あらすじ
久しぶりに再会した元彼と飲むビールの味、男友達と初めて寝てしまった夜の記憶、不倫相手が帰っていった早朝の電車の音……。まっすぐ進まない恋をしている人にだけ見える景色がある。せつない記憶を切り取った三十七のショートストーリーに短歌を添えて贈る、『ハニー ビター ハニー』の原点。甘くて苦い恋を描く、人気歌人の処女小説集。
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Posted by ブクログ
恋の様々な一瞬を切り取ったショートストーリーと短歌。加藤千恵は、切ないとか愛しいとか、恋愛に付随してくる面倒くさい感情の機微を的確に表現するのがすごく上手い!私もこんな小説が書けるようになりたいな。カフェで読むもんじゃなかった。泣きそう…
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『あなたと食べたフィナンシェ』がとっても良かったので、こちらも拝読
作者のあとがきにある言葉
「まっすぐに歩いているはずだったのに、振り返って確認すると、直線だと思っていた道は、ゆるやかなカーブだった。そんな、カーブにさしかかった人を描きたかった」
「ここに出てくる人たちはみんなスタートでもゴールでもない場所にいます」
この言葉がまさにその通り。
でもすべてを包みこんでくれるような感じで、どのお話も愛おしかった
Posted by ブクログ
恋愛とは「勘違い」だ。
山崎ナオコーラ
生きている人間は全員途中、
まっすぐ歩いているようでもカーブだったりする。
恋愛を扱う映画も歌も
一部のセリフ、歌詞だけが刺さることもある。
でも数年経ってみると、
あの頃の自分はガキだったなあ
なんて思うわけで。
でもその数年後、
やっぱりそうだよな、なんて
取り止めのない、正解のない問いを考え続けるのだ。
ゆえに数年後この小説を読んだとしたら、
刺さる話は違うのかもしれないし、
同じなのかもしれない。
今刺さるのは以下
忘れようとしているうちは
まだ忘れられずにいるってことなのだろう
幸せになって欲しいと思ってる気持ちは
嘘じゃないけど
だけど
Posted by ブクログ
何だろう、このフンワリとした温かさ(*'ω'*)
切ないのに心がジワリと温かくなるのは、主人公達の前向きな心のおかげかな?
彼女たちは、これからもゆるいカーブを曲がりながらも前へ前へと進んで色んな景色を見つけていくんやろうなぁ(*ノωノ)
☆よく晴れた日に
☆まるわかり
☆二冊
☆酢豚
☆ただいま
☆一目惚れ
☆三年半ぶり
☆桜の季節
☆綺麗なだけ
☆からっぽの部屋
☆コーヒー
☆沈黙
☆距離感
☆非・寿
☆地下鉄に乗って
☆行ったことのないベトナム
☆恋よりも
☆テレビ
☆男友だち
☆二人の男
☆憧れ
☆電車の音
☆彼女からの電話
☆話さなかったこと
☆カシスオレンジ
☆あたしの好きな男
☆駆け落ち
☆傷
☆手紙
☆薄明かり
☆想像力が足りない
☆Co2
☆遠い夜
☆しらっちと桐子とわたし
☆クリスマス
☆キムチ鍋
☆路上教習
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2~3頁の中に短い時間を切り取って書かれた小説なのに、感情移入してしまうし、結構共感してしまう。
そして時にドキドキ、時に切なく。
一つ一つは、かなりショートで軽く読みやすいけれど、心地よい小説でした。
Posted by ブクログ
様々な恋愛の場面を切り取った短編ストーリーに短歌が添えられている。
