谷川俊太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ谷川俊太郎さんの新刊詩集・エッセイです。
新作ではないのですが、久しぶりに谷川俊太郎さんを読んで、懐かしい場所に帰ってきたような気持ちがしました。
乾いたスポンジにどんどん水が染み込んでいくみたいな気持ちとでも言えばいいでしょうか。
それとも、朝、樹々の葉からすべり落ちてきた雫を掌に受け止めたときのような気持ちでしょうか。
まだ読んでいない、谷川さんの詩があったなんてなんて幸せなんだろうと思いました。
もちろんおなじみの詩も数編入っていましたが。
前半は『愛について』という谷川さんの第三詩集で後半は『愛のパンセ』という1957年刊行のエッセイ集です。
解説は江國香織さんです。
「歩く」
異国の教会は語るだろう
夕陽からの釣橋について
崩れた壁画からの笛について
銃眼からの道について
遠い森からの沈黙について
僕は語らぬだろう
弱い獅子について
明るい旗について
錆びた銅像について
地球の半面の影について
戦争もやがてはひとつの風景だ
そして僕も亦
夕暮に今日と明日とがあるように
僕は歩き
僕は歩く
「夕方」「少女について」「星」「kiss」「地球へのピクニック」「牧歌」「生きる(有名な絵本とは別の詩です)」「泣く」もよかったです。
エッセイは途中に詩を数編はさみながら男性、女性、恋愛、ベートーヴェン、愛について、他です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあーあ、疲れたなあって日にパラっと適当なページを開いて数ページ読む用。4コマ漫画だから好きな時に読めて好きな時に止められるところがいい。
スヌーピーやチャーリー他がかわいいことは大前提にあるからわざわざ書く必要もない…んだけど、敢えて書きたい。全員かわいすぎる。ウッドストックも嬉しいときニコってするんだね。
彼らが話す内容はかわいらしい容姿とは裏腹に大人びていて、達観していて、ときには悲壮感があって、だけど次の瞬間にはホットココアと野球の話に紛れてしまう。読みながら「まあ人生ってこんなもんだよね」と思わせてくれる。そういう意味でこの本のタイトルの付け方は素晴らしいなと思う。きっと大丈夫、まあなんとかなる、こういうときだってある、と。
私が一番好きなエピソードはスヌーピーが朝起きて「世界って素晴らしい!」「僕は生きてる!」とひとしきり感動したあとに「SO?(だからなんだっていうのさ?)」というもの。生きてく上で大事な言葉だと思う。 -
Posted by ブクログ
子どもの頃に読んだはずなのに、
まるで覚えていなかった。
ほんっとに面白い傑作。
ジュディの知性と率直さを見出したあしながおじさんの導きで、
カレッジで学ぶようになるジュディの変化が、
一方的な手紙を通じて、
情緒豊かに展開していく。
この一方通行が重要なのだ。
まるで精神分析のように、
おじさまがそこにいるのかいないのか、
何を感じ考えているのかわからないからこそ、
素直になったり、怒ったり、
いろんな感情が広がっていく。
ジュディの劣等感と傷つきと寂しさは、
体験のない人間には容易には理解できないのだが、
それを不幸にしない心のちからこそ、
あしながおじさんが彼女に惹かれたところではないだろうか。
おそらく途中からジュディ以外の読者は、
このからくりが見えてくるはずだが、
それでも最後の最後まで、
息もつかせぬ約5年間の手紙がどのように終わるのか、
ふたりはどうなっていくのか、
わくわくが止まらない。
そして私は、胸を打たれて涙した。
*
安野光雅の絵が、なんとも魅力的であり、
物語に旨味を与えている。 -
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ネタバレ2018年刊。
帯にはこう記されています。
鴻上尚史が選ぶ谷川俊太郎の詩。
「さみしくてたまらなくなったら」
「毎日しかめっつらだらけになったら」
「家族に疲れたら」
「生きるパワーがほしくなったら」
・・・人生の折々に読みたい谷川俊太郎の詩を、劇作家・鴻上尚史がセレクトし、エッセイを添えた、谷川&鴻上版「人生処方詩集」。
他の谷川さんの文庫のあとがきに、どなたかが、書いていらっしゃいましたが、谷川さんの詩集の所有率は日本人においては、かなり高いだろうということでした。
でも、まだ谷川さんの詩を教科書やCMではみたことがあるけれど、本を持っていない方がいたら、最初に持つ一冊にこの本はかなりお勧めです。
鴻上さんはエッセーの中で、
「詩の言葉で自分の生命力の器にエネルギーを充填させるのは、とても効率がいい有効な方法です。長編を一冊読む時間の何十分、何百分の一の時間で、小説がくれるのと同じか、場合によってはそれ以上のエネルギーを満たすことができるのです。(中略)なんて素敵なことなのでしょう」とおっしゃっています。
私はこの本にも載っている「泣く」という詩に他の選集で読んで何度も惹かれたのですが、これって、この本の分類によると失恋の詩だったのですね。この本を読んでわかりました。でも何度読んでもよいと思います。
