加藤千恵のレビュー一覧

  • いろごと

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    読み終えた後は、心がじんとする。まるで、友達の話を聞いているような。過去の自分のことのような。そんな身近で、ちょっと胸がズキンとする短編集。女の子は、みんな一度はこんな気持ちを経験しているんではないだろうか。

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    2019年11月19日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    スカイツリーを見上げる下町の片隅にある、架空の商店街の物語、第2弾。
    ファッションビルにテナントが入っている、とか、お菓子の箱にケーキのアソートが入ってる、とか、アンソロジーによってイメージはそれぞれだが、やはり、これはまぎれも無く商店街なアンソロジーだ。
    家族や親戚のような、血の繋がりでもあるような不思議な統一感。
    他のお店の話題が出たり、人物が出たり、ひとつの世界を作り上げている。
    中でも伊藤米店のおにぎりの人気ときたら、スカイツリーもうらやむくらい?
    幽霊が出たり、逃亡者が立ち寄ったり、商店街の人々に見守られて幕が下りたり、小さな事件を繰り返しながらも生活は続いていく。

    どれも良かった

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    2018年01月06日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    ネタバレ

    【あらすじ】
    ここはすこし不思議で、どこかなつかしい「明日町こんぺいとう商店街」。入り口に立つ「招きうさぎ」に迎えられ、今宵も6つのお店に灯がともります。ひとつの商店街を舞台に6人の人気作家が紡ぐ、ほっこりおいしいアンソロジー第2弾!

    【感想】

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    2017年08月07日
  • ハニー ビター ハニー

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    加藤千恵さんを知るきっかけになった、大好きで大切な一冊です。
    高校時代からもう何度か読み返しているのですが、ひさしぶりに手に取ると忘れていた部分がちらほら。
    「甘く響く」と「ねじれの位置」は今読んでもやっぱり胸がきゅううんとなります。
    そうそう、恋をするってこういうことだと転げまわりたくなるような甘さ。
    けれどそれとは対照的に、タイトル通りビターなほろ苦い恋模様もいくつも収録されています。
    さらっと読めて、ずっと心に余韻を残す素晴らしい短編集です。

    どうして加藤千恵さんの書く小説が好きなんだろうと思ったとき、解説の島本理生さんの例えがぴったりでした。万華鏡。
    見逃していた、矛盾していた感情を

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    2018年08月11日
  • あとは泣くだけ

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    加藤さんの小説を遡って読んでいますが、
    どの作品も、言葉選びも話の展開も巧みで面白く、
    この作家さんに出会えてよかったです。

    恋愛小説はあんまり、なんて思っていてほんとうに損しました。

    一人称で淡々と話を進めつつ、
    そこに挟まれるジャストな感情表現と会話の妙で、
    登場人物の気持ちと状況が手に取るように伝わってきます。

    恋愛が少しうまくいかなくなった人たちが、
    もがくあまりに少しずつ日常よりずれて
    (いわばちょっとだけ狂気じみて)ゆくさまを描くのも加藤さんは素晴らしく上手いと思うのですが、この本はそのあたりが多く楽しめますよー。

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    2016年02月18日
  • その桃は、桃の味しかしない

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    なんかもう、ぐしゃぐしゃの、どうしようもない気持ちを、加藤千恵さんはいつも代弁してくれる。
    夏に旬のかわいい桃。甘くてやわらかい桃。傷つきやすい桃。本当は渋みもあったりして。旬は短かったりして。そんな恋の話。

    今の自分の恋と重ねて読んだ。
    うまくいかないことなんてわかっているのに、やめられないのはなぜだろう。

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    2016年01月02日
  • いろごと

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    2015/6/13

    色事。ショートストーリー。

    もう過去にしかないわたしの色事。
    恋愛現役時代だったら泣いていたかもしれないなぁ。
    各話、心当たりがありすぎて胸がキュッとなって本を閉じて深呼吸する時間が必要だった。
    人生で恋愛できる期間ってすごく短いね。


