加藤千恵のレビュー一覧
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ネタバレ自分に重ねて、
吐き気がするほど、
身に染みる話だった。
大好きだよ。君しかいない。
と、言うのに、
欲情されない辛さ。
「不能」を責める事は
パートナーであれ、タブー。
自分の知らないところで
"気持ちは無い浮気"をされる裏切り。
それならば。と、
自分も暴挙に出ざるをえない、
心の切迫感。
読み進めながら、なぜタイトルが
「アンバランス」なのか、
度々考えていたけれど、
最後のP204以降、ラストまでの
築いてきたもの総崩しにする
主人公、日奈子の叫び。
「オセロが白から黒になるように。」
まさに。
妙齢の女性の心理を描くのが、
本当にお上手でした。
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Posted by ブクログ
読み進めていくうちにそれぞれの登場人物の関係性がわかってきて、ページを捲る手が止められなくなる。
「この時本当はこう思ってたんだ」が答え合わせのようで楽しい。
登場人物みんなに共感できるポイントがあって、首がもげそう笑
何もかも輝いて見え希望に満ちていた時間、不確かな未来への不安、そして「過去に思い描いていた夢や希望が、必ずしも叶うわけじゃない。」の切なさ。この絶妙な甘苦のコントラストが、「ハニー ビター ハニー」や「さよならの余熱」、「ハッピー⭐︎アイスクリーム」を思い出させて、これぞ加藤千恵さんの作風だなと感じました。
登場人物みんな幸せになってくれ〜。 -
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Posted by ブクログ
「私とあなたは違う人間なんだ」という現実に、打ちのめされたり、逆に「だからこそ」と前向きに考えられたり。
いままでの加藤さんの軽やかさ、鮮やかさ、時折感じる苦味はそのままに、急に訪れる衝撃が加わり、以前よりも深みを感じる作品でした。
加藤さんの世界に出てくる、お菓子や飲み物、料理、本当に鮮やかで魅力的で、とても美味しそうで、それでいて登場人物の心情を反映していて、そういうところがもう本当に好きなんだよなと、読みながら身悶えてしまう。あぁ、過去作読み直そう。
今回の短編では特に「お茶の時間」はお気に入り。
ちょうど台湾烏龍茶を飲みながら読んでいたこと、私も紅茶やお茶がすごく好きで、出てくるお -
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たまに読みたくなる加藤千恵。
今回は私好みで大好きな一冊になった。ボーナストラック的な3篇(特に最後の2つ)はそれまでとは違ったもので、ある意味加藤千恵的。なくてもよかった。
出てくるごはん屋さんが実在しているとわかってからはgoogleマップで調べたりもして、機会があったら行ってみたい。(閉店しているお店もあった)
街によって登場人物たちや選ぶお店の雰囲気が違っていて、それもまたおもしろい。
「市」は武蔵野市しか出てこなかったが、国立市あたりでもおもしろいのができそうだし、奥多摩あたりだとどういうのができるかなと考えたりしてしまった。
続編も期待したいし、オムニバスドラマも観てみたい。
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恋愛のワンシーンと、最後に短歌が添えられるショートストーリー集
著者の小説デビュー作「ゆるいカーブ」に加筆、改題して文庫化された作品
全37篇の掌編を収録
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久しぶりに再会した元彼と飲むビールの味、男友達と初めて寝てしまった夜の記憶、不倫相手が帰っていった早朝の電車の音…。まっすぐ進まない恋をしている人にだけ見える景色がある。せつない記憶を切り取った三十七のショートストーリーに短歌を添えて贈る、『ハニービターハニー』の原点。甘くて苦い恋を描く、人気歌人の処女小説集
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フルーツを恋愛に例えて -
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本好きにはたまらない、本好きのための本!
本の中で本を読んでる人たちの話。
最後の新刊小説が撲滅されるやつとか、、、読んでて、
いやだ!いやだ!いやだ!そんなのは嫌だ!
昔の小説も全て読破したいと、野望があるけど、それでも、、、新刊小説が出ないなんて!!!!
なんか、悔しくて涙がでそうでした、、、、
ホント、、、、
わたしはこれだけ本が好きなんだから、もっともっともっと応援していかなくちゃならないよな!!!!と、思った。。。
さすがに月30冊は買えないので、せめて数冊でも新刊買ってく!!!!!!!!!!
全力で本屋さん支えて行きたい。。そんなふうに思う一冊でした。
千早茜さんの