谷川俊太郎のレビュー一覧

  • 虚空へ(新潮文庫)

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    【虚空へ】谷川俊太郎 新潮社

    目に見えないけどたしかにある何か。
    言葉だけでは掬い取れないそれを、詩の形でなんとか掬い取ろうとする谷川俊太郎の葛藤が感じられた。
    きっと、それは掬い取った瞬間、それ自体ではなくなってしまうことを知っていて、言葉の無力さを誰よりも痛感していて、それでもやろうとしている。それこそ命をかけている。
    読んでいると御神木とか、何か自分より壮大なものに包まれているような感覚になった。
    これは手元に持っていきたいな。

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    2026年01月26日
  • すきが いっぱい

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    ネタバレ

    作家の中で一番好きな西加奈子さんがあのレジャンド的存在の谷川俊太郎さんと一緒に創作されたとのことで絶対に欲しい!と思って発売日に買いに走りました。
    本好きさんの方たちも狙っていたのか、ラスト1冊になっていてなんとか駆け込みで手に入れられました。
    絵本のようなかわいい装丁で、絵も西加奈子さんが全て描かれていて素敵でしたし、
    お二人が一つのテーマに合わせて交互に詩をつづられていて、それぞれの魅力が詰まった文章についウルっとしてしまいました。
    本当に読めてよかったし、宝物になりました。

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    2026年01月14日
  • 今日は昨日のつづき どこからか言葉が

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    谷川さん、最後までウクライナや、この世界の色々を憂いてくださっていたのだな。
    また1人、大事な人を失った世界は、悪くなる一方に思えて心許ない。

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    2026年01月13日
  • 生きてるってどういうこと?

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    谷川俊太郎さんの美しい詩と、宮内ヨシオさんのカラフルで温かい絵。
    何度も読みたい詩✖️絵の本です。
    帯にある「黒柳徹子さん絶賛!」の影響力もすごい。笑

    本当は父にプレゼントしようかと買った本でした。が、なんとなく、渡すのはやめまして…。自宅本棚に置きっぱなしにしていました。
    ふと開いて読んでみたら、「本棚において、また読もう」と感じました。

    読む時の心境によって、心に響く詩が変わりそうですが、今回ふわ〜と心に沁みたフレーズは次の言葉です。

    うつくしいものは、わたしたちのなかに、
    いきてゆくちからをうみだす。

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    2026年01月03日
  • ひとりでこの世に

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    思いつくままに我が心の有り様を残せるって…。気持ちを表す豊かな表現力。僅かに変化する感情。日々の何気ない自然の変わりようを詳らかに。何と楽しき事か。言葉数が少ないだけに、いっそう際立つ。もっと素直にありたいと思わせる作品。

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    2025年12月31日
  • ベージュ(新潮文庫)

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    詩は哲学だし物語だなあと思った。長い文量ではないのにぶわっと想像が膨らみ自由に解釈できることのすごさを実感。「にわに木が」が好き。斉藤壮馬の解説にとても共感。詩をいい感じに味わえる自分になりたかった。

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    2025年12月25日
  • ひとりでこの世に

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    休日の、土曜日の昼下がりになんとなく物足りない気持ちでこの本を開いて読んだ。
    今日は天気がよくて、差し込んでくる冬の光と谷川俊太郎氏のすこし乾いたさわやかな言葉が調和していて、すっと頭に入ってきた。
    すごくいい読書だったけど、氏の遺作があるということも大きいのかもしれない。

    いちばん最初の詩が「死んでから」というタイトルなのには(編者の思惑通り?笑)ドキッとしてしまった。

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    2025年12月06日
  • 虚空へ(新潮文庫)

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       谷川俊太郎さん 生前最後の詩集

    人間と動物の大きな違いは、言葉でもってコミュニケーションをとるか否かということ。言葉の担い手である詩人谷川さんが、あえて言葉に寄りかかろうとしない、そんな心意気が感じられる詩集です。14行詩が集められています。ご自分の最期を、少なからずも意識されているかのように感じました。

    【心に響いた詩中の言葉】
    ・どの一生も言葉に尽くせない
    ・言葉が落としたものを詩は拾う
    ・ヒトは皆 体に音楽を秘めている
    ・言葉が出来ないことを音楽はする
    ・時を凍らせる言葉という破片

    俵万智さんの解説、良かったです。

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    2025年11月30日
  • 谷川俊太郎詩集 たったいま

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    社会的コミュニティでの役目を仰せつかり、ここしばらく忙しくしておりました。焦りも、不満もチラリ・・・そんな私を救ってくれた一冊です。
    どのページを開いても、どの言葉も宝石のように、輝いています。88ページ(なんだか運命的な割り付け、と、私だけが思う)の『ありがとう』の抜粋です。
    『空 ありがとう
    今日も私の上にいてくれて
    曇っていても分かるよ
    宇宙へと青く広がっているのが』
    私の、この心の状態とのタイミングですね、
    泣けました。
    生きていることの有り難さとか、
    感謝の心とか、言葉の中にある『想い』や
    『心』に気がつかなければ、見過ごしてしまうことなのだと思います。
    いのちの愛おしさ、生きていることの喜びを
    俊太郎さんの詩には、溢れています。