理解できない心情もあれば、めちゃくちゃ共感できるものもある。
人によって色んな恋愛のカタチがあり、必ず自分に刺さるエピソードに出会えると思う。
現在進行形で幸せな恋をしている人、失恋した人、恋愛から遠ざかっている人、色んな人に読んで欲しい。
Posted by ブクログ
「話したいことがたくさんある、中華料理で何が好きとか」
「来年もかどうかはわからないけれど、今はあなたと桜を見たい」
この2つの短歌が結構好き
Posted by ブクログ
私が読んだことのある加藤千恵さんの作品よりも「昔のものを読んでみたい」という好奇心から手に取った。
表紙のイラストが見れば見るほど美しい。
ここまで短編の加藤千恵さんの作品を読んだのは初めてだったので、いつも以上に想像力が掻き立てられる。
なんら統一性のなさそうな短編集に「?」が浮かびかかったが、最後のあとがき「ゆるいカーブ」という言葉を見て、この1冊が完成したように思う。
Posted by ブクログ
短編集だから本慣れしてない人も読みやすいです!恋愛してない私からしたらこんなこともあるんだ……って感じだけど、だからこそしれないことしれて面白い!(恋愛経験ないだけ)恋愛したくなります……
Posted by ブクログ
【あらすじ】
久しぶりに再会した元彼と飲むビールの味、男友達と初めて寝てしまった夜の記憶、不倫相手が帰っていった早朝の電車の音……。まっすぐ進まない恋をしている人にだけ見える景色がある。せつない記憶を切り取った三十七のショートストーリーに短歌を添えて贈る、『ハニー ビター ハニー』の原点。甘くて苦い恋を描く、人気歌人の処女小説集。
『まったく考えられないとか、絶対に結婚なんてしないと思っていたわけではなかった。まだ早いな、今じゃないな、と思っているうちに、34歳になった。(非・寿)』
『考えたって無意味だ。選ばなかった道が、今自分のいる場所よりも幸せだなんて、誰にもわかるわけがない。(非・寿)』
『結婚はゴールじゃないというフレーズを、何度も目にしたことはあるけれど、結婚が具体的になってくるまでは、実感できずにいた。ようやくわかり始めているところだ。結婚することも、大人になることも、ちっとも終わりじゃない。私たちはいつだって途中だ。(地下鉄に乗って)』
『みんな上手に幸せになればいいのに。誰も傷つかずに。(薄明かり)』
【個人的な感想】
物語が終わるごとにある短歌が心に響く。
自分の恋愛と重なる短編がきっと見つかる!
Posted by ブクログ
加藤さんの作品は初めて読んだ。
いろんな人がでてくるこの短編集。
しみじみしながら読んだのだけど、淡々としながらもズシッとくるものがあったり。
他の作品も読みたいな(◕ᴗ◕✿)
Posted by ブクログ
恋愛のワンシーンと、最後に短歌が添えられるショートストーリー集
著者の小説デビュー作「ゆるいカーブ」に加筆、改題して文庫化された作品
全37篇の掌編を収録
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久しぶりに再会した元彼と飲むビールの味、男友達と初めて寝てしまった夜の記憶、不倫相手が帰っていった早朝の電車の音…。まっすぐ進まない恋をしている人にだけ見える景色がある。せつない記憶を切り取った三十七のショートストーリーに短歌を添えて贈る、『ハニービターハニー』の原点。甘くて苦い恋を描く、人気歌人の処女小説集
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フルーツを恋愛に例えているのかな?
