加藤千恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
誕生日やクリスマス、結婚記念日にお正月など、
それぞれの記念日を一人で過ごすことになった女性たちを主人公にした、9つの短編集。
大切な日、誰かと一緒に過ごすはずだった日に、
いろいろな理由で1人にならざるを得なかった主人公たち。
大好きだった人のこと。
家族のこと。
友達のこと。
本当なら当たり前のように一緒に過ごす未来があったはずなのに、そうならなかった未来に進んでしまう、主人公の悲しみや切なさに自分も経験した時のことを思い出してしまいました。
でも不幸なだけでは終わらない。
どの主人公もいつしか前を向いている。
そんな彼女たちに私も前を向く力をもらえました。
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Posted by ブクログ
自分は男ですが、ここまで考えさせられる本は久しぶりでした。
女性、特に出産を経験したことがある方、医療従事者の方は、自分の何倍も感情を揺さぶられるかもしれません。
NICUを舞台に、赤ちゃんとその家族、医師や看護師、清掃員など、さまざまな立場の人たちの想いが交差していく短編集です。
読み始めは医療現場を描いた作品という印象でしたが、読み続けていくうちに、命が生まれる場所は不安や祈りが集まる場所でもあるんだなということでした。
新しい命の誕生は本来なら喜ばしいことなのに、NICUではその喜びのすぐ隣に、怖さや後悔、どうにもならない現実があります。
親の不安や葛藤、医療者の責任、それぞれが抱える言葉にならない感情が積み重なっていきます。
決して大きな出来事ばかりではないのに、一つひとつの出来事が胸に沁みて、何度も考え込んでしまいました。
印象に残ったのは、主人公が一人ではなく、それぞれの立場から同じ場所を見つめているところで、誰かにとっての日常が、別の誰かにとっては人生を変える一日になるということを改めて感じました。
描き方がとても丁寧で、人とのつながりの尊さを感じられ、“誰かの名前を呼ぶという何気ない行為には、その人の存在を認め、想い続ける意味が込められているのかもしれない”という気持ちが残る一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ずっと積読しちゃっていた一冊。
とっても面白かった!!
マッチングアプリで色んな人と出会って、色んなことを感じたり、知ったりする、主人公(30歳)のお話。
私自身も、以前マッチングアプリを利用したことがあったので『わかる!』『こんな人本当にいるの?!笑』と思いながら読めたのが楽しかった。
今の時代ではマッチングアプリで出会うのはよく聞く話になっていて、なんだかすごい世の中だなぁとも思う。
主人公は色んな人と出会っていく中で、自分が選んでる立場ではなく、相手にも選ばれているんだと気づいたところがハッとさせられた。
本当にそうだよなあ。
自分の基準で『ここはなんか嫌だな』『あの人のが良かったな』とか色々思って連絡するのをやめたりするけど、相手だって同じ。
相手もきっと同じように思ってる。
そんな中で実際におつきあいに発展するって素敵なこと。
そして何より、主人公が自分の人生を見つめ直し、前向きに行動するようになったところがかっこよかった。
自分ももっと自分の人生を楽しく生きられるように、小さくてもいいから、何かを初めてみようかな。
2026.6.30(火) -
Posted by ブクログ
婚活を通じて自分自身を見つめる物語
私が婚活をしていた頃は、まだマッチングアプリが流行る前でした。まだガラケーを使っていたし笑 そのため、私もマッチングアプリのことをよく知らず、興味津々。しかし、本作はマッチングアプリを軸にしつつも、内容はオーソドックスな婚活物語だと思います。
妹・広実の勧めでマッチングアプリを始める琴実。二人でプロフィールを入力する様子や、初めてのアプリの機能に興味を持つ様子は楽しげ。プロフィール記入は私も経験がありますが、なかなか面白いですよね。自分の意外なアピールポイントに気づいたり、書ける趣味が無くてがっかりしたり。
最初はアプリに抵抗のある琴実。でも、広実が言うように、出会いのきっかけなんて何であれ、考え方次第で全部ドラマチック。私もそう思う。
「離れた場所で、指先から知り合っていくなんて、ドラマチックでしょ、充分に」
その後、様々な異性との出会いを重ねるものの、なかなかピッタリな相手には出会えない。極端なダメ男性が登場するわけではないが、どうしても合わない点があったりする。悪い人ではないんだけどちょっと合わないかも、という、実際にいそうな人が色々と登場。中でも、無自覚に会話の中でマウントを取るタイプの男性は、まるで私を見ているようで、ちょっと反省笑
琴実は異性との出会いを通じて、自分自身を見つめ直していく。性格、仕事、年齢、体。本作は成長の物語でもある。結婚はゴールではなく、新しい生活や人生のスタートなのだ。
そして、ラストが思いのほか気持ちよかった。いい作品だったなあ。