寿司のウンチクをスマートに披露している場面に、唐突にのしのしと現れたのは…。
乳児を抱っこ紐で抱え、母乳で汚れたカットソーにスウェットを履いた体格良い中年女性。
ドスンとマザーズバッグを置き、ツウなお料理を野太い声で次々と注文し始める。
お母ちゃんに支配されていく店内の様子が痛快!
このストーリーは柚木麻 -
Posted by ブクログ
若林さんは不思議な人だ。
めっちゃ自意識過剰で自己防衛本能が強くて、見栄っ張りでカッコつけ。本音は言わない。
だけどスッと人の懐に入ってくる可愛げもあるんだなぁ。
この本では、若林さんのそんな部分が遺憾無く発揮されていて、終始ほっこり見守る気持ちで読むことができる。
人が死ぬ本ばっかり読んでたアタマが癒される〜。
私が好きなのは、羽田圭介さん&藤沢周さんの回。
この回は、若林さんが話すボリュームも多くて、羽田さん、藤沢さんとの相性の良さを感じる。話してることもほどよくカタくて、良い意味で、男同士っぽい感じ。小気味よくてずっと読んでたい。一冊丸ごとコレでもいいなぁ。
あとは角田光代さん -
Posted by ブクログ
【純愛不倫 】
.
不倫を擁護するわけではないし
決して許されるものではないことを
前提とした上で、でも純粋な好きって
こうなるよねって共感してしまう作品。
大人の恋愛を胸焼けするくらい
キャピキャピ表現していて
見てるこっちが少し恥ずかしくなるのよ。
ませた高校生か、ラブラブな大学生かΣ\(゚Д゚ )
ってツッコミたくなるような内容なんだけど
でもどこか文学的で
どこか甘くて
どこか切なくて
どこかほろ苦くて……
中村航さんの作品ははじめてだったけど
他の作品もぜひ読んでみたいな!と
思わせてくれる食前酒のような本でした!
恋愛系の小説が読みたい人はおすすめです!
ぜひ
-