谷川俊太郎のレビュー一覧

  • さよならは仮のことば―谷川俊太郎詩集―(新潮文庫)

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     これまでの詩集からよりすぐられた詩が収められており、谷川さんの世界観がぎゅぎゅっと凝縮されたベスト盤のような詩集。
     谷川作品と言うより、詩の初心者である私にも手に取り易いのではないかと購入した。
     谷川さんの訃報に接した日に読み始めた。

     教科書で読んだ「朝のリレー」がとても懐かしかった。タイトルだけは知っていた「二十億光年の孤独」や「いのち」は、かなり胸に迫るものがあり、そのテーマ性は永遠不滅のものではないかなと感じた。

     何気ない日常に向けられた哲学的な視点や谷川さんの死生観が美しい言葉で紡がれる。
     難しい言葉は一切無く、身近な言葉が時に軽やかに、時に重厚さを伴って、まるで語り掛

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    2024年11月28日
  • その世とこの世

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    谷川俊太郎さんとブレイディさんの交換書簡。
    それぞれ人柄が表れていて面白かった。
    谷川俊太郎さん、ご冥福をお祈りします。

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    2024年11月22日
  • 完全版 ピーナッツ全集 1 スヌーピー1950~1952

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    2024年11月13日、老衰のため、92歳で谷川俊太郎さんが亡くなった。
    私にとって谷川俊太郎さんは教科書に載っていた詩ではなく、大好きな「ピーナッツ」シリーズの翻訳者としてであり、子供が気に入って何回も読み聞かせた「めのまどあけろ」などの絵本の作者としてだった。そして、ちょっとだけ、やはり好きだった佐野洋子さんの配偶者だった。

    亡くなられた日から、たくさんの方が、SNSで谷川さんのお気に入りの、または自分の人生にとって重要だったという詩を投稿していて、しめやかに、囁きかけるように静かな声で、谷川さんにふさわしい、お弔いが行われていた。それはとても好もしく思われた。

    「ピーナッツ」は、鶴書

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    2024年11月23日
  • その世とこの世

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    谷川俊太郎さんとブレイディみかこさんの一年半に及ぶ往復書簡

    みかこさんの散文に、谷川さんが短めの文章と詩でお返事する。
    といったスタイルでしょうか?

    とは言え、みかこさんからの問いはあまり気にせず、好きに返事を書く谷川さん。
    自由で軽快なやりとりのおかげで、こちらも肩の力を抜いて文章を楽しめる。
    しかし、あくまでも〝手紙〟なので当然だが相手に向けて書かれた文章で、そこには敬意が感じ取れるのが素敵。



    谷川さんの詩より

    「この世とあの世のあわいに
     その世はある」
       ──【その世】より一部抜粋──


    「この世は他人だらけである
     他人でないのは自分だけだと思うと
     寂しい」
      

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    2024年11月05日
  • 生きてるってどういうこと?

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    絵が本当に綺麗。
    谷川さんの、好きな詩の好きなフレーズが効果的に抜粋されていて
    とても心温まる、何度でも開きたくなる一冊です。

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    2024年10月17日
  • うそ

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    うそ という
    一見悪いものに対して
    評価せず 取り繕わず
    そのままに 共に生きていく本

    ほんと に憧れながら
    つく 嘘は ほんとの嘘 だと感じる

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    2024年09月06日
  • 自分を受け入れるスヌーピー~いろいろある世界を肯定する禅の言葉~

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    スヌーピーのコミックのワンシーンから
    様々な禅の言葉を学ぶことのできる一冊。

    寝る前にぱらぱらと読んでいたら
    あたたかい気持ちになりました。

    心地よく生きるヒントが詰まっていました。

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    2024年09月01日
  • その世とこの世

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    とっても軽快で面白かった。
    谷川俊太郎はもう言わずと知れたレジェンドで
    ブレイディみかこは両手にトカレフをいつか読みたいと思ったまま..この作品が初めましてな作品になった。
    谷川俊太郎へ手紙を書く...
    って凄いなって単純にとっても俗な感情で。
    もちろんそれがファンレターでどこの誰とも分からない面識もない読者がただ個人的に宛てるものなら簡単かもしれないけど
    作家として仕事として書くっていうのはスゲー!

    のっけからの谷川さんの「あるとない」の詩から
    ユーモアは正しく無邪気なものでないといけないという世界的な風潮や
    みかこさんの住む英国のブリティッシュユーモアについての説明でもうぐいぐいみかこワ

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    2024年09月01日
  • 生きてるってどういうこと?

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    92歳の谷川俊太郎さんが、イラストレーターの宮内ヨシオさんの色彩豊かな絵に、詩を組み合わせた作品。「生きる」の詩に添えられた、対色のパンダのイラストに、新たな印象をもちました。
    あとがきの「92歳の谷川俊太郎がいま、思うこと」に、「だから、もう九十歳を超えていればほとんど時間はないわけだけれど、やっぱり、前からの経験じゃなくて、何か新しい、九十歳を超えたからこそ感じるものがあるだろうと思うのね。」とあって、力強い、でも、肩の力の抜けた柔らかな強さを感じました。
    ちぎり絵の本と合わせて3冊、高齢の両親にプレゼントをしようと、この春から老舗本屋を継いだ元同僚に見繕ってもらいました。老眼でも楽しめる

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    2024年08月16日
  • 完全版 ピーナッツ全集 7 スヌーピー1963~1964

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    I DON'T LIKE TO FACE PROBLEMS HEAD ON.
    I THINK THE BEST WAY TO SLOVE PROBLEMS IS TO AVOID THEM.
    THIS IS A DISTINCT PHILOSOPHY OF MINE...
    NO PROBLEMS IS SO BIG OR SO COMPLICATED THAT IT CAN'T BE RUN AWAY FROM!