    いつもなら家に着くなり、メイクを落として服を着替えるのに、今日はそうしないのは、たった今彼から連絡が来ても、すぐに出かけられるようにしておきたいからだ。
    食事に誘われるかもしれないから、まだごはんも食べていない。
    携帯電話が圏外になっていないかばかりを確かめてしまう。ここにいて、誰かからのメールや着信が届かなかったことなんてないはずな

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    2015年06月13日
  • 真夜中の果物

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    何だろう、このフンワリとした温かさ(*'ω'*)
    切ないのに心がジワリと温かくなるのは、主人公達の前向きな心のおかげかな?
    彼女たちは、これからもゆるいカーブを曲がりながらも前へ前へと進んで色んな景色を見つけていくんやろうなぁ(*ノωノ)

    ☆よく晴れた日に
    ☆まるわかり
    ☆二冊
    ☆酢豚
    ☆ただいま
    ☆一目惚れ
    ☆三年半ぶり
    ☆桜の季節
    ☆綺麗なだけ
    ☆からっぽの部屋
    ☆コーヒー
    ☆沈黙
    ☆距離感
    ☆非・寿
    ☆地下鉄に乗って
    ☆行ったことのないベトナム
    ☆恋よりも
    ☆テレビ
    ☆男友だち
    ☆二人の男
    ☆憧れ
    ☆電車の音
    ☆彼女からの電話
    ☆話さなかったこと
    ☆カシスオレンジ

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    2015年06月04日
  • いろごと

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    20色のショートストーリーと短歌。
    「いろごと」とあるだけ恋愛のお話でした。

    加藤千恵さんの小説も好きだけれど
    元々短歌の大ファンだったため
    20もかとちえさんの短歌が読めるのか!と
    渋谷でサイン本を購入しました。

    想像していたよりずっとカラフルで
    装丁のイラストや本型も素敵。
    文庫本も好きだけどハードカバーの方が
    その本の個性が出ていて好きだと最近気づきました。

    ショートストーリーも
    本当に短いのに切なくて苦しくて
    ちりりと胸が痛んで。何回も読んでしまう。

    そして添えられている短歌が
    どの「色」も本当に素敵で。
    やっぱりこの人の詠む短歌が大好きだなと思いました。

    この先も大切にした

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    2014年12月18日
  • ハッピー☆アイスクリーム

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    高2です。ちょうど、この本の主人公と同じような年だからかな、
    こんなに共感できた本は初めてです。
    共感という二文字で表すと軽く聞こえてしまう気がするけれど
    短歌はもちろん短編小説もぐっとくるものが多かったです。
    読み終わった時にほんのり暖かい気持になる本は久しぶりです。
    友達に借りた本ですが、自分で買って本棚にいれたい本になりました。

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    2014年09月12日
  • ごはんの時間割(1)

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    私はこの形態大好き!
    小説家の加藤千恵さんの作品がもともとすきなこともあるけど、新しい形で読みながらずっとわくわくしてた。
    オカヤ先生の描く気だるいボブ女子すきやわー。

    最後のキングオブコメディのふたりをおもてなす対談ページも面白かった。

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    2014年08月04日
  • ハッピー☆アイスクリーム

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    作者の感情がストレートに直接心に響きました。
    とにかく衝撃的でした。
    短歌ってとっつきにくいイメージがありましたが、ストレートな感情をぶつけるには最適な方法なんだなと思いました。

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    2014年03月29日
  • 映画じゃない日々

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    ある小さな映画館の同じ上映時間に居合わせた女性たちの連作短編。