他にも好きな詩はたくさんあります。
「ことば」(すごく懐かしい)
「しあわせ」
「生きる」
などははずせないです。 -
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ネタバレ2018年刊。
谷川さんの最も最近でた詩集のひとつです。
中身は1950年から2017年までにかかれた作品の中から、音楽や音、聞こえるもの、うた、などに関係のある詩を集めたものです。
あとがきに、谷川さんは「若いころから私は詩と音楽を切り離して考えたことはありませんでした。詩も音楽も沈黙・静けさを古里として生まれてくる姉妹なのです」と記されています。
私は高校3年までピアノを習っていたので、
「ピアノを開く時」
という詩に最も共感を覚えました。
あとは
「26」
「三月のうた」
も好きな詩でした。
「あのひとが来て」
はいわずと知れた名詩ですね。 -
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ネタバレ谷川俊太郎さんと、詩を書き始めて一年の内藤里永子さんが初めて顔を合わせて、打ち合わせなしで、一夜の詩遊び(朗読披露)をしたときの記録だそうです。
私は谷川さんの大ファンなのでやはり谷川さんファンであられる内藤さんが谷川さんに向けて詠まれた詩がすごく新鮮にかんじられました。
内藤さんの詩では
「谷川俊太郎さんに」
「白い部屋見つけたの」
「気分はこんな風」
がいいと思いました。
谷川さんの詩では
「夢の中の設計図」
がいいと思いました。
内藤さんが巻末にかかれた「ひと夜の詩遊び・ノート」も会場の雰囲気が伝わってきて、楽しかったです。
和歌は人麻呂、俳句は芭蕉、詩は(わたしたちの世紀に)谷川俊太郎。
だそうです。 -
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ネタバレP148「あなた」
P268「あいしてる」
のふたつがいいと思いました。
ふたつとも、ひらがなだけの、とてもわかりやすい詩です。
「あいしてる」
あいしてるって どういうかんじ?
ならんですわって うっとりみつめ
あくびもくしゃみも すてきにみえて
ぺろっとなめたく なっちゃうかんじ
あいしてるって どういうかんじ?
みせびらかして やりたいけれど
だれにもさわって ほしくなくって
どこかへしまって おきたいかんじ
あいしてるって どいうかんじ?
いちばんだいじな ぷらもをあげて
つぎにだいじな きってもあげて
おまけにまんがも つけたいかんじ -
Posted by ブクログ
ネタバレ日本の現代の詩人で、一番有名な方(たぶん)の自選の選集だけあって、言葉の宝石箱のようなすばらしい詩集でした。(こんな使い古された表現しかできないのが、もどかしいです)
もう、おなかがいっぱいで、たいへんでした。
全部読んでしまうのが、とてももったいなかったです。
特に気に入った詩に、付箋をつけていったら、付箋でいっぱいになってしまったので、その中から、かなり減らして、今の私が好きな詩だけを数編だけ選びました。
私の感想なんて、とてもつけられないほど、すばらしい詩ばかりでした。
好きだったもの。
「悲しみは」
「くりかえす」
「ほほえみの意味」
「そっとうた」
「あなた」
「陽炎」
「ぱん」
「足し算と引き算」
「十二月」
「願い」
「できたら」
次に読み返すときは、また違うものがよいと思うかもしれませんが。
巻末の山田馨さんの解説も、谷川さんの私生活などが、垣間見られて、興味深い内容でした。 -
Posted by ブクログ
演出家の鴻上尚史さんが、谷川俊太郎さんの詩をテーマごとに紹介していく一冊。
詩は本当は私たちの身近にあるもので、日々の言葉にならない思いをお腹の底にストンと落としてくれるもの。
そういう観点から、鴻上さんが谷川医院の受付として、心の症状にあわせて薬という名の詩を処方してくれる本。家庭薬局、民間医療、詩をそんな風に取り上げるなんて、新鮮で面白くて、好き。そして、たしかに詩は薬になると思った。
もうだめだと思った時に、聴く曲。その詩に力をもらう、そんな経験は結構ある。詩に馴染みのない人もそんな風に詩を捉えてもらえたら、と語る鴻上さんの言葉が優しくてわかりやすい。
症状の項目は
さみしくてたまらなくなったら
毎日、しかめっつらだけになったら
愛されなかったら
愛されたら
大切な人をなくしたら
家族に疲れたら
戦争なんて起こってほしくないと思ったら
歳を重ねることが悲しくなったら
などなど
それぞれに5.6つの詩が紹介され、鴻上さんの短いエッセイがつづく。どちらも胸にしみる。
谷川さんの詩はいつ読んでもどうして、ピターッと、私の気持ち!これ!とくるものがあるのだろう。そして、読後が暗くならない。
鴻上さん曰く、どんなに悲しんでも地獄でも谷川さんはコミュニケーションの手を伸ばしているように感じる。あなたを理解したい、またはこんな風に思ってしまう自分を理解したい、という思いです。と。その先にかすかな希望があると。
折に触れて服用したい処方箋の一冊。