加藤千恵のレビュー一覧

  • この街でわたしたちは

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    加藤千恵さんの最新作で短編集。東京23区+1市がサブタイトルになっていて、各話に実際のご飯屋さんが出てきて、料理の美味しそうな表現に実際に訪ねてみたくなる。伝えられなかった想いと伝える勇気。お話毎にある短歌が絶妙に気持ちを現している。

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    2020年03月07日
  • ハニー ビター ハニー

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    ネタバレ

    歳を重ねても色々な恋をしてきたなぁと懐かしいような感覚で読める1冊でした。ショートショートだからこそ奥行きのある話に感じられるものもあれば、少し物足りなく感じるものも。その後は読者に委ねているということなのでしょうが、なんだか気持ちを持て余してしまいました。
    私はこの話すごく好き!と、嫌い!が混在しています。つまりは誰にも愛される本だということ。こんなにもブレずに愛される作家さんって、すごいなぁと思います。

    個人的には「甘く響く」「ねじれの位置」は胸がキュンとなるストーリーで大好きです。
    なかでも「ねじれの位置」の隆久の言葉が感動。
    「俺と真澄は、違う人なんだから。だけど、わかりたいし、わか

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    2020年03月06日
  • さよならの余熱

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    「さよならの余熱」の題名を見れば単純に別れの話なのかと考えますが、別れを題材にしてどんなに読者を揺さぶる物語なのだろうという気持ちを良い意味で裏切ってくれました。とても普通の話ですが、一つ一つがとても繊細で心を揺さぶられます。どこにでもあるありふれた恋愛でも、その人にとっては特別な恋愛。物語のどれか一つには、自分と重ね合わせて共感出来る主人公もいるのではないでしょうか。
    読み終えて本を閉じた時に感じるのは、「余熱」の意味。料理で言えば、冷めずに残っている熱であり、焦げ付かずにじんわり火を通すことが出来る熱。
    大抵の別れはある日突然訪れるものではないことが、この本のどの物語からもわかります。

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    2020年02月16日
  • ハッピー☆アイスクリーム

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    理想と現実
    同じような思春期を経験してきた大人から見ると
    これは無理だろうなぁと思うことが、
    まだ叶う可能性があったりする時期、
    だんだんと自分のちっぽけさを知っていく。
    それは必ずしも悲しいことではなくて、
    置かれた環境、自分の持っているものなど、
    ちゃんと現実に根を張って生きていく準備であり、
    それにより、人間らしくなるように思う。
    現実がなによりも、儚くて美しいことを忘れてはいけない

    と思った。
    あとは、思春期に読んでみたかったなぁ、とも思った。

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    2020年02月12日
  • ハニー ビター ハニー

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    友人から借りる。

    すぐ読める短編集。
    タイトル通り、ハニーだったりビターだったりする恋愛小説。
    どちらかというとビターが多いかな?
    でも、個人的にはハニーな話の方が好き。
    辛くならないから…

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    2020年02月11日
  • アンバランス

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    本当にそうゆうトラウマ?はあるのかな。惨めになる奥さんの気持ちも辛い。奥さんも太って醜いおばさんになれば大丈夫!!と言いたくなった。読みやすくて一気読みだったけど、最後が…んーーーー。

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    2019年10月03日
  • いびつな夜に

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    冒頭に短歌が置かれていて、それが各短編の見出しというのか、内容を象徴しているんだが、どうもついて行けなかった。別れや出会いの一瞬を捉えた短編が多いのだか、男と女は、もっと違うところに面白みがあるように思うからかな。

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    2019年02月05日
  • ハニー ビター ハニー

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    ビターの部分が多い気がしました。どの物語も最後どうなるの?という気になる終わりかたばかりでした。登場してくる男性にもっとしっかりして‼と思わずにはいられなかったです。

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    2019年01月30日
  • いつか終わる曲

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    知らない曲が多くてちょびちょび聴いてみたけれど、そこに自分の思い出がない分、登場人物たちのように心を揺さぶられることはなかった。
    私にとってはあの曲かなと考えながら読むのが楽しかった。

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    2019年01月05日
  • いびつな夜に

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    1作品毎に短歌がついている3ページ前後の短編集。気になるから好きな人になって欲しいと思ってるのにうまくいかない感情が表現されてる作品が一番好き。
    紫の靴じゃ魔法はかからない 会いたい人のいない真夜中

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    2018年12月30日
  • ハッピー☆アイスクリーム

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    小説は、恋愛で甘々とかそういう意味でなく、空気が、高校生たちが、何となく発酵しそうに甘かった。煮詰めたら甘酸っぱいジャムになりそう。後半の沢山の短歌は、わからないままどんどん胸が詰まるようだった。

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    2018年10月17日
  • いびつな夜に

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    殆どが三頁に収まる、長くても五頁以内のたくさんの掌編とその対になった短歌たち。一話一話が短すぎて入り込む前に終わってしまう。たまに心に触れるものがあっても掴む前にほどけてしまう。自然体で嫌味や淀みや粘り気がなく、日常的な当たり前さでありながら大切に取り出し紡がれる一瞬一瞬の恋愛が、さらさらときれい。