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    2025年11月29日
  • にじいろのさかな

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    今日のリンチョコでのコーヒータイムに、この色鮮やかな名作絵本を再読しました。何度ページをめくっても、心に優しさが広がるような、そんな魅力が詰まった一冊です。
    • タイトル: にじいろのさかな
    • 著者: マーカス・フィスター
    • 訳者: 谷川 俊太郎
    • 出版社: 講談社
    • 出版年月日: 1995年11月15日(第1版)
    • 対象年齢: 2歳~4歳くらい
    物語の最大の魅力は、やはり主人公のにじいろのさかなの絵です。
    キラキラと輝くホログラムのうろこが本当に美しく、ページを開くたびに子どもだけでなく大人まで夢中にさせてくれます。
    美しいにじいろのさかなが、その宝物を分け与えることを通して**「分かち合うことの喜び」**を知り、孤独から解放されていく姿が描かれています。
    シンプルでありながらも深く、読後には自然と周りの人へのありがとうという感謝の心が湧いてきます。
    「独り占めする幸せ」よりも「分かち合う幸せ」の方が、ずっと豊かで温かいものだと教えてくれる一冊。心に優しい光を灯してくれる絵本です。

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    2025年11月28日
  • 生きてるってどういうこと?

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    あい はるかな過去を忘れないこと
    愛  見えない未来を信じること

    あい くりかえしくりかえし考えること
    愛  いのちをかけて生きること

    ほんとうの宝は日々の暮らしの中にひそむ✨

    92歳の谷川俊太郎からの宝物✨

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    2025年11月24日
  • にじいろのさかな

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    海が舞台の自慢や友達、人間関係の勉強になるようなストーリー。
    キラキラと銀色に光るホログラムの箔押しが施されている。

    【ママ評価】★★★★★
    小さい頃に原画展へ連れて行ってもらい、美しい絵に心を奪われて大好きになった絵本。
    母になった今、改めて読むと感じ方が違うものだとなんだか懐かしい気持ちになった。
    記憶より文が長めで、改行やスペースがやや読みにくい。
    言葉も少し古い言葉選びに感じた。
    ストーリーは知っての通り教育的なメッセージ性が強めで、典型的なパターンというか王道というか、子どもにわかりやすいという点は良い。
    主人公のにじうおの心情がたくさん書かれているのがわかりやすいし、けれども子どもに考えさせる余地を残している感じもする。
    なんだか国語とか道徳の教科書みたいな絵本。
    絵は本当に綺麗。
    和紙のようなモヤッとした描かれ方が海の中の表現にピッタリだし、色合いも美しい。
    魚たちの顔はキャラクター感がある可愛らしい顔をしていて、子ども受けが良さそう。
    そう思うとディズニーの短編でありそうな感じ。
    幼い子には「キラキラが綺麗だね〜」と眺めるだけでも楽しめるし、成長したらストーリーから学びがある。
    子どもの頃も好きだったし、大人になった今も好きだと思える素敵な絵本。

    【息子評価】★★★★
    表紙を見せながら「綺麗な魚だね、キラキラしてる」と母が語りかけると、「おいしそうだね!」と息子は目をキラキラ輝かせていた。
    まさかの食用として見ていた。
    「きらきら、たべられる!」とテンション高々に言い放ち、「これ、ちょきんってするんだよね!」と虹色の魚を手で三枚おろしするやり方を教えてくれた。
    最近おままごとにハマっているとはいえ、食への関心が高すぎる。
    内容はそこそこわかっていそうだったし、繰り返し読みたがっていたので全体的に気に入っていた様子。
    綺麗とか美しいとかも少しは感じるようになるといいな。
    2歳9ヶ月

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    2025年11月05日
  • 行先は未定です

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    鉄腕アトムを書いた人だったのですね。
    昔、高校生の時に
    詩を書く授業で
    恥ずかしくて自分の詩を書けなく
    バレそうもない歌詞を
    提出した記憶がある。

    今なら違反してますよね。

    詞の書き方を教わった感じです。

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    2025年10月20日
  • 完全版 ピーナッツ全集 1 スヌーピー1950~1952

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    チャールズ・シュルツさんがこのピーナッツを世に出したのが1950年。
    戦後5年だ。

    たった5年で、こんなシュールな子ども(チャーリーブラウン)や犬(スヌーピー)が主人公の漫画が、新聞に毎日掲載されていたのかと思うと、日本との差を本当に感じる。良い悪いではなく、文化の差。
    「個」が立っているアメリカと「家・家族」が漫画や絵本にもあらわれる日本。