時には甘く、時には酸っぱく
香りも甘美ではあるが儚い感じが
私の好きなストーリーは「カシスオレンジ」
好きだった気持ち
現在とのギャップ
そして、以前好きだったという気持ちに思いを馳せるのがよい
短歌だけで選ぶなら「傷」が一番自分に近い経験でしょうか
ショートストーリーのシチュエーションはまったく関係ないけどね
私の場合は物理的な傷ではなく心理的な傷
傷つけられたと思っているけど、実際には相手も傷ついていたり
男女の別れなんてそんなもんですよねー
シチュエーション的に好きなのは「憧れ」
女性同士の集まりと関係性
柚木麻子さんの小説「あまからカルテット」のような雰囲気を感じる
「二冊」なんかも好き
同じ本が二冊あるシチューエーション
元彼の置いていったボロボロの「キッチン」
ってか、「キッチン」をそこまで読み込む男って……
「CO2」もなかなかよい
恋愛における、付き合う相手からの影響と、別れた後の切り替えが面白い
収録作は以下の通り
よく晴れた日に
まるわかり
二冊
酢豚
ただいま
一目惚れ
三年半ぶり
桜の季節
綺麗なだけ
からっぽの部屋
コーヒー
沈黙
距離感
非・寿
地下鉄に乗って
行ったことのないベトナム
恋よりも
テレビ
男友だち
二人の男
憧れ
電車の音
彼女からの電話
話さなかったこと
カシスオレンジ
あたしの好きな男
駆け落ち
傷
手紙
薄明かり
想像力が足りない
Co2
遠い夜
しらっちと桐子とわたし
クリスマス
キムチ鍋
路上教習
Posted by ブクログ
Chaptersで届いた本。
初めてこの方の本を読みましたし、普段こういう分野は読まないので、なんだか新鮮でした。
ショート集で、切ない感じのお話が多かったですけど、あぁ、なんか分かるなぁ。と思ったり共感出来るお話もあり、1つがとても短いので読みやすかったです。
Posted by ブクログ
もう何年も前に一度だけ読んだ本だったけど、たまたま目に止まったので、もう一度読んだ。かなり短いストーリーと最後に短歌、がずっと続くのだけど、毎ストーリーの最後の短歌でひとつひとつのストーリーの収まりが良くて読んでいて心地が良かった。短歌っていいなぁって。言葉を紡ぎ出して、かつ心地よく。。
物語の主人公たちは皆バラバラの世代であったり環境にあるので、読んでいて何かしらはその時々の自身の環境に近しいものがあるのではないかと思う。以前に読んだ時はまだ大学生だった私も大人になり…読んだ印象、自分と重ね合わす対象も変わった。今の私は「非・寿」の主人公に見事に当てはまる感情を持っている。「結婚…ねぇ。」って世代です。
どのストーリーも、なんでもない日常の一部を切り取ってる。だからこそストーリーの最後の短歌を読む時、自分の「思ってる誰か」に思いを馳せてみたりして…物語はサラッと読みやすいけど、そんな感じで時間をかけて楽しみながら読むのも面白い本だった。
山崎ナオコーラの解説に、アニメ「かぼちゃワイン」が出てきてちょっと嬉しかった。昔好きだった人が好きなアニメ。あの頃、「観たよ」って話したくて一生懸命観てたなぁ…。ってまさかの解説読みながらも思いを馳せてしまって笑
読んだことがあったはずなのに、今回読む前に「どんな本だっけ?」としか思えなかったので、感想をしっかり書いてみました。また時間が経ったら読み直そう(^^)
Posted by ブクログ
短編集。
いつものように短歌が添えられています。
加藤さんの書く人物や情景は、
気取ってなくて本当に友達の話を聞いているかのよう。感情移入もしやすい。
選んだようで選んでない。
どっちのほうにも進める。
物語のラストが本当の終わりじゃなくて
彼女たちの日常は続いていくって感じられます。
通勤時間にさらっと読めました。
Posted by ブクログ
ショートショートって書く方も読む方も難しいなぁと感じた。作者は少ない文字数で相手に伝えなければならないし、読み手も想像力を他の長い小説を読むときよりも働かせて読まなければならない。だけど同じ作者の書く
短い文章が続くと、いくら好きな作家さんの作品でも飽きがくるというか、お腹いっぱい!となるのは仕方のないことなのかなぁ。大好きな作家さんなのに、後半飽きてきたので。短くて想像次第ではいくらでも膨らむ作品ばかりなので、朗読の練習で使おうと思っています。