    WHY IS IT THAT AS SOON AS A PERSON STATES HIS AMBITION, EVERYONE TRIES TO DISCOU

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    2024年08月15日
  • 生きてるってどういうこと?

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    心があったかくなる本
    当たり前に生きていることが幸せ
    絵も優しいタッチで癒される
    目の前にいなくてもその人がいると思うだけで
    幸せになれる、そんな人がいるだけで幸せ
    当たり前のなかにある幸せに気づきたい

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    2024年08月01日
  • 沈黙のまわり 谷川俊太郎エッセイ選

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    谷川俊太郎
    1931年、東京に生まれる。高校卒業後、詩人としてデビュー。1952年に第一詩集『二十億光年の孤独』(創元社)を刊行。以後、詩、絵本、翻訳など幅広く活躍。1975年日本翻訳文化賞、1988年野間児童文芸賞、1993年萩原朔太郎賞を受賞。ほか受賞多数。絵本作品に『ことばあそびうた』(福音館書店)、『マザー・グースのうた』(草思社)、『これはのみのぴこ』(サンリード刊)、『もこもこもこ』(文研出版)、「まり」(クレヨンハウス刊)、「わたし」(福音館書店)、「ことばとかずのえほん」シリーズ(くもん出版)他多数の作品がある。翻訳作品も多数。

    沈黙のまわり 谷川俊太

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    2024年07月22日
  • スヌーピーのもっと気楽に(1) なるようになるさ

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    冒頭の河合隼雄氏の解説に惹かれて入手した本でした。
    今回久しぶりの再読でしたが、朝から何度もクスッと笑わせてもらえました。
    ところどころに登場する印象的なセリフの中で、今回一番印象に残ったのは「自分以外の人間になりたいと願いながら、人生を送るのは耐え難い」でした。
    特定の誰かにあこがれて、その人のようになりたいと努力することで得られるものも多いので、そういう姿勢を全否定はしないのですが…
    「自分以外の誰か」になろうとしているから、自分の長所・適性を活かすことができず、幸福度を自ら下げてしまっている(ように見える)ケースをよく見るので、上記のセリフは一定の真理をついているようなぁとしみじみと感じ

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    2024年07月12日
  • 読む力・聴く力

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    2005年の講義を書籍にしたもの。
    会話をそのまま文字に起こしたような文体で臨場感がありますが、文中にもあるように、その場でしか伝わらないものもあったのかなと思います。

    2005年当時、まだスマホが出る前の講義ですが、すでに谷川俊太郎が

    あまりに複雑で巨大すぎて、俯瞰する能力を失うのが怖いというのはちょっとありますね。そのときに俯瞰できる能力は何かというと、それは一種の、実際に生きてきた、一人ひとりの人間の経験による知恵みたいなものではないかと思います。その知恵的なものを信頼していないと、知識的なものをコントロールできないと言えばいいのか、そんな感じがします。知恵はいったいどうやって自分の

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    2024年07月06日
  • 絵の内と外 谷川俊太郎の世界を描く

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    この一冊は詩を学びに行っている場所に置いてあり、はじめて視てすぐ借ります!と言い放った本でした。
    正確には詩画集なのだと思います。

    谷川さんの、発表作、書きおろしに、それぞれの画家さん(の卵さんなのかしら、、、)が絵を落としていく。
    二つを並べ、交互に見比べ、じっくりというよりも、ゆっくりと味わった本。
    言葉だけでなく、絵も、この線の、この色の、置かれた意味は、と考えてみていました。
    本当に美しい本なので、
    なんとか手に入れたい一冊がまたふえてしまいました。

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    2024年06月20日
  • 絵本 [復刻普及版]

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    ネタバレ

    「私」と人形の「なおみ」の濃密な友愛と、儚い光の膜の中の夢のような日々の終り、そして再生の物語。
    「なおみが熱をだした」
    「なおみは死んだ」
    「私はなおみを箱に横たえ、屋根裏に葬った」

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    2024年06月07日
  • 自選 谷川俊太郎詩集

    購入済み

    言わずもがな谷川俊太郎さんの詩集です。現代詩の分野に大きな足跡を残されている方です。
    子供のころ学校で読んだ谷川俊太郎の詩、当時は当時なりの理解の仕方をして、それなりに記憶に残っていたけれど大人になってから読み直すとまた違った目で読める。人生経験を積んだゆえに視野が広くなったのか、あるいは狭くなったのか。
    日本語の音の面白さを活用しながら書かれているなと、思います。

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    2024年08月17日
  • 生きてるってどういうこと?

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    絵も温かくて言葉も温かくて絵と言葉のコンビネーションでより想いが伝わってくるような気がする。
    どの詩もよかった。
    あとがきまでも最高。
    買ってよかった。

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    2024年04月14日
  • どこからか言葉が

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    昔、谷川さんの詩は、
    まるで星を口に放り込まれている少年のような詩だと思っていた。
    それがゆっくりと透明な器をやめてきているのじゃないかと感じた一冊。
    とくにつよく感じた、ということなのかもしれない。
    今まで、言葉を自身を依り代としてこの世界に言葉として確立させるだけでいいというような雰囲気を感じていたけれど、彼は色を持ったのかもしれない。
    老いという豊かさに、どうしてもその色を残しておきたくなったのかもしれない。
    なんて思ってしまった。

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    2024年03月29日
  • 自分を受け入れるスヌーピー~いろいろある世界を肯定する禅の言葉~

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    最近のいろいろあった事を和らげてくれるスヌーピーたちでした。スヌーピーのように全てを受け入れる心が必要だなと考えさせられました。

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    2024年03月23日