    かこさとしさんの、だるまちゃんとてんぐちゃんは初版が1967年だけれども、とても家族的。

    そんな日本とアメリカの戦後の差なんかも感じながら読んだ。

    でも普通に初期のスヌーピーはかわいい。四足歩行。

    チャールズ・シュルツさんの人柄エピソードも載っており、興味深かった。
    何より1950年から2000年まで50年、新聞漫画を毎日掲載し続けたことに敬意しかない。

    そしてなにより、この不満たらたらそうなチャーリーブラウンが表紙絵なのもまたいい。

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    2025年09月25日
  • 愛について/愛のパンセ

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    恋、愛についての概念が
    叙情的に書かれている

    モヤモヤする切ない気持ちを
    どう解釈して受け入れて納得できるのか

    抽象的ではあるけど
    抽象的だからこそ
    共感できる言葉や文が見つかった

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    2025年09月10日
  • 茨木のり子詩集

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    たまたま地元の本屋で見つけて、名前を存じていなかったのだけれど、即購入した一冊。好きなのでずっと引き出しに入れてある。

    全てがやわらかいヤスリで削られた雷のような詩

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    2025年09月10日
  • ベージュ(新潮文庫)

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    言葉の持つ自由さと、無力感をひしひしと感じました。もう谷川俊太郎さんの新しい著作に出会えないと思うと、頁を捲る手がゆっくりになってしまいました。

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    2025年09月04日
  • 生きてるってどういうこと?

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    生きること自体がイヤになってしまう時に、やさしく寄り添ってくれる素敵な本でした。

    「うつくしいものを見ると、生きるちからがわいてくる」
    本当にそうなら、これを信じて、
    うつくしい景色や音、言葉などを探して生きていきたい。

    「絶望は出発点」
    とても心強く、背中を押してくれる言葉でした。

    共感できたり、励ましてくれたり、もう一度もっと足元をよくみてみて!という言葉が、とても素敵でした。

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    2025年09月04日
  • 行先は未定です

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    俊太郎さんは根っからの詩人なのだということを、
    改めて感じました。言葉を疑っているとおっしゃっても、難しい単行本はなくて、言葉の意味、持ち味?を素直に生かしている作品ばかりです。
    言葉の背景に、俊太郎さんの人生そのものが見えている、そんな詩を書けるなんて、すごいです。
    話す言葉、心から流れ出た言葉が、自らメロディを奏でて詩になったという感じです。
    何回も推敲なさるということですが、
    言葉に命を与え、読む人の心に響くことで、世の中のためになるって、詩人の偉大さを思いました。
    ほかにも大好きな詩人はたくさんいますが、
    俊太郎さんはわたしのお師匠さんです。

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    2025年08月31日
  • 行先は未定です

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    2024年11月13日に92歳で逝去された国民的詩人谷川俊太郎さんが最後に連載されていた朝日新聞の「谷川俊太郎 未来を生きる人たちへ」をもとに新たに詩などを掲載して再構成されたもの。

    谷川さん、井伏鱒二はお好きで西脇順三郎はあまり好きでなかったとは初めて知りました。


    目次
        いきる
    いまは生きている意味もなくていいと思える

        はなす
    僕には自分の言いたいことはないんですよ

        あいする
    好きってやっぱり非常に肯定的な言葉ですよね

        きく
    いい音楽には、自分がない そういう言葉を書けたらいいな

        つながる
    人間であることがいやなんですよ わざとらしいんですよ

        しぬ
    死ぬっていうのはどういう感じなのかな 死んでみないとわからないんだよね



    「いのち」

    ある年齢を過ぎると
    どこも痛くなくても
    体がぎこちない
    けつまずいて転んでから
    それが分かり
    体は自分が草木と
    同じく枯れてゆくと知る


    人間として
    社会に参加した
    忙しない「時間」は
    悠久の自然の「時」に
    無条件降伏する
    落ち葉とともに
    大地に帰りたい
    変わらぬ夜空のもと


    言語で意味を与えられて
    人生は素の生と異なる
    己が獣とも鳥とも違う
    生きものなのを
    出自を共にしながら
    人は誇り
    人は恥じる
        ー「今日は昨日のつづき」2025年所収



    「さよならは仮のことば」

    夕焼けと別れて
    ぼくは夜に出会う
    でも茜色の雲はどこへも行かない
    闇にかくれているだけだ


    星たちにぼくは今晩はとは言わない
    彼らはいつも昼の光にひそんでいるから
    赤んぼうだったぼくは
    ぼくの年輪の中心にいまもいる


    誰もいなくならないとぼくは思う
    死んだ祖父はぼくの肩に生えたつばさ
    時間を超えたどこかへぼくを連れて行く
    枯れた花々が残した種子といっしょに


    さよならは仮のことば
    思い出よりも記憶よりも深く
    ぼくらをむすんでいるものがある
    それを探さなくてもいい信じさえすれば
           ー「私」2007年所収




    「さよならは仮のことば」をお亡くなりになられた今再読すると胸がじんとします。

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    2025年08月18日