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    2018年10月14日
  • いびつな夜に

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    短歌+短すぎるショートストーリー集。
    片思いや失恋系の話が続き、中盤からプロポーズや結婚式の場面など夫婦になるカップルや大学生や働いているカップルの幸せなひと時が描かれたものが増え、倦怠期中のカップル・不倫などグレーな話も時折挟まれている。
    友達の恋人を好きというパターンが多い気がする。

    話ごとに設定は違っていても同じような話が延々と続き、あまり楽しめなかった。
    一体何話あるんだろう。
    ファッション雑誌向けのライトな話が向かなかったのか、もう加藤千恵の小説に飽きてしまったのか、どちらだろう。

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    2018年09月23日
  • いびつな夜に

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    カトチエさんの短歌が好きで、久しぶりに彼女の短歌が読める! とワクワクして購入。
    相変わらずさーっと読めるので、待ち時間に読むにはピッタリの本。本当にカトチエさんはこういうショートストーリーを書くのがうまいなーと思う。

    肝心の歌は、以前ほど心に響くものがなく、そこは少し残念だった。単純に自分の好みが変わったというだけのことかもしれないけれど。
    『ハッピーアイスクリーム』とか『写真短歌部 放課後』なんかはもっとこう、ガーッと心を鷲掴みされるような感じで好きだったので。

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    2018年05月24日
  • ハニー ビター ハニー

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    ネタバレ

    完全に表紙買いではあったけど、良かった。昔流行った携帯小説感覚で読めた。

    恋愛の甘苦さをテーマにした短編集で、どれも甘苦いのは確かなんだけど、ほとんどの話が苦い要素=男の浮気になっている気がした。別れや失恋、カップルの試練って浮気以外にももっと色んな要素があると思うけどなぁ……何なら女だって浮気する人は浮気するし。

    個人的に「ねじれの位置」が一番好き。個人的にこの話を最後に持ってきて欲しかったなぁと思ったくらい。ねじれの位置って確かに絶対交わることないし、おんなじ人間なんていないから分かり合えるのは簡単にはいかないなっていうことが感じられて良かった。

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    2018年05月19日
  • 蜜の残り

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    最後の短歌にぎゅっと感情が詰め込まれている。明確に定義できる関係性とは限らないし、自分で分かっていてもそれを誤魔化してしまうことだってある。そんな関係性の短編集。流されてるのが流そうとしてるのか、冷静なようで求めてしまう女の子がたくさん。

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    2018年04月01日
  • あかねさす――新古今恋物語

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    ネタバレ

    あたしだけが立ち止まってて、あたしだけが取り残されてるって思うのは、あたしだけが間違ってるってことなんだろうか。新しい場所に行ったら、新しい人たちと楽しく過ごさなきゃいけないんだろうか。

    今ならもっと別の話ができるのに、と佐恵子は思う。揺るがない完璧なものに見える日常が、ほんの些細なきっかけで崩れてしまうことを、今の佐恵子は知っている。年齢を重ねたからといって、自覚も自信もその分勝手に身についていくわけではないことも。余裕があるように見せかけるのが上手くなるだけで、実際に余裕を持っているわけではないのだ。

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    2018年02月25日
  • 真夜中の果物

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    ふんわりとした恋愛短編集。そんなことよくあるなぁというストーリーがぎっしりです。時間のない人にオススメ。

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    2017年12月19日
  • 映画じゃない日々

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    連作短編というのはよくあるけれど、これは「同じ日の同じ映画館の同じ回を観ていた」7人と、スペシャルゲストとでもいうべき8人目、という形が面白い。

    同じ映画を観ても、つまらん人もいれば良かった人も。しかも良かったと思っているくせにそう言えない人も。女子高生にOL、主婦、フリーター、女子大生と、どの女性も大なり小なり鬱屈した思いを抱えていて、心に残る言葉や琴線に触れるシーンもそれぞれちがう。読んでいて時折イライラさせられるのは、きっとそんな部分が自分にもあると気づくから。

    あ、私は映画はひとりで観たいです。劇場で年間250本、99%ひとりです(笑)。

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    2017年11月11日
  • ハニー ビター ハニー

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    そんなバカな話があるか!
    親友の彼氏と付き合うなんて、そんな裏切りが許されるわけがない。「好きになってしまったのだから仕方がない」なんて、「殺したくなったのだから殺しても仕方ない」みたい。「彼女がいてもいいから付き合って」ってこっちはよくないよ!どんだけ自己中だよ!自分が一番かわいいからって、自分をかわいそがってるだけじゃないか。
    などなど、三角関係の短編集。
    短篇過ぎて「こっからだろ!」っていうのも何個かあった。
    表紙がかわいくて、しかもポストカードつきという特典につられて低下で買ってしまったが、それがなければ多少の後悔があっただろう。

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    2017年07月13日