    高校生、大学生、OL、主婦、フリーター、転職活動中、そして主演女優。


    年齢も置かれている状況も違うけれど、
    それぞれのストーリーに共感できる言葉や思いが
    ちりばめられている。

    登場人物たちは、人から見たら些細なことかもしれないようなことで悩んでいるんだけど、
    それがすごくリアリティがあって、共感できる。

    加藤さんは
    日常の中にある誰もが抱えたことのあるような
    思いをくみ取るのが、本当にうまいです。


    あたしの日々だって、
    映画じゃない。

    劇的なことがおきなくても、大切に生きたいって
    思えるような作品。

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    2014年03月08日
  • 真夜中の果物

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    2~3頁の中に短い時間を切り取って書かれた小説なのに、感情移入してしまうし、結構共感してしまう。
    そして時にドキドキ、時に切なく。
    一つ一つは、かなりショートで軽く読みやすいけれど、心地よい小説でした。

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    2014年11月02日
  • さよならの余熱

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    加藤さんの作品は毎回心理描写にリアリティがあると思う。

    些細なすれ違いや別れの予感
    新しい恋が始まる瞬間。

    とても繊細。

    設定も普通というか友達や友達の友達の話を聞いているかのような、身近さがある。

    でもすごく、心を揺さぶられます。

    感情移入がしやすいのかな。


    きゅんと切なくなったり
    ほっこり嬉しくなったり。

    登場人物たちが幸せになれたらいいのにと
    願ってしまわずにはいられない。

    彼女たちのその後が気になります。

    短編なんだけれど、少しずつ繋がりがあって
    それも気づくとワクワクします。

    やっぱり加藤さん好きです!

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    2013年12月19日
  • さよならの余熱

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    いくつかお話が入っているんですけど、全部がどこかでつながってるんですよね。
    友達だって、その辺の道ですれ違う人だって、みんなそれぞれ一生懸命いろんな形の恋愛をしているんだってことだと思いました。
    恋愛っていいことばかりじゃないけど、絶対無駄なことなんてない!
    と、信じています(笑)

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    2013年10月30日
  • さよならの余熱

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    半身浴のおともに最適な恋愛連作短編集。

    最初の「つまらぬもの」は、わかるわかるという気持ちでいっぱい。
    恋の終わりとか始まりとか、大きな目で見ればそのへんにいくらでも転がっている。
    大きく見れば、特別じゃない。
    だけど、その人からみたら特別。それが恋愛ですよね。

    追体験できるような日常の恋愛を書いてくれる人は多くない。
    まして、今回は連作短編集。
    先生を好きな生徒の話があれば、彼女の浮気に気づいたその先生の話があり、かと思えば、その彼女の純愛浮気話があり・・・
    繋がる物語に、次は誰が主人公かとわくわくしながら読みました。
    それぞれの短編が思わぬところでリンクしている。連作短編集は好きだなあ

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    2013年04月27日
  • 春へつづく

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    卒業式の朝だけ、願い事を叶えてくれる「あかずの教室」の扉がひらく というエピソードを軸に不思議なつながりにグイグイ引き込まれる。久しぶりに一般書読書を楽しみました。

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    2013年04月18日
  • ハッピー☆アイスクリーム

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    加藤千恵さんの短歌が好きだ。
    加藤千恵さんの紡ぐ言葉が好きだ。

    そう思った最初の本。


    何より短歌が素敵すぎる。


    女子高生のうちに読めて良かった、
    と心から思う。

    キラキラした
    だけどそれだけじゃない
    なにかが残る。

    あの時感じた想いと同じような。

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    2013年03月05日
  • 映画じゃない日々

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    あ゛ーーーー、私がたくさんいた。
    高校生のときに体育祭の練習をサボって一人で映画を見に行ったし、優越感に浸りたくてでもなんか傷ついたのは自分だったこともあるし、バイトしてたから普通に就職して結婚している友人に強がってみせたこともあるし、嫌いな子だってもちろんいるし、無職経験者だし(私は何回か職業の蘭に無職って書いたなぁ)、彼女じゃないあたしの今はもうそれでよかったなんてついこの前思ったことだよ!
    ブサイクな気持ち隠してみてもほら、見抜いて言葉にする人がいる。

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    2012年12月17日