加藤千恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大学2年生の時の冬、片想いが失恋で終わった日、その顛末を知る友達がメールで送ってくれた短歌があって、すっかりその事を忘れてしまった8年後の今日再会し加藤千恵さんの短歌であったことを知りました。
加藤千恵さんの本はかなり読んでいたのだけどこれは初読。17歳の時に書いたという短歌も、それらをモチーフにした短編小説もじんわりとしたせつなさにつつまれるような気持ちになります。
※友達が送ってくれたのは2001年に出ていた歌集『ハッピーアイスクリーム』だったはず
前述の片想いもこの小説で描かれている高校生の頃の気持ちも当時はそれが全てでそれが大切だったのだろうけどアラサーになった今振り替えると笑っち -
Posted by ブクログ
再読。
学生の頃は共感しまくっていたが、三十路になった私としては、うんうん、若いとこういう経験もあるよね、と。
全く同じ経験はなくても、同じような感情になったことがあるな、もう止めようと思いつつ切るのが難しかったりするんだよな、と少し懐かしくもなった。
加藤千恵さんの表現、言い回しが好き。
例えば、この本の中で一番唸ったのは、
『毛糸がセーターになっていくみたいに、わたしたちは話しつづけた』
この一文だけで、ただ楽しいだけの他愛のない会話ではなく、お互いのことを知りたいと思いながら、一言一言大切に言葉を紡いできたことがわかる。
すごい、、、(語彙力)