表紙の絵が凄く好きです。元々好きな作家さんだから違う表紙でも買ったんだろうけど、これに限ってはジャケ買いした感じがする。
Posted by ブクログ
「話したいことがたくさん残ってる
中華料理で何が好きかとか」
この二行に、「おお」となった。ついこないだ、同じことを思った。こう昇華できるんだ、とも思った。
他愛もないことをたくさんたくさん話したいんだよね。
解説でもやっぱりこれに触れてた。
「パイナップルは要らないことを証明」したい
わたしのTwitter裏アカウントこんなのばっかだ(笑)本書けるかしらww
Posted by ブクログ
学生に薦められて、しかも貸してもらって読んだー。よかった!ほんとに短いけど、ぶつ切りにはなってないし、リアルだけど安っぽくはなってない。
大作とか呼ばれるものではないんだけど、こういう気持ちを拾い上げるのが上手いのは間違いなくひとつの才能だよねえ。薦めてくれた子は「テレビ」、わたしは「桜の季節」を自分に重ねて読んじゃった。登場人物の名前変えたら本気で自分の話だと思えちゃうくらい。
始まりから運命的なわけじゃない、けれどどうしようもなく、心はうごく。中途半端だったり、しょうもなかったりしても。
Posted by ブクログ
カバーイラストが素敵でカバー買いしてしまいました。掌小説集。初読みの作家さんでしたが、とてもよかったです。どの話もするすると気持ちの中に入ってきて、とても共感してしまった。他の小説も読んでみたい。
Posted by ブクログ
短編小説で読みやすい。些細な気持ちだったり、行動を丁寧に書かれていて、共感することが多い。あとがきにまっすぐ歩いてきたはずだったのに、振り返って確認すると、直線だと思っていた道はゆるやかなカーブだった。これはいろんな人に当てはまる。ゆるやかなカーブは距離を行けば行くほど、進みたかった道とは離れている。しかし、必ずしともそれが嫌でない自分もいるから一つ一つの物語に共感し、元気をもらえた気がする。
Posted by ブクログ
恋をしたことがある女性のうち、ほとんどの方は、37のなかの1つは共感できる物語があるのではないかと思います。女性視点で描かれているものがほとんどです。
Posted by ブクログ
恋愛にまつわる37のショートストーリーに短歌を添えた作品。
恋愛のちょっとした場面を上手に切り取った作品でした。私は【ただいま】で描かれていた、近すぎていて大切なモノが見えなくなっていた…という話しと、【地下鉄にのって】で描かれていた、結婚はゴールではない…というくだりが好きでした。ショートストーリーなのでさくさく読めますが、深さもあり楽しめました。
Posted by ブクログ
特に好きな短編は【酢豚】【ただいま】【憧れ】です!どの短歌も好きだけど、1番好きな短歌を紹介します!
話したいことがたくさん残ってる
中華料理で何が好きとか
短編【酢豚】に添えられた短歌です。
この小説はショートストーリーがあって、それに添えられる短歌という構成なのですが、逆読みしても楽しそう!と思いました。まず短歌を読んでその背景を想像して、ショートストーリーを読む!2度楽しめる小説集です!!!
本編はもちろん、加藤千恵さんのあとがきも好きでした。
まっすぐに歩いてきたはずだったのに、振り返って確認すると、直線だと思っていた道は、ゆるやかなカーブだった。(あとがきより)
元々単行本発売時は「ゆるいカーブ」というタイトルだったそう。納得しました。正直、ゆるいカーブの方が好きだけど、振り返ってみると「真夜中の果物」もしっくり来ます。
ゆるいカーブって表現好きすぎます!
まだまだ加藤千恵さんの本が読みたくなりました!
Posted by ブクログ
作品中に描かれている恋愛は片思い、両思い、不倫など様々だけど、どれも理屈では説明できない機微があり、読み手によって捉え方が大きく異なりそう。解説でナオコーラさんがおっしゃるように、読み手の恋愛観が反映される作品。
Posted by ブクログ
加藤千恵の初期ショートショート集。各話の最後にそれぞれ短歌が載せられている。誰しもがどこかで経験したような、どれかひとつくらいは経験したような日常を切り取った作品。2012/574